あなたの知らない🇨🇭スイススーパーマン🇨🇭の世界〜クラウディオカスタニョーリがCESAROだった頃のお話
さて、今回はイッテンゴのWRESTLE DYNASTYで海野翔太と対戦するクラウディオカスタニョーリについてです。
彼がForbiddenDoorにてAEWに参戦以降、何度も象徴的な場面を見せてきたのですがそれは私より他の人が書く方が面白いので私は彼がスイススーパーマンとして暴れていたWWE時代を軽くではありますが振り返っていきたいと思います
The Most Underrated Wrestlerアントニオセザーロ
驚くことにクラウディオカスタニョーリ(以下セザーロ)はWrestling ObserverのMost Underrated Wrestler賞(最も過小評価されている選手)を2013年〜2016年と4年連続で受賞をしています。
直近でこの賞を取った選手として有名どころではWWE時代のリコシェ、そして一昨年のKONOSUKE TAKESHITA、昨年は元オリンピック選手で戸澤陽と行動をしていた(当時)チャドゲイブルと確かな実力がありつつも中々スポットライトが当たらない選手が選ばれている賞なのです。
という事は彼は実力は確かである
そう、世界中に見られております。
なぜ彼には相応しいスポットが当たらなかったのか?
様々な理由はあれど、彼自身に"華やかさ"はないなというのが一番の印象でしょうか
ジャイアントスイングやパワーは目を見張るものがあるのですが、一目見て彼こそがエースという風格をしてるかというとそうはいかないですよね
それもそのはず
当時のWWEは元SHIELDのローマンレインズやセスロリンズがエースになるのか?と言われていた時代なのです。
ROHなどで活躍しタイラーブラックの名でも知られるセスロリンズ(左)はカーブストンプを得意技にしており、辻陽太のカーブストンプやマーロウクラッシュは彼の技に影響を受けているとかいないとか
そして中央のローマンレインズ。言わずと知れたWWEのエース、トライバルチーフ(部族長)であり彼はあのアノアイ一族の一員です
アノアイ一族といえばザロック(ドウェインジョンソン)、ウーソズ、そしてみんなのアイドルであるソロシコアに新日本プロレスでも活躍したタマトンガやトンガロア(タンガロア)などもいる名門一族です。
またレインズのフィニッシャーはアメフト仕込みのスピアー
これもまた辻陽太が重なりますね…!?
そして右側、彼は顔を見れば分かるでしょう
当時はディーンアンブローズと名乗っていたジョンモクスリーです。
海野翔太の師匠で現在はクラウディオカスタニョーリやPACらが所属するデスライダーズを率いる最狂の男です。
そんな華やかで実力も人気もある彼らがトップ争いをしていたWWEでセザーロはどのように生き抜いてきたか。
まずは彼が大ブレイクを遂げた2014年の初めから見ていきましょう
2014年〜リアルアメリカンからヘイマンガイにジョブチェンジ!?〜
2014年のセザーロ、彼はスイス人であるにも関わらずジャックスワガー(現ジェイクヘイガー)、ゼブコルターと共にリアルアメリカンズというタッグチームを組んでいました。
右手を左胸に起き、We The Peopleと叫ぶ彼らのキャッチフレーズはとても流行しました。
しかしリアルアメリカンズはタッグタイトルをなかなか掴むことが出来ずにいました。
そんな中でも彼は2013年にNXTでサミゼインとの好勝負を見せ
シングルプレイヤーとしての評価を着実に高めていたのです。
転機が訪れたのは2014年1月
WWE年間最大のビッグマッチ レッスルマニア直前のPPVであるエリミネーションチェンバーで開催されるWWE世界ヘビー級王座戦への予選マッチで当時はアントニオセザーロと名乗っていたセザーロがドルフジグラー(現ニックネメス)を下すのです
これによりエリミネーションチェンバーへの参加が決定。
王座戦への出場者は王者ランディオートン、前王者ジョンシナ、ダニエルブライアン(現ブライアンダニエルソン)、そして今ではAEWで大活躍をしているキャプテンカリスマことクリスチャン(現クリスチャンケイジ)に後にセザーロと深い関係となるシェイマスです。
なんとセザーロ以外全員が最高王座戴冠経験があるという中々に強烈な面々ですね。
そんな中でエリミネーションチェンバー出場者同士がシングルマッチで戦う前哨戦が行われます
セザーロはブライアン、オートン、シナと対戦
ブライアン戦
オートン戦
シナ戦
ブライアン、シナに敗れはしたものの好試合で爪痕を残し、王者オートン相手には文句なしのクリーン勝ち
彼が才能を証明するには最適な舞台でした。
そうして迎えたエリミネーションチェンバー当日
セザーロは最初に入場し、シェイマスと戦いました。
エリミネーションチェンバーは時間差制の金網戦と言うのが近いでしょうか
この試合はシェイマスとセザーロが試合をかっさらっていきました。
シェイマスは扉に引きこもるオートンをブローグキックで蹴破り無理矢理叩き出し、セザーロはオートンに驚愕のセザーロスイング30回転を喰らわせたのです。
惜しくもシナのSTFの前に敗れるも確かな爪痕を残したのでした。
WWE世界王座戴冠に失敗したセザーロ
しかし彼はパートナーであるスワガーと共にレッスルマニアでのエリミネーション4WAY王座戦に臨みます。
まずはスワガーがロスマタドーレスをパトリオットロック(アンクルロック)で脱落、次にセザーロがライバクセルを脱落
残すはチャンピオンチームのウーソズのみとなるがリアルアメリカンズが王座を取れずにいた要因、ここぞのチャンスで掴めないがここでも発動
ジェイウーソがセザーロをスワガーに投げつけて排除、そこからダブルのウーソスプラッシュを喰らいセザーロが敗戦
試合後、敗北の責任を押し付けるスワガー
挙句の果てにはパトリオットロックを決めようとしてしまう。
セザーロも幾度となく不甲斐ない姿を見せてきたスワガーに三下り半のセザーロスイングを敢行する
リアルアメリカンズは完全に決裂したのでした。
またこの試合はキックオフ(いわゆるゼロアワーや第ゼロ試合)で行われ、セザーロは本戦にて行われるアンドレ・ザ・ジャイアントメモリアルバトルロイヤルに出場するのでした。
優勝候補はもちろんアンドレと同様巨人のビッグショー
そんな彼をアンドレを投げたホーガンのように、セザーロは大巨人をボディスラムでオーバーザトップし初代アンドレ・ザ・ジャイアントメモリアルバトルロイヤル優勝者となったのです。
そして何かが起きるRAWアフターレッスルマニア
セザーロはこれまでのリアルアメリカンズの装いとは一転、豪華なジャケットを着てきました。
ハルクホーガンにより表彰されたセザーロ、彼はぜブコルター、ジャックスワガーを振り切りヘイマンガイとして生きていくことを選んだのです
その後のセザーロ、シェイマスの持つUS王座に挑戦したりジグラーの持つIC王座に挑戦するなどするも特段結果を残せずにいました。
ヘイマンガイとなったにも関わらずなぜ何も起きなかったか?
