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ミュージカルナンバーの持つ力 今、今、今

ミュージカル「おれたちは天使じゃない」、今年は、46ステージという幸せな機会をいただいた。矢代静一、藤田敏雄、いずみたくのロングランの代表作の舞台で、すでに1300回を超えるステージを上演してきた。そして今回、東北、四国、中国のツアー、久々の長旅だった。
ただ、その現実、スケジュール調整は、ものすごい苦労を重ねたが、かなりのハードな移動行程だ。キャストもスタッフもミュージシャンも、仕事はとてもありがたいと思いつつ、仕込み、バラシの続く日程に、体力と健康維持ができるかどうか、不安もあったと思う。とにかく、ストレスをできるだけ溜めず、疲労感を拭うことができるよう、移動に気を使い、食事の心配をかけないよう頑張った。後は本当に公演班全員が、前向きに気をつけてくれたおかげで、無事、何事もなく終われそうだ。残り3回、大千穐楽は、なんとクリスマスイブ。
この舞台は、大晦日に起きる雪降る1日の出来事。
きっとクリスマスイブに観る人は、何らか重なるものがあるかもしれない。
雪の中、ちょっと純真な、そして優しく、前向きな気持ちになれるかも。


このミュージカルナンバー「今、今、今」が1974年の「おれたちは天使じゃない」の舞台から、1300回以上いろいろな人に歌われ、伝えてきた力。
今日の舞台もその積み重ねによってできた賜物。
矢代静一、藤田敏雄、山川啓介、いずみたくが生み出した原石を、多くのキャスト、スタッフが愛しつづけ、進化し続けた作品。
今回のカンパニースタッフのキャスト、ミュージシャン、スタッフ全ての人がきっとそれを感じているのだと思う。
今、懸命に生きることで、今までと、そして明日からの人生を繋ぐ。今、私は生きる。
今日もきっといい舞台となるだろう。
そして明日、きっといい千穐楽を迎えるだろう。
カンパニーに感謝、そして今回の観客全ての人に感謝。
誰もが持っている見えない翼を感じてほしい。

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