"高卒元無職"の新卒1年目が大手企業のリソースを使って挑戦して学んだこと【無料案件編】
せっかく無職から会社員になったのだもの。
僕は現在、いわゆる「大手」と呼ばれる人材系の会社で営業職として働いています。
昨年、「25歳の新卒(高卒枠)」として入社をしたばかりなのですが、(軽い自己紹介はコチラ)「24歳 高卒 無職」で社会的に見れば何者でもなかった時期がありました。
「会社員の素晴らしさ(社会的な身分があること、毎月ちゃんと給料がもらえること)」は今でもふとした時に感じます。
で、そんな僕は3年ほど前に起業を志した経験がありまして、結局うまくいかなかったため、「個人の力の限界」も感じていました。
そんな日々の中で、無職時代はテレビなどで大手企業の宣伝なんかを見ると、「こういう大きな会社はそれだけ社会に影響力を持っているわけだから、この規模感を逆に味方につけたら何か大きなことができるんじゃないか」と思ったりしていました。
だから就活中は、
「就職したら会社のリソースを使って絶対何かやってやる!」
と思っていました。
無料の案件ですが、やってみました。
で、詳細は控えますが、最近自分の会社のリソースを使って一つ何かやってみるという経験をいたしました。
どんな内容かと言うと、以下のような感じです。
案件の内容は、僕の会社が持っている「メディアW」に、あるイベントの告知記事を載せてほしい
イベントは利益を出すことを目的としていないため、今回の掲載に関しても協賛として「無料」で行なってほしい。
ちなみに、この案件を僕が頼まれた理由は、記事に載せるイベントの運営陣が、僕の大学の先輩だったからでした。
今回の案件は、「無料」でやってほしいというものですから、僕の営業の売り上げにはなりません。ボランティアのようなものになります。
それでも僕が引き受けたのは、「会社のリソースを使って何かアクションを起こす際、どんな手順や壁があるのかを学びたい」と思ったからでした。
このイベント自体も、実は今着々と知名度を高めており、運営や協賛に携わっている会社も大手企業や芸能関係の方々が多いものでした。
うちの会社としても、話題性のあるイベントを記事にすることで、メディアWのPV数アップを期待できると感じてもらえるだろうと思いました。
どれだけリソースをかけたのか
【人的リソース】
メディアWの方々:5名(部課長クラス)
メディアNの方:1名(この方については後ほど説明。)
【その他リソースなど】
僕の所属する会社が持っているメディアへの掲載のため、物理的なコスト(「この案件のために何か物を買った」等)はなし。
誰の何にどんな影響を与えたのか
イベントには毎年約800〜1000人規模の来場者の動員を予定しており、集客のためにも「イベントの告知」を記事掲載を通して貢献できたのかなと思っています。
現在もSNSやニュースアプリ等から記事が読まれており、イベントの認知度は上がっているのかなと思います。
何をどうやったのか(7ヶ月間の僕の動き方)
案件発生から実現までの期間:約7ヶ月(8月下旬〜2月中下旬)。実際に案件として社内で取り扱われたのは5ヶ月間。
7ヶ月かかった2つの理由:僕の本業が忙しく、最初の1ヶ月はあまり本格的に動くことができなかったこと(頼まれたのは新卒で勤務開始して5ヶ月目のこと。両立が下手くそだった)。また、イベント運営陣が掲載を希望している「メディアW」への掲載の話が途中で白紙となり、そこから違う事業部のメディアNへの掲載を働きかけたため。
流れ(①〜⑦)はこんな感じです↓
①<9月初め頃>メディアWの事業部で記事掲載担当だと思われる社員さんを社内電話帳で調べ、内線。内線を出た方に事情を説明し、正しい担当者(Uさん)を教えていただく。Uさんから僕へ連絡がくることに。
②<9月中旬ごろ>Uさんに内線し、経緯を説明。直接お会いして案件を説明する日程を取り決め。A4 1枚で今回の案件を頼まれた経緯をまとめ、先方から頂いた企画書と合わせ事前にメールで送付。