それは彼が本格的にプッシュをされるかも?という時期にヘイマンの一番のお得意様顧客のブロックレスナーが復帰し、最高王座を強奪したためです
サマースラムのスープレックスシティは未だに忘れられないですね…。
そんなレスナーの事もあり徐々にセザーロの活躍の場は減っていきます
しかし彼には"技術"がありました。
そんな彼に大切なパートナーが出来ます
そう、それがタイソンキッドです。
彼ら2人は特別な絆で結ばれていると私は勝手に考えていて、たとえばセザーロが当時そして現在とジャイアントスイングを決めた後にシャープシューターを決めるのですがコレにはタイソンキッドの影響を大いに受けている
そう、思っているのです
彼ら二人のタッグはとにかく嫌らしく、とにかく狡猾で、とにかくテクニカルなタッグでした。
タッグとして多くの合体技、特にセザーロスイング&ドロップキックなど現在でも使われるようなものやセコンドのナタリヤすらも利用した数的優位の使い方など彼ら二人の長所をこれでもかと活かしていたタッグでした
彼らは結成こそ2014年でしたが2015年上半期のタッグ戦線を支えたチームのひとつでしょう
2015年〜BRASS RING CLUBと友との別れ〜
先にも述べた通り、2015年上半期のセザーロはタイソンキッドとのタッグで活躍をしました。
その名もBRASS RING CLUB
リングで成功を掴む者たち
彼らにピッタリですよね
セザーロが着用しているシャツはアダムローズの薔薇、タイソンキッドの猫(キッド&ナタリヤ夫妻は猫が大好き)、セザーロのスイス国旗といいデザインをしてますよね
とあるユニットのパクリ全開ですが…。
そんな彼ら、ロイヤルランブルからまずは仕掛けます
フィラデルフィアにて行われた近年史上最悪のロイヤルランブルのプレショーにてアダムローズとナタリヤを引き連れセザーロ、タイソンキッドはニューデイと戦います
彼らも2024年の12月には結成10年を迎えるんですからとんでもないユニットですよね
試合はビッグEとセザーロのパワー対決にコフィとキッドがスピーディな攻防を見せ合う好試合に
最後はコフィにヨーロピアンアッパーからキッドのスイングネックブリーカーでセザーロ&キッドの勝利
好調な滑り出しを見せるのでした。
そして2月PPVのファストレーンではタッグ王者ウーソズに挑戦
最後は少しダーティー気味でしたがタッグベルトを掴み取ったのです
ウーソズ、そしてジミーの妻であるナオミとセザーロ&キッド、ナタリヤの抗争は他チームすらも巻き込みます
前王者ウーソズ、先に戦っていたニューデイ、そして3チームの間を掠め取ろうとしたロスマタドーレスの4組による4way戦が行われます。
この試合では各チームのセコンド達も入り乱れる混沌としたものとなりましたが混沌とした戦場に"技術"は光ります。
各選手が入り乱れる中、コーナーからウーソスプラッシュを狙ったジェイウーソの足にセザーロが触れます
4WAYなためこれで試合権利が移動
その隙にビッグEをフォールしたセザーロが勝者となり王座防衛を果たすのです
それに納得がいかないのはウーソズ、そしてニューデイです
ニューデイとは翌PPVのエクストリームルールズにて王座戦を迎えます
余談なんですが
彼ら2人のグッズってめちゃくちゃセンスいいですよね
お互いの出身国をうまく活かしているというかなんというか
そういう所も含めてスタイリッシュでアーティスティックかつテクニカルで非常に好きだったんですよ
そんな彼らとニューデイの王座戦
NEW DAY SUCKS(ニューデイ最低!)が響き渡る中、セザーロとキッドは負けました
レッスルマニア前に散々悪いことをしてきたふたり
因果応報という言葉がハマってしまうかの如くニューデイのセコンドであるエグザビアウッズの的確な介入、そしてコフィキングストンのタイツを掴んだ丸め込みとこれまでの悪事を倍返しされたのです。
しかしタイツを掴まれての丸め込み
セザーロとキッドは何も納得していません。
小憎いヒールムーブを重ねるニューデイに対し、PPV直前のRAWでビッグEから技ありの丸め込みで3カウント
またその週のスマックダウンにてキッドがコフィに勝利と勢いに乗ったセザーロ&キッドはニューデイと決着をつけるべくペイバックでの三本勝負へと望むのでした。
両チームのタッグとしての完成度の高さが見れる素晴らしい試合で、1本目はセザーロスイング&ドロップキックでセザーロ&キッドが先取、2本目はミッドナイトアワーでニューデイが追いつく
その後も軽量級であるキッドが攻められ続け、セザーロは分断される
その後セザーロ達は巻き返すも最後は"試合権利がない"エグザビアウッズがフォールを奪い3カウント
この時ばかりはとてつもないヘイトを抱きましたね
単純に試合的に水を差された事もあり、ヒールとしていい働きをしてるのですがビッグE&コフィキングストンvsセザーロ&タイソンキッドの最高傑作の終わりがコレだなんてという残念さが強くてですね。
まあこんな終わり方で彼らは納得しません
なんとこの2015年の5月はPPVが2つもあります
2014年は2月に開催されていたエリミネーションチェンバーが5月に開催、しかもこの年は史上初のタッグチームによるエリミネーションチェンバーです
面白い試合ではあるんですけどニューデイだけが何故か3人出場してたり、ダレンヤング(現フレッドロッサー)&タイタスオニール、アセンションなどの中堅タッグが急に強キャラ化してたりと色々と粗のある試合だったのかなと正直思ってしまいます
セザーロとキッドはもう一度ニューデイと決着をつけるしかない
そう思っていたのに
その日はきませんでした
ダークマッチにて行われたタイソンキッドvsサモアジョーの試合でマッスルバスターを受けたキッドは首を負傷
幸い、手術自体は成功したもののプロレスラーとしての復帰は絶望的でした。
それもそのはず
キッドは自身の怪我の状況についてSNSに載せているのですが
彼の負った怪我の生存率は約5%
ボルトを4本入れ、ロッドを身体に入れることで一命を取り留めたのです。
またその年、セザーロも秋に長期欠場に入ります
肩の筋肉が断裂しており、復帰には約半年弱かかるとされていました。
またその欠場中に彼ら"3人"は再会を果たしたのです。
2016年〜動き出した最悪のタッグ THE BAR結成〜
彼の2016年、復帰は予想通りの半年後
なんとアフターレッスルマニアのRAWにて突如復帰しました
その日のメインイベントはAJスタイルズvsクリスジェリコvsケビンオーエンズvsサミゼインが予定されており、この試合はローマンレインズの持つWWE世界ヘビー級王座へのナンバーワンコンテンダーマッチとされていました。
しかし試合前にサミがオーエンズから襲撃を受け試合に出場出来ないことに
そこにシェインマクマホンが決定した4人目の選手
それがセザーロでした
スーツを脱ぎ捨てサングラスをかけてリングに上がるセザーロ
その姿はスイスが産んだジェイソン・ステイサムかと思うかのような美男っぷりです。
試合はAJスタイルズがジェリコをスタイルズクラッシュで沈めたもののセザーロは完全復活、特に彼がいない間にWWEデビューをしたAJスタイルズとの絡みは異様な雰囲気を毎年醸し出すRAWアフターマニアの観客達を魅了しました。
その翌週のRAWにてセザーロはオーエンズ相手にシングルマッチが組まれ、この試合はミズが持つインターコンチネンタル王座へのナンバーワンコンテンダーマッチとなるのです。
レインズへの挑戦権を得ることには失敗したセザーロ
この試合ではポップアップパワーボムをウラカンラナで返す攻防からニュートラライザーに無理矢理持っていき挑戦権を獲得したのです。
迎えたペイバックではミズに挑戦するセザーロ
ゲスト解説には直前の試合でサミゼインを下したケビンオーエンズ
セザーロスイングからクロスフェイスでミズをタップさせるもなんとレフェリーの視線は試合途中にオーエンズに復讐をしにきたサミゼインとオーエンズの小競り合いに
その隙をつかれてタイツを掴んだ丸め込みで敗北するも納得のいかないセザーロはミズを襲撃
そのセザーロをオーエンズが攻撃、そこに突撃するサミ
混沌としたリング上、最後はベルトを掲げて勝ち誇るオーエンズの姿がありました。
この4人による争いが激しくなる中、エクストリームルールズでは4WAYによる王座戦が組まれます
試合中はFight Forever、This Is Awesomeのチャントがこだまする中、セザーロがミズのオーサムクローズラインをかわすも、サミのヘルーヴァキックを食らい、そこを邪魔するオーエンズとリング上にはオーエンズのポップアップパワーボム、サミのヘルーヴァキックを喰らって横たわるセザーロのみに
そこにスルスルとリングに入ってフォールをするミズ
セザーロは返す気力もなく3カウントを奪われてしまったのです。
翌SMACKDOWNでもミズに敗北
インターコンチネンタル王座戴冠に失敗したセザーロ、次のPPVであるマネーインザバンク(MITB)に向けたストーリーも激化していきます。
MITBは所謂いつでもどこでも挑戦出来る権利が入ったアタッシュケースをラダーマッチで争うのですが、その参加者を予選マッチで決めることが多いです。
セザーロも例に漏れず予選マッチに参加します。
あいて相手は因縁のミズ
欠場時に痛めた肩にはまだテーピングが残る中、そこをミズに攻められながらも最後はパワーでねじ伏せたセザーロ
MITB戦への出場を決めます。
ラダーマッチでは権利を獲得出来なかったものの彼にはチャンスが与えられます。
スマックダウンにて行われたアルベルトデルリオ、シェイマス、アポロクルーズとのUS王座ナンバーワンコンテンダー4WAYで勝利
セザーロスイング、そして盟友タイソンキッドより受け継いだシャープシューターにてデルリオからタップアウトを奪いました。
しかし試合後試合に負けたデルリオがセザーロを急襲。
腹部を攻められて満身創痍の状態
真のスイススーパーマンであるならば今すぐ俺の挑戦を受けろと意気揚々とした顔で現れたルセフの持つUS王座へ試合直後に挑戦する事となってしまいます。
痛めた肩にくわえて腹部への襲撃、連戦ともなるといくらセザーロといえと一筋縄ではいきません。
腹部を責められ続けたセザーロ、王座には届かず勝ち取った挑戦権すら失ってしまう事となりました。
この年の夏よりセザーロは主戦場をRAWへと移しました。
WWEではRAWとSMACKDOWNにて時折選手たちが行き来する(各GMや上層部が指名をする)ドラフトが行われます
そしてこの8月、彼のキャリアを変える出来事が起きたのです。
8月に入りRAWで試合をするセザーロ、8/1も8/8も同じ選手とシングルマッチを組まれます。
そう、元WWE王者のシェイマスです。
どちらの試合でもセザーロが勝利し、勢いに乗る彼はメインイベントでルセフのUS王座に再度挑戦
そこではシェイマスの介入により敗れるも翌週にはサミゼインと対戦するシェイマスに同じく介入返しをし、鬱憤を晴らします。
試合後口論が収まらない2人
なんとそこに現れたのはRAWのGMであるミックフォーリー
彼は二者間だけでなく他の選手にまで巻き込み始めた2人に激昂
サマースラムから7番勝負を行い雌雄を決せと命じました
(あれ?セザーロの2連勝はノーカン……?)
