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「僕たちはどう生きるか」感想

 「僕たちはどう生きるか 言葉と思考のエコロジカルな転回」という森田真生さんの著書を読んだ。

 環境問題については今は小学生も学ぶらしいし、誰もが無関心ではいられないものだ。データから現状はこうで将来こうなりますと言う話は何度か聞いてきた。いや、もちろん危機感はある。

 プラスチックは丈夫で、リサイクルは10%ほどしかされていないこと、マイクロプラスチックの問題に関して知ってからは安いからと言って無駄な買い物をしないようにして、道にプラごみが落ちていたら必ず拾う様になった。環境に関する情報開示に取り組む企業や官公庁も右肩上がりで増加している。

 だけど、これで良いのだろうか?と思い続けてきた。

 自分は昔から視座が高い人に憧れてきた。次元の高いところに存在していると感じた人の言葉ほど真剣に受け取ろうとしてきた。そうすれば生存確率を上げられる気がしたからだ。でも今の時代の地球規模での課題(感染症、異常気象)を目の前にして、そんな人が存在すると考えていたことがそもそも幻想だったと理解した。ピラミッドではなく、複雑に絡み合う網のイメージをもっと自分の感覚で理解しなければならない。それが本当の姿なんだと。
 理解するとは情報を吸収するとか、意図を掴むだけじゃなくて、やっぱり自分の感覚で「私はこう感じる」という部分に依存すると思うのだ。私がいまだに理科系の分野が苦手なのも、自分の身体とか星空、自然などに触れる機会がそれほど多くなかったことが原因かと思われる。

 今年はそういう機会をもっと増やしたいなとこの本を読むと思う。
今年こそは北海道の田舎に住む祖母に会いに行く予定である。祖母は畑をやっていて、妹とトマトやじゃがいも、きゅうり、なすびなどの収穫を手伝うし、海に散歩にも行くし、綺麗な空気を吸って、綺麗な夕焼け空を見るのだ。あー、楽しみ!

 私の人生で唯一、祖父母の家が自然と接点を持てる場所であり、ここで時間を過ごせることは非常にありがたい。
 祖母は春に畑を耕し、野菜やお花を育てて、漁のお手伝いの仕事をして、夏から秋に畑の野菜を収穫、冬は編み物をして、飯寿司を大量に作って色々な親戚に配るという生活を何十年も続けている。(ついでに大谷翔平選手の大ファン)私達に野菜やお魚を送ってくれたり、料理は全て天才的に上手で、飯寿司は市販のものより美味しいと評判でファンがたくさんいる。
 ばあちゃんは中卒だから勉強して偉いねと小さい頃から言われてきたけれど、トマトを育てても病気になっちゃうし料理もヘタクソの私にとって、祖母は人生の大先輩として祖母にしかできないことで周りの人達に貢献していて本当に尊敬する。

 本当にこの本に重要なヒントをいただいた。
正直今やっていることはほとんどピラミッド型の体系をつくるようなことで、まだまだ意識しないと「網」には程遠いと思う。
自分が網の中で生きて、たくさんのものに依存していることをもっと知らないといけない。
でも意識を向ける方向は、日々のちょっとした場面で変えていけると思うので。
この本、凄くお勧めしたいです!

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