③<10月初旬>Uさんに直接お会いし、案件について説明。Uさんの事業部では新規メディアOが立ち上げ直前であり、メディアOの読者ターゲットは今回のイベントの内容とマッチしているため、Uさんの上司に働きかけてくれることに。Uさんの上司の方々同席のもと、イベント運営陣に来社して頂き案件を説明して頂くことが話として決定。
④<12月初旬>メディアWの事業部の部課長の方々とイベント運営陣の方々との顔合わせ。イベント運営陣から企画と要望についてのご説明。その場では、様々なアイディアがメディアWの方々とイベント運営陣との間で飛び交い、良さげな雰囲気だった。
⑤<12月中旬ごろ>UさんからメディアWへの掲載不可の返答を頂く。理由は、事業部の人事編成直前であり、リソースを割くことができないとのこと。ここで一度掲載を諦めるが、Uさんから「メディアNへの掲載はどうか」と提案していただく。Uさんも僕も掲載に関する担当者を知らなかったため、メディアNの事業部に対し、手順①→②を行う。
⑥<12月下旬クリスマス頃>エンタメ部門の関係者と繋がる。社内でお会いし、事情を説明すると、その場で快諾。掲載が決定。
⑦<2月下旬>イベント運営陣の方に掲載原稿と写真を用意していただき、原稿をメディアNのエンタメ部門の方に提出。2月下旬(つい3日前)に公開される。
学んだこと(6つ)
①大手企業は「意思決定が遅い」とよく言われるが、その原因は、内容と状況の共有(「どんな企画なのか。また、今どうなっているのか」)に時間がかかるのだと改めて思った。
→これは仕方ない部分があります・・・。メディアの掲載部門の方に自分が積極的に働きかけ、どんどん動き、報告連絡相談を行うことでスピードは上がる気がします。
②大手企業にとって、「本業ではない(=儲かるかわからない)新しい取り組みに対して検討するのは優先度が低い」と思われる。
→すでにある毎日の既存のお仕事でもとても忙しいんですね。これも仕方がありません。ビジネス的なうまみが感じられない内は、協力を仰ぐ方々の片手間で進められる案件となります。今回は無料の案件だったので、尚更、優先度としてはあまり高くなかったのかも・・・と思いました。これも、できるだけ毎週継続的に内線やメールで掲載に関する進捗状況を確認していました。
③大手のリソースを使って何かを実現するなら、社内の人間関係を大切にする。
→当たり前ですが、嫌われたらやってくれません・・・。感謝の気持ちを忘れず、それを全力で表現し、しっかりと伝えることが大切だと思いました。
④「誰に頼むのか」は本当に大切!
→「決定権がある人」に話の内容が届いていないと進捗がありませんし、具体的に仕事が進みません。今回の案件は、「決定権がある人」にたどり着くまで早かったと思いました。また、決定権を持っていなくとも、しっかりと僕の話を聞いてくれ、協力してくれる方と出会えました。協力者の力を借りながら、「誰に相談すればいいのか」を調べ、なるべく早くその人と接触します。
⑤本業の中では出会えなかった他事業部、他社の方々と繋がれたことは本当に財産。
→イベントの運営陣の方々(大手広告代理店の方、代表取締役社長の方々)や、僕の会社のメディア事業部の方々と今回繋がることができましたが、通常の業務のみを行っているだけではお会いすることができなかった方々だと改めて思います。
⑥今回の案件のように「メディアに掲載する」という話があった場合、注意点がある。
→「掲載後の文章の修正は不可」「掲載内容はメディアを持っている会社側で決める」などがありました。チケット購入のURLやイベント公式HP直結のURLを表示させたいという場合は注意が必要です。
結局一番の学びは、「1年目でもできるんだ!」ということ
「新卒1年目でも、自ら動けば、会社は動いてもらえる!」これが、今回の経験から得た一番の学びでした。
次回からは今回の学びを活かし、もっと事業内容に関わるような、「儲かる案件」で実行してみたいと思っております。
ひとまず、何かを起こそうと思っている方の参考になれば嬉しいです。
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