そんな大喧嘩から始まった7番勝負の初戦
サマースラムといえばWWE夏のビッグマッチ
新日本プロレスでいうドミニオンくらいの規模感の試合です。
そんな2人の試合はどうなったか?
なんとキックオフ(第ゼロ試合)です。
2時間にもわたる第ゼロ試合(トークショーや振り返り等含む)の最後に組まれた2人のシングルマッチ、ブローグキックを決められ敗北
そして2戦目、背中をコーナーポストに打ち付けたところ、クローバーリーフ(テキサスクローバーホールド)でタップアウト
3試合目も前戦にて攻められた背中を中心的に狙われ、ブローグキックで完敗
3連敗と後のないセザーロ
4戦目はなんとハウスショーで行われました。
ハウスショーとはいわゆる地方巡業でテレビ放送はありません。
いやいや、そんな場所でやるなー!☝️💦
となるのはごもっともですが、これがこの時点におけるシェイマスとセザーロの立ち位置なのです。
5戦目はロープを悪用した技ありの丸め込みで勝利、6戦目にヨーロピアンアッパーからニュートラライザーの正攻法でタイに持ち込む
そんな2人の決着はサマースラムの次のPPVであるクラッシュオブチャンピオンズで行われます
ニュートラライザー、ブローグキックとお互いのフィニッシャーを返す二人
手の内を知り尽くした男達の死闘とも呼べる戦い、場外でも激しく戦いあったことでメディカルスタッフが様子を見るほどでした。
その結果、レフェリーがこれ以上の試合は困難と判断し第7戦はノーコンテストとなるのです。
翌日のRAWにて、この戦いに勝利した者は王座への挑戦権を得られると主張する2人
それを認めたミックフォーリー
しかしミックはおかしなことを言い出します。
「素晴らしい試合を見せた2人に王座挑戦権を与える、同じ試合で一緒に試合をするがいい!タッグ王座戦でな!」と
なんとミックは2人のタッグ結成を宣言したのです。
いがみ合う2人も珍しく意見が合い、決定を翻意するよう懇願したのですが頑固なミックフォーリーは決定を曲げません。
そんな2人の初戦は地元レスラーを相手に、対戦相手ではなくお互い競い合うチームワークのチの字すらない個人技だけで勝ち切る試合でした。
翌週、タッグ王者のニューデイに因縁をつけられセザーロはコフィキングストンとシングルマッチを行います。
セザーロには大歓声、シェイマスには大ブーイングと何もかもが正反対の2人、そんなセザーロの奮闘を見もせずスマホをいじるシェイマス
スマホに興じるシェイマスに呆れたところにコフィに丸め込まれたセザーロ
負けたのをお互いのせいにする2人
翌週には仕返しにシェイマスの入場中にセザーロがフェイスブックライブで配信を始めます。
そんな2人はその月に行われるヘルインアセルでのタッグ王座戦が決定
ミックが与えたチャンスを活かせるのか…?
そんな2人に経験豊かなニューデイは巧みに動きます。
ベストなブローグキックを見せてやると意気込んでセザーロからスマホを奪い取りカメラマンとさせるシェイマス、しかし画面には無様に丸め込まれるシェイマスが映るだけでした。
そんなニューデイはシェイマス(Sheamus)の事をShame (of) usと大恥野郎と罵り、シェイムチャントを煽ります。
迎えたヘルインアセル前最後の前哨戦
トペに飛び込んできたコフィにヨーロピアンアッパー、それに気を取られたビッグEにブローグキックと個人技モリモリの勝利を飾る
そうして迎えたヘルインアセルでの王座戦、ニューデイはフリーバードルールというユニットメンバーならどの組み合わせでも王座戦に臨める制度を用いてビッグEとエグザビアウッズが出陣
ウッズは普段は楽器片手に賑やかしをしてる選手ですが恵まれた身体能力を活かしてリングを掻き回します。
試合終盤セザーロの絶体絶命のピンチをシェイマスが救うために現れ、ビッグEにブローグキックを狙うもセザーロに誤爆
そこをフォールしたウッズに対し決死のカットとこれまでのシェイマスとは違った一面を見せます。
ブローグキックを喰らい戦えないセザーロを見てシェイマスはひとりでニューデイ相手にショルダータックルで吹き飛ばします
カウントアウト直前にセザーロをリングに投げ入れ、カットを狙うビッグEを凶器攻撃で止め、そこにキレたコフィ(試合権利なし)がシェイマスを襲う姿をレフェリーがバッチリと確認
セザーロとシェイマスは勝利したものの反則勝ちであるため、王座移動とはならずに終わってしまいました。
反則勝ちがアナウンスされる直前、ウッズがタップをしていた事もあり2人にとっては非常に悔しい結果となってしまったのです。
直後のサバイバーシリーズ、シェイマスとセザーロはタッグチームのエリミネーションタッグマッチに出場
RAWとSMACKDOWNそれぞれ5チームずつ出場するものでチームキャプテンのニューデイが早々に脱落、最後はセザーロ&シェイマスとウーソズの一騎打ちとなったのです。
ウーソズのダブルスーパーキックから自身を犠牲にシェイマスを救い、絶体絶命の所にもカットに入るなど献身的に走り回るセザーロ
しかしウーソズはそんな彼をチームワークで追い詰めます。
その包囲網をくぐり抜け、シャープシューターでジェイウーソを攻めるセザーロ
ジミーウーソがスーパーキックでカットを狙う所にシェイマスが現れブローグキック炸裂
ジミーを蹴散らしチームRAWの勝利を2人の協力で掴み取ったのでした。
憎み争いいがみ合ってきた2人の初めての協力
絆のようなものが産まれるもシェイマスは握手をスカします
可愛いやつですね
翌日のRAWにてニューデイが「俺達は早々に脱落したが偉大なるチームキャプテンのおかげで勝てた」と謎の理論を展開。
実際の勝利の立役者でもあるシェイマス&セザーロとの王座戦に臨むのでした。
ダブルのブレインバスターなど連携攻撃も見せ、これまで以上に試合を巧みに進めるシェイマスとセザーロ
しかしニューデイは甘くありませんでした。
確実に数的優位を活かしてきます
セザーロスイングからのシャープシューターてコフィをタップアウトさせるもレフェリーはウッズと楽器の音に気を取られ勝てず、セザーロが丸め込まれシェイマスもカットに入るとウッズが足を引っ張り阻止とニューデイ得意の2vs3戦法に敗れてしまうのです。
どれくらい悪質かというとHouse of Tortureがまだ可愛く見えるくらいの悪事をしています。
しかし彼ら2人の挑戦はまだ続きます。
そんな彼らに転機が訪れます。
パブで飲んでいたシェイマスとセザーロ、悪質な冷やかしに対して酒を飲んでいた2人は激昂
プロフェッショナルであれとお互いを諌めるも意を決した2人はプロとして冷やかしをボコボコに
酒場で絆を強めるタッグ
実にアイルランドとスイスが産んだ熱い漢達らしい意気投合方法ですね。
パートナーとしてお互いを認め合い、酒を酌み交わす2人
BARで生まれた2人のチームはTHE BARと呼ばれることとなりました。
絆を深めた翌週、ニューデイが見守る中、セザーロ&シェイマスvsアンダーソン&ギャローズが組まれます。
入場時にシェイマスがセザーロのサングラスを奪ってかけるなど距離感も若干?近くなったふたり
ニューデイに再度挑戦するためにも是が非でもこの試合は勝ちたかったのですがリングサイドに控えたニューデイがそんな事は許しません。
場外乱闘に巻き込まれたところに両チームを襲撃
試合はノーコンテストとなったのでした。
その結果、どちらのチームも勝ちも負けもしていない事からニューデイvsシェイマス&セザーロvsアンダーソン&ギャローズが翌週のRAWにて行われます。
3WAYとなるのでニューデイは負けずとも王座を失い、挑戦者組は自分に関わらないところで試合が決することもあります。
セザーロが全員を蹴散らし、アンダーソンに狙いを定め、合体式のブローグキックを決めていよいよ王座戴冠かといったところに実はアンダーソンにタッチしていたコフィがトラブルインパラダイス
シェイマスがピンフォール負けを喫してしまったのです。
せっかく絆を強め2人で合体技も決めたのにまた届かなかった王座
しかし諦めない彼らにチャンスはまた巡ってきます
米軍兵士を慰問する目的を持つ特別大会にて行われた4WAY戦でナンバーワンコンテンダーとなったシェイマス&セザーロ
ロードブロックにて行われるタッグ王座戦へと駒を進めたのです。
このロードブロックの副題としてEND OF THE LINEとついていますが文字通り抗争の終着点として極上のタッグマッチとなりました。
ウッズの介入に苦しみながらもニューデイの必殺技ミッドナイトアワーをシェイマスがコフィを引っ張り阻止
シャープシューターをウッズが防ぎ、丸め込まれるのもセザーロは学習済み
なんとスモールパッケージで丸め込まれた所をスープレックスで持ち上げ、ニュートラライザーで切り返したのです
ニュートラライザーは言わばゴッチ式フェイスバスターなんですよ
なんでそれにぶっこ抜きのスープレックスから入れるか?
