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「もっと愉しい職場に」 ANAグループの健康経営

従業員が心身ともに健康に働ける経営のあり方を考える東京大学のオンライン講座が2月18日開かれ、羽田空港で働く2,000人あまりのグランドスタッフを抱える中、社内にも独自のサポートルームを設置しているANAエアポートサービスの取り組みが取り上げられました

この講座は東京大学の学術成果を産業界に活かすために開かれているもので、大学院教育学研究科の下山晴彦教授は6回にわたり社員の健康維持を会社の資源として考える”健康経営”から従業員の健康増進を考える”健康経営”についてのオンライン講座を開いています。

4回目となる18日は、ANAエアポートサービスの取り組みが取り上げられ、はじめに小山田亜希子社長が「グランドスタッフは日夜お客様と顔を合わせます。お叱りを受ける場面もありますが良いサービスをするためには社員が生き生きと元気であることがとても重要です。人財こそ最大の資産だと思っているので対話を大事に取り組んでいます」と取り組みへの思いを語りました。

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続いて久沢弘太郎旅客サービス部長が取り組みの具体的な内容について説明し、東京大学の下山研究室と協力し調査研究を実施したことや、社内にスタッフが気軽に相談できるサポートルームを設置していることなどを紹介しました。このサポートルームはハワイの言葉でひまわりを意味する「NANALA(ナナラ)」と名付けられ、心理師が常駐して職場のあらゆることを相談できる仕組みになってます。

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久沢部長は「カウンセリングだけでなく、定期的に社員へのヒアリングも行っていて、不調がある人だけでなく健康な人も利用しています。その中で「どうしたらもっと愉しく働けるのか」ということを聞いて改善点を探り、職場づくりに活かしています」と話していました。

また久沢部長はコロナ禍で減便が相次いでいることで従業員から「経験を積めていない」とか「需要が回復した時にスキルが追いつくか不安だ」などの声が寄せられていることを紹介し、そう言った声を踏まえて以前よりさらに助け合える職場作りを目指していると説明しました。

小山田社長は「こうした事態になって取り組みをやっていて良かったと思っています。社員に我慢を強いていますが、こう言う時だからこそ雑談をしやすい環境を作るなど、スタッフを一人にしないことが大事だと思います」と話していました。