こっちが聞きたいです。
そしてセザーロとシェイマスは彼らのかつての不仲を活かした奇策を演じます。
満身創痍のシェイマスのタッチをセザーロが拒否しリングイン
セザーロに試合権利が移ったと思ったコフィは渾身のトラブルインパラダイスを叩き込むも試合権利はシェイマスのまま!
全速ダッシュで飛び込み王座を奪い取ったのでした。
一瞬の隙をつき勝利をもぎ取る
幾度となくニューデイにやられてきた事を倍返しにやり返したのです。
試合後なんとシェイマスからセザーロの肩を抱き寄せ起き上がらせる姿も
もう誰も彼のことをShame(恥野郎)と呼ぶことはありません。
幾度となく戦ってきたニューデイと健闘を讃え合うセザーロ
その姿を怪訝そうに見てベルトを2本ともぶんどったシェイマス
コーナーで勝ち誇ります
やっぱこいつ恥野郎だわ
そうして新王者となったシェイマスとセザーロ
ふたりは新年を王者として迎えます。
2017年〜伝説に挑め!〜
2017年の始まり、2人の始動は散々でした。
新年初のRAWにてセザーロがアンダーソンからコーナーからのリバースガンスタンで敗北
翌週にはシェイマスがギャローズと対戦。
試合そっちのけでアンダーソンとセザーロは解説席で大暴れ
3度のIWGPタッグの戴冠歴(解説のコーリーグレイヴスが世界的なユニット=バレットクラブの在籍も言及)を話すアンダーソンに、実況のマイケルコールと2人で"WWEでは結果を出していない"とバカにするセザーロ
それにキレたアンダーソンがセザーロを襲撃
心配そうに見つめるシェイマスもセザーロは返り討ちに!
ブローグキックでギャローズを倒し倍返しとしました。
その翌週、2人は王座戦に臨むのですがシェイマスがアンダーソンとギャローズを殴るがてらレフェリーも巻き込んで殴ってしまう
その結果反則負けとなりシェイマス&セザーロvsアンダーソン&ギャローズの王座戦はロイヤルランブルのキックオフに改めて行う事となります。
今回は誤審がないよう
リングサイドにサブレフェリーが控えています。
試合も大混戦の中、アンダーソンがセザーロのタイツを掴んで丸め込み
そのまま3カウントとなりなんと王座陥落をしてしまったのです。
わずか1ヶ月ばかりの王座戴冠
しかしまだまだ2人に道は続きます。
王座を失った翌週、リマッチが組まれます
その試合ではイケてるマイクで売り出し中だったエンツォアモーレ(現リアル1)とビッグキャス(現ビッグビル AEW)が控える中行われました。
その試合にてギャローズがリングサイドのエンツォを攻撃
それに怒ったキャスがビッグブート
よく思い出してください。
これはアンダーソン&ギャローズvsセザーロ&シェイマスのリマッチなんですよ
無関係のキャスが手を出すと?
反則裁定となりますね
2人のタイトル挑戦は無関係なエンツォ&キャスのせいで無駄になってしまったのです。
しかし負けた訳では無いため2人に再びチャンスが与えられます
そう、エンツォ&キャスとのナンバーワンコンテンダーマッチです。
前哨戦にてセザーロがエンツォを圧倒した事で前王者のシェイマス&セザーロが有利かと思われていましたが勢いに乗るビッグキャスとエンツォの前に倒されてしまいます。
しかし彼らは負けはしましたが大切なものを得ました。
キャスのおかげで勝ったにもかかわらずセザーロをおちょくるマイクをするエンツォに対してシェイマスがブローグキックを炸裂
自慢のパートナーを愚弄された怒りをぶつけ、彼の人気は格段に上がっていったのでした。
しかしながら挑戦権獲得に失敗したふたり
レッスルマニアに向けて是が非でも王座への道を掴みたいところ
そう、再び走り始めようたした彼らに衝撃が走ります。
ただひとり彼らの可能性を信じ続け、タッグとしての能力を見出したミックフォーリーがステファニーマクマホンにより解雇されてしまうのです。
実力はありながらもなかなか評価をされずにいたふたり
口々に"チャンスを与えてくれてありがとう"、"俺達を信じてくれてありがとう"と誰も信じてくれなかったからこその2人だから出た熱い感謝を告げます
ミックは2人のタッグ結成を彼自身の仕事の中で最も誇れる決定のひとつだと自慢げに、そしてこれ以上彼らの姿を見れない事を思い悲しげに、抱き合い感謝を伝えました。
そんなミックの決定が間違っていなかったことを上層部であるHHH、ステファニーマクマホンに示すべく更に気合を入れてタッグ王座戴冠へ走ります。
前の週にてエンツォ&キャスとナンバーワンコンテンダーマッチで再戦するもアンダーソン&ギャローズにぶち壊された4人は一致団結して王者組をボコボコにします。
レッスルマニアにて三つ巴の戦いが決まった3組
翌週、セザーロとシェイマスがラダーを持って襲撃
アンダーソン&ギャローズ、シェイマス&セザーロ、エンツォ&キャスによるラダーマッチが予想されました。
そして迎えたレッスルマニア
宿敵ニューデイがホストを務めたこの大会にてエンツォ&キャスが得意のマイクパフォーマンスで登場し、セザーロとシェイマスもお揃いのコスチューム(セザーロの首元には蝶ネクタイ)で参戦、そしてシェイマスがセザーロのスーツ脱ぎ捨てを一緒に行い結束をアピール
アンダーソンとギャローズも王者として堂々の参戦でいよいよラダーマッチを迎える3チーム
何故かそこに現れたのはニューデイの3人
レッスルマニアのホストとして試合を4WAYラダーマッチに変更することを宣言
そうして呼び込んだのは数日前ROHでヤングバックスとの死闘を演じたハーディーズです。
カリスマ的存在でもあるジェフハーディー、そしてBROKENでプロレス界の中心にまで上り詰めたマットハーディーの突然の復帰に会場は大盛り上がり
そんな大物の復帰にも何くそと躍起になるシェイマスとセザーロ
シェイマスの豪打に合わせてセザーロスイング28回転
すっかり2人はWWEユニバースのお気に入りとなります。
その後も一進一退の攻防が続きラダーが幾度となく倒されていきます。
試合を決めたのはやはりチームエクストリームとまで言われたラダーマッチの申し子ハーディーズ
ツイストオブフェイト連発で王者組をマットが蹴散らし、特大ラダーからのスワントーンボムでジェフがシェイマス&セザーロをKO
その隙にマットがベルトを奪い復帰初日に王座戴冠となったのです。
翌日のRAWでは異様な盛り上がりを見せる観客の中、新たなGMであるカートアングルの決定によりシェイマス&セザーロvsエンツォ&キャスのナンバーワンコンテンダーマッチが組まれます。
シェイマスがキャスをブローグキックで蹴散らし、残されたエンツォにはヨーロピアンアッパーカットをお見舞い
勝利した2人はドラゴンボールのフュージョンのようなポーズを時間差で繰り返しお互いへの歓声を煽りすっかりRAWの人気タッグとなったのです。
ペイバックにて組まれたシェイマス&セザーロvsハーディーズのタッグマッチ
2人は前哨戦で連敗するも偉大なるタッグのレジェンドであるハーディーズに対し握手を求め続けます。
不審に思いながらもマットとジェフはそれを返します。
迎えたペイバック当日、試合を通してマットを攻め立て優位に進めるもロープワークの際にジェフがマットにタッチ
それに気付かずパワースラムをマットに決めフォールしたシェイマスにスワントーンボムを当ててハーディーズが防衛
悔しがる挑戦者組に見下ろすハーディーズ
今度はハーディーズから握手を求め、セザーロとシェイマスもリスペクトを込めてハグをします。
そう、全てはこの時のためのブラフでした。
コーナーで歓声に応えるハーディーズをセザーロが襲撃
シェイマスも呼応するように襲い掛かりました。
ブローグキックにてマットを蹴散らしベルトを誇示してまだ俺達の物語は終わっていないと態度で示し続けました。
ここにきてのヒールターン
それに対しハーディーズも黙っていません。
衝撃のヒールターンを遂げたシェイマスとセザーロは彼ら自身をTHE BARと名乗ります。
そんな2人の名乗りを聞き、ハーディーズも登場
リングに復讐に向かうもヒールらしく逃げ去るシェイマスとセザーロ
本当にこの2人は器用ですね…。
そんな2人はターモイルマッチ(ガントレットマッチ)を勝ち抜き王座挑戦を再び決める
エクストリームルールズにて行われた再戦は金網戦
しかもピンフォールもサブミッションもない
勝利方法は両チームの選手が金網の外に出る
ただそれだけです
金網といえどハーディーズのエクストリームさは変わりません
先に脱出したジェフがマットを待つもハンディキャップ状態で攻め続けられる兄の姿を見て金網上からのウィスパーインザウインドを敢行
そんなジェフをマットが這うように引きずって脱出を試みます。
しかしセザーロは超人っぷりを発揮
そんな命知らずの攻撃を喰らいながらも肩にシェイマスを乗せて押し出します。
ギリギリのタイミングでしたがシェイマスとセザーロは同時に床へジャンプ
僅かながら先に着地したことで王座を奪還したのです。
2組はその後も三本勝負のリマッチ(両リンにより引き分け)を挟み、タッグ王座としては史上初の30分アイアンマンマッチに臨むのです。
文字通りこの試合は30分間戦い抜き、最後に獲得したフォールが多い方が勝ちというケルティックウォリアーとスイスサイボーグにとってはもってこいの試合形式でした。
試合時間が10分も経たないうちにブローグキック、合体ホワイトノイズと2-0とTHE BARが先取します。
その後ハーディーズが巻き返すも終盤にきてセザーロとシェイマスのタフさが出ます
シェイマスは何度もキックアウトをし、セザーロは幾度となくカットをする
マットの決死のムーンサルトもカット
残り3分を切るところに雪崩式ツイストオブフェイトで3-3の同点にハーディーズが追いつくとジェフも残りの体力を振り絞り場外のTHE BARにダイブ
フラフラとなったシェイマスにマットのエルボードロップ、ジェフのスプラッシュと試合は決まったように見えましたがリング下からスイスサイボーグが戻ってきたのでした。
そしてマットがシェイマスをダブルクローズライン、ジェフがスワントーンで沈めたところに何故かセザーロがジェフをフォール
そう、THE BARはタッチを成立させていたのです。
残り20秒必死に逃げ切ったセザーロ
2人のタフネスさが王座を防衛に導いたのです。
タッグの伝説を倒し、もう敵がいないと思われた2人に異なる伝説の存在が現れます。
セスロリンズ、ディーンアンブローズ
そう
かつてTHE SHIELDとしてWWEの中心に立った伝説のユニットの2人です。
ディーンアンブローズは現在AEWで暴力の限りを尽くすジョンモクスリーの当時のリングネームです。
裏切りで一度は壊れてしまったふたり
共に背中を貸し合い、同じ敵を打ち砕くために再び1枚の盾となりTHE BARに挑むのです。
そんなアンブローズとロリンズをボコボコにし、サマースラムにて王座戦で戦ったTHE BAR。この試合ではセザーロのビーチボール破壊事件なんてものもありましたね。
しかしながら再結成した2人の前に見事に散りました。
またしても王座を失ったTHE BAR
ここまでの彼らを見ていれば分かりますよね?
彼らは一度負けたくらいじゃ諦めないんですよ。
ノーマーシーでの再戦が決定し、前哨戦として行われたアンブローズ&ロリンズvsアンダーソン&ギャローズvsTHE BARでも勝利
ノーマーシーでは通常のタッグマッチ形式で行われ、試合序盤にアンブローズを鉄階段へのセザーロスイングで叩きつけて孤立を強いる展開に持ち込み優位に進めます。
しかしここでアクシデントが。
アンブローズによりコーナーに振られたセザーロ、勢いあまってリングポストに激突してしまい前歯を2本失います。
そのアクシデントがありながらもシャープシューターからクロスフェイスへのコンボ
そしてシェイマスがアンブローズをホワイトノイズで叩きつけるのに合わせてロリンズを雪崩式リコラボムでぶつけます
しかしこれもキックアウト
渾身の合体技が返されたTHE BARは驚きを隠せません。
ブローグキックがロリンズの策略により誤爆、頼みのパートナーが動けなくなったシェイマスはロリンズのレインメーカー式Vトリガー、アンブローズのダーティーティーズを喰らい3カウント
THE BARは歯も王座も何もかも失ってしまったのです。
しかし彼らは誤爆ひとつで今更崩れる関係ではありません。
肩を抱き合い、勝ち誇る王者から目を離さずお互いを支えあったのです。
翌日のRAWでもシェイマスがロリンズに敗北
しかし去り際、セザーロがシェイマスに耳打ちをします。
そしてその耳打ちはすぐ行動に現れるのです
RAWにて行われたミズvsローマンレインズのインターコンチネンタル王座戦に突如乱入
アンブローズ、ロリンズとかつてシールドで共闘していたレインズを襲ったことで会場はシールド再結成を期待
ニュートラライザーとブローグキックを決め、シールドの代名詞でもあるトリプルパワーボムでレインズを沈めたのでした。
その功績により翌週、ミズが主催するMizzy Awardにて表彰されるのです。
そんな表彰式なんて行ったらこの男達が黙ってませんよと
まずは先週赤っ恥をかかされたレインズが登場
次にアンブローズ、そして最後にシールドを崩壊させたロリンズが登場し完全復活を見せつけました。
それを見たGMカートアングルはTLCのメインイベントにてレインズ、ロリンズ、アンブローズvsミズ、シェイマス、セザーロのTLCマッチを組みます。
シールドの勢いは留まるところを知りません。
ミズ、THE BARと並行して抗争をしていたブラウンストローマンを相手にトリプルパワーボムで反撃
それに激昂するストローマンを策士ミズは巧みに操ります。
TLCの試合をハンディキャップマッチとしてストローマンを参戦させることに成功
そしてその翌週に行われたストローマンvsレインズの金網戦で仕掛けます。
試合終盤にケインが乱入しレインズを襲撃
意気揚々とアピールするストローマンとケインを見つめ、ラダーの上からミズがTLCは3vs5のハンディキャップマッチになることを宣言
そしてTLCではレインズが風邪により欠場
誰が代役を務めたか?
そう、RAWのGMのカートアングルが代理でシールドに加わったのです。
これにより試合はセスロリンズ&ディーンアンブローズ&カートアングルvsミズ&シェイマス&セザーロ&ブラウンストローマン&ケインとなりました。
シールド側は少しでも差を埋める分、ストローマンとケインを集中攻撃
ロリンズとアンブローズでラダーから敢行し大男2人を戦闘不能にします。
そしてアングルもやりたい放題してきたミズに怒りの椅子攻撃もTHE BARが返り討ちに
ダイブの代償でロリンズ、アンブローズも簡単には動けずアングルが孤軍奮闘する事に
ジャーマンスープレックス連発にアンクルロックと優勢に進めるもストローマンのテーブル貫通ランニングパワースラムを喰らう
試合をしなくなって暫くたつアングルにとっては非常に痛い攻撃でメディカルがバックステージへ搬送することに
5vs2でいたぶられる中、何故かストローマンとケインが誤爆から仲間割れ
ストローマンを全員で排除(ゴミ収集車送り)し4vs2状態となる。
ロリンズがひとりいたぶられる中、敗北のピンチに突如流れるアングルの入場曲
シェイマスとセザーロをアングルスラム(オリンピックスラム)にて駆逐し、ケインに対してはロリンズ、アンブローズが椅子攻撃の後、無念の欠場となった友レインズに捧げるダブルスピアーで排除
残すはミズだけとすっかり立場が逆転したのです。
ミズの猛攻をアングルが耐え抜き、ダーティーティーズ、アングルスラムにシールドの代名詞トリプルパワーボムをカートアングルが協力し完成させたのです。
3vs5と圧倒的な優位に立ちながらも直接的な勝敗には関わらなかったTHE BAR
シェイマスとセザーロはアンブローズとロリンズが持つRAWタッグ王座に再び照準を合わせます。
カートアングルに執拗に挑戦を迫ると「最後のチャンスだぞ!」と厳しく言われながらもメインイベントで挑戦が決まる
高レベルな攻防が続く中、突然流れが変わります。
この試合はサバイバーシリーズにてRAWタッグ王者vsSMACKDOWNタッグ王者の対決に臨む代表チームを決めるものでした。
サバイバーシリーズは番組対抗戦
そう、彼らの思わぬ援軍はSMACKDOWNより現れたのです。
突如響き渡るビッグEの声
そう、SMACKDOWNに移籍したかつてのライバル、ニューデイがシールドを模して会場に現れたのです。
突然の乱入者に驚くシールドの2人、そしてカートアングル。アングルは急ぎRAWのロスターを引き連れ排除に乗り出します。
そんな中で2人だけ冷静な男達がいました。
シェイマスとセザーロです。
この騒乱の隙にシェイマスがロリンズにブローグキック、セザーロがアンブローズを取り押さえて3カウント
新王者が誕生したのです。
サバイバーシリーズにて行われた王者対決
THE BARは全ての要素においてウーソズに完敗したのでした。
シャープシューターでジェイを仕留めきれず、そのままズルズルと流れを逃がしていき最後はシェイマスへのダブルスーパーキックをセザーロが身代わりになるもブローグキック不発からスーパーキック連発を受けシェイマスがウーソスプラッシュにて撃沈
10年近くタッグを組んでいるウーソズに対し、THE BARは結成から1年と少しであるためタッグチームとしての差が歴然と出てしまったのです。
一方抗争相手であったシールドはTHE BARの王座戴冠を期せずしてアシストしたニューデイと対戦をしていました。
歴史に名を残すユニット同士の対決も非常に見応えのあるものでした。
シールドは勝ち、THE BARは負ける
その勢いそのままにシェイマスとセザーロはそれぞれアンブローズとロリンズに連敗してしまうのです。
勢いに乗るシールドをシェイマスとセザーロは王座戦で完勝し黙らせようとします。
しかし王座戦では反則負け
ベルトを持ったまま引き返そうとしたところにアングルが怒りながら登場
NoDQマッチによる再戦をすぐさま行うよう宣言
反則裁定がない
つまり何が起きてもいいという事です
またしてもTHE BARには強力な援軍が訪れます。
その名はサモアジョー
彼は当時レインズがミズより奪ったインターコンチネンタル王座に狙いを定めており、レインズを怒らせる一手としてそのパートナーであるロリンズとアンブローズを囮に使ったのでした。
ロリンズとアンブローズにそれぞれ攻撃を喰らわせ、狙い通りレインズを引っ張り出して逃走
その隙にまたもやシェイマスがブローグキックを決めて勝利
王座防衛を果たしたのです。
またサモアジョー&THE BARとシールドの抗争からレインズはシングル路線に入ったため彼らの助っ人が現れます。
その名はジェイソンジョーダン
ストーリー上ではありますがGMカートアングルの息子として分不相応な猛プッシュを受けていた選手でした。
アングルの計らいにより息子ジョーダンはシールドと組んでジョー、シェイマス、セザーロと戦うこととなります。
この試合を足がかりに再び王座奪還へと向かいたいロリンズとアンブローズでしたがアクシデントが起きます。
試合終盤ロリンズのトペにてアンブローズが負傷してしまったのです。
試合後負傷箇所のアイシングをしていたアンブローズとロリンズをサモアジョーとTHE BARが襲撃
アンブローズを更に痛めつけた事で手術が必要な大怪我へと悪化してしまったのです。
しかしロリンズはまだまだ倒すべき相手がいるとクリスマスの日にライブ放送された年間最後のRAWにめサモアジョーとの対戦を求めます。
そこに現れるはおじゃま虫 ダメ息子 依怙贔屓ジェイソンジョーダン
彼もサモアジョーに対戦を求めると何を血迷ったかカートアングルは2人のタッグ王座挑戦を決めてしまうのです。
これまでの熱いライバル関係はなんだったのか
あっさりとジョーダンがバックドロップで持ち上げてからのネックブリーカーで勝利
元々大ブーイングを受けていたため拍手もまばら、挙げ句の果てにはジョーダンが勝って祝福される事よりアンブローズがヒールとして復帰することを期待する声でかき消されてしまったのです。
セザーロとシェイマスにとっては最悪のクリスマスで一年を締めくくりました。
2018年〜宿敵再び!We are the BAR!〜
2018年、ロイヤルランブルにて彼らはタッグ王座戦のリマッチを得ます。
新年早々のRAWではタイタスオニール&アポロクルーズに連敗と王座奪取に暗雲がたちこめます。
しかし悪いことが起きた時はえてして良いことが起きるもの
ロイヤルランブルで組まれた王座戦、序盤からロリンズを攻めるTHE BAR
ロリンズもジョーダンに交代を試みるもセザーロがジョーダンを妨害
鉄柱にぶつけて孤立させます。
何度も何度も猛攻を耐えるロリンズ
しかしいつまでもジョーダンは戻ってきません
どう見てもそんなに痛くなさそうなのにずっと顔を抑えるジョーダン
フラフラになりながらロリンズはようやく戻ってきたジョーダンにタッチ
しかし直後にジョーダンがタッチをし返すのです
????????
タッチをするや否や顔を抑えて鉄階段に座り込むジョーダン
結局3カウントが叩かれるその時までロリンズはずっと1人で戦い続け、THE BARが4度目のRAWタッグ王座戴冠を果たしたのでした。
その後はタイタスワールドライドらと抗争の後、レッスルマニアに王者として臨むこととなりました。
対戦相手は大男ブラウンストローマン
です。
タッグマッチです
相手はブラウンストローマンです。
なぜか?
ストローマンはなんと彼のパートナーをレッスルマニアの会場で公募したのです。
選ばれたのは10歳の少年ニコラスくん
試合?見れば分かりますよ
嫌なものは忘れてすぐ次にいきましょう
キャリア最大級の屈辱を受けた2人
ニコラスくんの都合で返上となったタッグ王座を再び狙います。
2人はサウジアラビア大会にて新たにタッグを結成したWOKENマットハーディーとブレイワイアットと戦います。
そこで敗れて5度目の王座戴冠には失敗
しかし彼らは既にSMACKDOWNへの移籍は発表されておりました。
SMACKDOWNにはかつてのライバルでもあるニューデイ、そしてサバイバーシリーズにて完敗したウーソズがいます。
移籍直後は因縁のあるウーソズと抗争も連敗続きでトーンダウン。
番組から2ヶ月弱離れ、ルークハーパー&エリックローワンの持つタッグ王座へのサマースラムでの挑戦者を決めるナンバーワンコンテンダートーナメントでの復帰を宣言
彼らは一回戦でウーソズと戦うこととなりました。
復帰初戦でウーソズを倒しニューデイの待つ決勝戦へ進みます。
王者のハーパー、ローワンだけでなくTHE BARにウーソズ、ニューデイもいたんですからこの時期のSMACKDOWNはタレント揃いですね。
お互いの手の内を知り尽くしたライバル対決
セザーロのクロスフェイスをバックブリーカーの体勢から無理矢理肩に担ぎ、ミッドナイトアワーへと繋いだビッグEのタフさがまたしてもTHE BARの道を阻みました。
そのサマースラムにてニューデイが王座を戴冠、9月にはセザーロがコフィキングストンからシングルマッチで勝利
オーストラリア大会にて行われることとなった王座戦ではコフィ、そしてウッズ相手に強烈な合体技を幾度となく決めるもニューデイの結束の前に敗れる。
しかしその翌週のSMACKDOWNにて再びチャンスを得ます。
試合権利のないコフィを痛めつけようとしたTHE BAR
そこにビッグショーの曲が流れます
なんと彼はTHE BARを止めるフリしてニューデイを攻撃
動揺したビッグEに対してブローグキックを決め、遂に王座戴冠を果たしたのです。
その後はビッグショーと結託しニューデイと抗争を繰り広げます。
ニューデイから王座を防衛した後、前年はRAWのタッグ王者として出場したサバイバーシリーズにSMACKDOWNのタッグ王者として出場しました。
見所としてはフィジカルに優れた両チームの肉弾戦とAuthors of Painのマネージャーを務めていたドレイクマーベリックがビッグショーによりお漏らしさせられる所くらいです。
年会最後のPPV、TLCに王者として臨むTHE BAR
SMACKDOWN移籍以前から因縁のあるライバル達が勢揃いします。
TLCではTHE BAR、ニューデイ、ウーソズによる3WAY
前哨戦ではこんな愉快なラップバトルも行われます
TLCでの試合も3WAYとなるため、彼らは負けずして王座を失う可能性があります。
高いレベルの攻防が繰り広げられ、試合終盤はニューデイとTHE BARの間にウーソズが隙を伺う形に。
セザーロのヨーロピアンアッパーカット、コフィのダイブでウーソズが戦闘不能に
ロープを使ったトルネードDDTを狙ったウッズ相手にはセザーロが妨害
それに気を取られたウッズ、タイミング悪くブローグキックを喰らってしまったのです。
THE BARはライバル達を相手に完勝し王座を防衛したのでした。
2019年〜低空飛行のロードトゥレッスルマニア〜
最大のライバル達を倒したTHE BAR
向かうところ敵無しに見えたのでしたがある男が現れます
その名はミズ
RAW在籍時代には共闘した彼らでしたがミズはベビーターンしGMのシェインマクマホンとタッグを組むよう躍起になっていました
そんな彼はTHE BARの前に現れてロイヤルランブルでの対戦をぶちまける
セザーロはシェイマスに判断を委ねますが出された答えはブローグキック
挑戦を受けることに
前哨戦ではシェイマス、セザーロがそれぞれミズと対戦
シェイマスは敗れ、セザーロは勝利もセザーロvsミズ戦のあと、挑戦者組2人を実況席破壊と強さと破壊力を示します。
迎えたロイヤルランブルでの王座戦
これでTHE BARはタッグ結成から毎年ロイヤルランブルで王座戦を行っていますね
タッグとして経験を更に積んだ2人はミズとシェインをそれぞれ分断して攻め立てます。
狙うはもちろん"最強の素人"であるシェインマクマホン。シェインは何度も試合をしていますが彼はあくまでもプロレスラーとなった事はありません。
合体ホワイトノイズを返され、トドメを刺すブローグキックを狙ったところにフラフラとなったミズが現れセザーロを押した事でブローグキックは誤爆
その隙にミズがシェイマスへスカルクラッシングフィナーレから場外に道連れに
リング上には倒れ込むセザーロとシェイン
なんとシェインは十字架を切り、シューティングスタープレスでセザーロから3カウントを奪取
THE BAR、またしてもロイヤルランブルでの王座防衛に失敗してしまいました。
翌週のSMACKDOWNではニューデイ、ウーソズ、そしてNXTからSMACKDOWNに移籍してきたヘビーマシナリーと対戦
最後の2チームまで残るもウーソズとの対決に敗れ、リマッチはお預けとなりました。
2019年サイドストーリー〜ニューデイとTHE BAR コフィマニアの裏側で〜
ここで少し本筋とは離れますが、この時期のレッスルマニア35の主人公の1人でもあるシェイマス、セザーロのライバルであるコフィキングストンについても見ていきましょう。
彼はエリミネーションチェンバーにてムスタファアリの負傷に伴う代替出場の機会を掴み大ブレイク
ダニエルブライアンの持つWWE王座まであと一歩の所まで迫ったのでした。
それに伴いコフィの勝利と長年在籍し掴むことのなかった最高王座への期待感が爆上がりしていきます。
ヒールかつライバルとしてシェイマス、セザーロは王座を目指すコフィとそれを支えるビッグE、エグザビアウッズの壁となるのです。
まずコフィはエリミネーションチェンバー翌週のSMACKDOWNにて王者ダニエルブライアンからピンフォール勝ち
それに伴いGMシェインマクマホンもファストレーンでの挑戦者はコフィであることを宣言しました。
しかしWWEにはシェインよりも強い人間が(当時は)いました。
WWEオーナーのビンスマクマホンです。
コフィ以上に相応しい人間がいるとしてケビンオーエンズを呼び込みます。
これには彼の実子であるステファニーマクマホン、そしてGMのシェインも何も出来ず
コフィは人々の心を得てもWWEで最も強大な存在、ビンスの心を掴むことは出来なかったのです。
その頃のTHE BARは#DIY(ジョニーガルガノ&トマソチャンパ)、そしてマットが復帰したハーディーズ、新顔であるアレイスターブラック&リコシェに連敗
チームとしてもなんとかレッスルマニアに向けて勢いを取り戻していきたいところ
そんな2人にファストレーンで試合が組まれました。
では、コフィはどうなったか?
ビッグEとウッズがビンスに直談判し、コフィにチャンスを与えるよう懇願します。
そこで観客の大声援を聞いたビンスも「WWE王座戦を3WAYに変更する!今すぐコフィはリングに向かえ!」と言いました。
リングアナウンサーにアナウンスをされコフィが登場
しかしいつまでも王者は現れません
それもそのはず
ビンスは"コフィをWWE王座戦に加える"とは言っていません。
リング上のコフィにハンディキャップマッチが行われ、対戦相手としてTHE BARが宣告されるのです。
更にTHE BARは通常のタッグマッチとは異なり2人が同時に試合をしていいルール(毘沙門ルール)となったのです。
繰り広げられるリンチに観客はThis is boring(つまんねえ!)の大絶叫
そんな姿を見てられないとビッグEとウッズはリングに駆けつけようとします。
しかしそこを彼らとキックオフで戦ったルセフと中邑真輔が襲撃
ニューデイは3人揃って横たわったまま屈辱の一日を終えたのです。
翌週ニューデイはルセフ、中邑、シェイマス、セザーロを強襲する強硬手段に出ます
メインイベント終了後のビンスマクマホン登場時に
彼ら3人は割り込むように現れます。
その顔にはいつもの笑顔はありません。
コフィはビンスにとって個人では殿堂入りも出来ないBプラス止まりの選手だと評されましたが彼にも11年間WWEで生き抜いて、家族も子供達との思い出も何もかも犠牲に駆け抜けてきたプライドがありました。
そんなコフィの前にランディオートン、サモアジョー、THE BAR、ローワン&ブライアンが現れます。
そんな強豪達を前にガントレットマッチで倒すことで初めてレッスルマニアのチャンスを与えるとビンスは宣言します。
確かにチャンスは与えられました
これはあまりにも酷ではないですか
そうして迎えたガントレットマッチ
最初の相手はシェイマス
苦しみながらも突破しバックステージではビッグE、ウッズ、コフィを応援するムスタファアリ、ハーディーズに最大のライバル ウーソズがモニターで観戦しています。
2人目はセザーロ
シャープシューターで背中を重点的に攻め続けます。
連戦によりスタミナを持っていかれるガントレットマッチではこうした関節技の攻撃は非常に有効的とされ、まだまだ人数が控えてる中でのこの攻撃は中々苦しいものがあります。
そんな中コフィはSOSでセザーロを撃破
3人目のローワンはセザーロが痛めつけた背中を追撃します。椅子攻撃で反則負けもベアハグ、場外攻撃、更には実況席へのアイアンクロースラムを決めるのでした。
モニター前にはどんどんと人が増え、全員がコフィの勝利を信じ祈りを込めます。
4人目のサモアジョー、5人目のオートンを丸め込みで倒しついにチャンスを得たと大喜びする3人
そんな3人の前に現れるビンス
コフィに驚愕の事実を伝えます。
「この男を倒せばレッスルマニアのチャンスを与える」と
5人を倒し更にもう1人倒す必要がある
呼び込まれた男はWWEチャンピオンのダニエルブライアン
散々痛めつけられ、仲間達はリングサイドにも立ち入れない
絶体絶命のピンチ、パワーオブポジティビティを信条としてきたニューデイもそうポジティブにはいられません。
最後は連続で頭を踏みつけるブライアンの攻撃からNO!!が連呼される中ランニングニー一閃
最後の最後にしてコフィは敗れてしまったのです。
レッスルマニアを目前に控えたSMACKDOWN
ニューデイは諦めずコフィのチャンスを望み続けます。
ビンスを呼び出し、どうにかしてコフィをレッスルマニアに進ませるためにビッグEとウッズは真剣に問いかけます
そうしたところビンスは同じくビッグEとウッズにガントレットマッチで勝ち抜くことを要求します
最初の相手はアンダーソンとギャローズ
アップアップダウンダウンにてほぼノーダメージにて勝利
続く2チーム目は中邑とルセフ
ファストレーンでは撃破しているがこの試合、中邑もルセフに求められた役割は勝利ではありません。
"いかにニューデイを痛めつけるか"
が彼らのミッションとなっていたのです。
ウッズをターゲットに強力な攻撃を幾度となく浴びせ続けます。
そんな中でもアップアップダウンダウンで中邑を倒し、3組目のTHE BARに臨みます
宿敵達の登場に不安そうに見つめるコフィと彼らを応援するベビー達
シェイマスとセザーロはわかっていました。
ニューデイは勢いづけるとまずいことを
そのため強大なエンジンを搭載したビッグEを集中的に攻撃します。
先の戦いで痛めつけられたウッズも奮戦しますが2人ともに連戦の疲労が目に見えるほど動きに現れてしまいます。
しかし彼らには背負うものがある
決死の丸め込みで生き残りました。
THE BARはもちろん納得いきません
試合は終わったにもかかわらずテーブルにビッグEをダブルパワーボムで貫いたのです。
ガントレットマッチな為そんな状況でも4組目は出てきます。
ファストレーンにてタッグ王座を再び戴冠したウーソズ
ライバルとの熱い試合をするために出てきた彼ら、1人でも戦ってやると歯を食いしばるウッズ
そんな彼にウーソズは2チームの死闘の歴史を語りかけます。
戦ったからこそ彼らは知っていたのです。
コフィキングストンこそがレッスルマニアの王座戦に相応しい男だと
ロッカールームからも観客からもリスペクトをされる彼の為に覚悟を決めます。
ガントレットマッチを棄権したのです。
そしてあと1チームと戦うことがアナウンスされます。
そのチームこそWWE王者のダニエルブライアン、そして彼の護衛のローワンです。
大男ローワンのパワーに苦しめられるニューデイ
ビッグEが驚異のパワーを見せつけます
ローワンをクローズラインでなぎ倒しその上に実況席を重ねるように乗せたのです。
蓋をするように潰されてしまったローワン、試合権利を持った彼がリングに戻れずニューデイはガントレットマッチを生き残ったのでした。
これによりレッスルマニアでダニエルブライアンvsコフィキングストンのWWE王座戦が決定
しかし、このガントレットマッチで問題行動を見せた人間がいますね
そう、オーナーの決定を無視し勝手に棄権したタッグ王者のウーソズです。
リコシェ、アレイスターブラックと組んでTHE BAR、中邑、ルセフに勝利した試合後、レッスルマニアのホストとなったアレクサブリスが登場し、レッスルマニアでの彼らの防衛戦の相手を発表します。
それはその時リング上にいた全チーム
つまり4WAYにて行われると宣言されたのです。
またしても何もせずにチャンスが転がってきたシェイマスとセザーロ
今度こそタッグ王座を奪還出来るのか?
それぞれの思惑を胸に、ニューデイ、ウーソズ、THE BAR
SMACKDOWNを盛り上げてきたライバルたちがレッスルマニアに臨みます。
まずはTHE BARがウーソズの持つタッグ王座を狙いに行きます。
シェイマス、セザーロのレッスルマニアといえばスイングに豪打を合わせるお祭りスタイル
この日は圧巻でした。
リコシェを50回転近くさせるセザーロに、ルセフ、中邑、ウーソズ、アレイスターブラックとほぼ全員を打ち砕いていったのです。
試合終盤にリコシェの630セントーンを受けて絶体絶命のシェイマス。ジェイウーソのスプラッシュにセザーロがカウンターのヨーロピアンアッパーカット!
そこから各々がフィニッシャーを連発しリングにはブローグキックを決めたシェイマスが勝ち誇るようにいます。
しかしシェイマスが蹴り飛ばしたのはリコシェ
今、試合権利を持っているのはセザーロにぶち抜かれたジェイです。
ジェイはすかさずジミーとタッチし、スーパーキックを連発しダブルのスプラッシュでシェイマスからピンフォールを奪います。
4WAYを与えられて王座を防衛したウーソズ、そのウーソズに直接敗れたTHE BAR
この負けはとても大きい…。
もう1組のライバル、ニューデイのコフィキングストン。
ビッグEとウッズの奮戦によりダニエルブライアンとの王座戦を勝ち取ります。
リングサイドにはビッグE、ウッズ
バックステージのモニター前にはSMACKDOWNの仲間達がコフィの夢を応援し続けます。
うまくブライアンのテクニックに対抗し試合を進めるも場外へのダイブ(自爆)で形勢が一気に変わります。
腹部を攻めるブライアン
ヒールとなった彼はここまで幅広く攻めることが出来るのかと驚愕するばかりです。
またそんなブライアンの脇に控えるローワン
彼についても警戒が必要でした。
トラブルインパラダイスで弱らせたところにアップアップダウンダウンを炸裂
ニューデイ3人の力でセコンドを黙らせます。
また、エリミネーションチェンバーでは散ったランニングニーも寸前の所でキックアウト
Yesロックで執拗に追い込まれるもなんとかタップはせずに逃げ切ったコフィ
これまでやられてきた顔面へのストンプ連打をやり返し、大歓声のNEW DAY ROCKS!!(ニューデイ最高!)の中、トラブルインパラダイスで3カウント!
11年かけて掴んだ最高王座
ニューデイ3人の力、ファンの力、そして彼を信じたバックステージの仲間たちの力
どれが欠けても成し得る事ではありませんでした。
また試合後にはある2人の少年がリングに招かれます。
コフィの息子達です。
父としてよりもWWEスーパースターとしての自分を優先してしまう生活となっていたコフィ、その大好きなWWEスーパースターである父の晴れ舞台を大喜びし、父に駆け寄ります。
息子にベルトを掲げ、観客もYou Deserved It(王者に相応しい!)の大合唱で応えます。
コフィ親子とニューデイが抱き合い、感動の一夜を終えました。
ウーソズとニューデイにとってはベルトを守り(手にし)、最高の一日となったレッスルマニア35
しかしシェイマスとセザーロ、THE BARは何一つ得ることすら出来ませんでした。
2019年アフターマニアー〜別れは突然に〜
結局王座挑戦は出来てもベルトには届かない2人
何とかして結果を残そうと翌日のRAWで統一戦をやっていたセスロリンズとコフィキングストンを襲撃します。
ロリンズは今すぐお前らぶっ倒してやる!と言い、そのままタッグマッチに突入
王者タックから勝てばそれぞれの王座に挑戦出来るかもしれない
そんな場面でしたがセザーロがトラブルインパラダイス→カーブストンプのコンビネーションであっさり敗れてしまいました…。
しかし彼らの所属番組はSMACKDOWN
そこで行われたコフィの祝賀会に乱入します。
2人だけの乱入ではありません
RAWからドリューマッキンタイアを連れてきての乱入です。
ケルティックウォリアーとスイスサイボーグにスコティッシュサイコパスが入ったヨーロッパ出身のトリオ、めちゃくちゃカッコイイですね。
しかしこの後THE BARにとって予想もしない出来事が起きたのです。
前年、THE BARがふたりでRAWからSMACKDOWNに移籍したようにドラフト指名される際、タッグチームは2人で指名されるものです。
しかしこの年、セザーロはRAWに指名されました。
シェイマスは呼ばれません。
なぜか?
シェイマスは背中の負傷により長期離脱となっていたためです。
それによりTHE BARは実質解散
おそらくこれは予定されていた展開ではなかったはずです。
RAW移籍後のセザーロはシングルプレイヤーとして良く言えば"善戦マン"、悪く言えば"良い試合をするだけの人"となっていたのです。
いい試合は見せても特にストーリーに影響せず王座にも絡めない
このリコシェとの試合が最たる例ですね
そうして高い格でもなければ負けても対して驚きはないセザーロに与えられた役割、それは"若手の壁"でした。
悪い言い方をするのならば"高級ジョバー"というものですね
善戦を見せて時には勝てど売り出し中の若手の踏み台となる
THE BARがどれほど彼の地位を確立していたのか分かるものとなりました。
リコシェであったりアレイスターブラック、そしてNXT UKのイリヤドラグノフといったNXTやUKの選手達と名試合を見せ、対戦相手の評価を高めていきました。
特にイリヤドラグノフとの一戦は非常に見応えのあるものでしたので見れる環境の方は是非見てみてください。
そんな彼が再び活躍をし始めたのは一年も経たない内に再びSMACKDOWNにドラフト指名で戻って以降
秋に行われたドラフトにてSMACKDOWNから指名
しかも番組内ではなくトークショー内での指名という半年前にはタッグ王座を巻いていたとは思えないほどの注目度の低さでした。
しかしSMACKDOWNに現れたセザーロ、新たな仲間を得ます。
当時インターコンチネンタル王者であった中邑真輔、そして彼のマネージャー的役割を務めていたサミゼインです。
SMACKDOWN復帰初戦に敗れた相手でもあるムスタファアリ、ショーティーG(チャドゲイブル)を相手に戦います。
彼らはどちらも高身長でスラッとした体型をしていたので非常に見栄えがいいタッグなんですね。
その後はサバイバーシリーズに向けてAJスタイルズ(RAW US王座)vs中邑真輔(SMACKDOWN IC王座)vsロデリックストロング(NXT 北米王座)の戦いに向けてセザーロは少しお休みとなります。
サバイバーシリーズも終えたSMACKDOWNにてサンクスギビングを祝福するニューデイのオープンチャレンジが行われます
そこに現れたのはサミゼイン、中邑真輔、そしてセザーロ
中邑とセザーロがタッグ王座に挑戦する事となりました。
ニューデイは幾度となく戦ってきたセザーロ
しかしサミゼインの策略が裏目に出て敗北
その後はゼインが怒らせたブラウンストローマンとの抗争に中邑、セザーロ、ゼインと三位一体となって臨みます。
2020年〜大厄災はストローマンとと共に!?〜
2020年、前年からストローマンとの抗争が激カしていく中でド派手でぶっ飛んだ戦いが連発します
楽器を使った戦いであったり、3vs1での王座戦をエリミネーションチェンバーで戦ったり
これまでとはまた一味違った一面を発揮していきます。
そして3vs1でストローマンを倒し、気持ちよくレッスルマニアに向かっていきたいサミゼイン一行でしたが思わぬ展開となります。
世界的な感染症拡大に伴いSMACKDOWNも無観客にて行われる事となりました。
セザーロはその初週にてダニエルブライアンとシングルマッチをします。
ブライアンは前週に意気投合した関節技の猛者、ドリューグラックを引き連れてのシングルマッチ
そこでは丸め込まれ、翌週もタッグマッチで丸め込まれる
レッスルマニアにてその因縁からセザーロvsドリューグラック、サミゼインvsダニエルブライアンが組まれるも両方とも勝利
サミゼインはめでたく王座を防衛したのです。
その後はキングオブザリングを制したキングコービンと共闘するなどヒールの中心格として暴れ回ります
ではその間サミゼインはどうしていたか?
自粛期間を過ごしていました。
しかし彼はインターコンチネンタル王者
WWEも自粛を選択した彼の王座を剥奪します。
そうして行われたインターコンチネンタル王者を決めるトーナメントの権利をかけたバトルロイヤル
この試合で久しぶりにシェイマスとセザーロが共闘します。
セザーロ、中邑のショーティーGへの嫌がらせも巧みですね。
その結果、ショーティーG、そして彼のサポートに来たニューデイと中邑&セザーロは抗争する事となります。
奇しくもその時のニューデイはSMACKDOWNタッグ王者
憎きショーティーGがニューデイを連れてきたんですから鴨が葱を背負って来るとは正にこの事。
直接対決にてニューデイを倒した中邑とセザーロ
彼らは過去一恐ろしい合体技を生み出します
セザーロのセザーロスイングに合わせて中邑がキンシャサを決めるもの
これまでこの技はジャイアントスイングにドロップキックを合わせるものが多かったですが膝を直に当てるとはなんとも恐ろしい
迎えた王座戦では両軍入り乱れた中でノーコンテストとなるも試合後はテーブルにスーパーパワーボムを決めてKO
勝者が試合形式を決める試合でも中邑の介入からセザーロがニュートラライザーでビッグEを沈める
そうして2人が選んだ試合形式
それはテーブルマッチ
もう一度テーブルに突き刺してやると勢いに乗る中邑とセザーロ
セザーロにとってはタイソンキッド、シェイマスに続きタッグとして再び成功を掴めるか?
テーブルマッチではお互いに寸前の所で回避し続けるもラフ殺法で中邑とセザーロが優位に立ち回ります。
ビッグEをセザーロスイング&キンシャサで排除しコフィを孤立
コフィが躍動感溢れる動きで2人を翻弄し、ニューデイで設置した二段重ねテーブルに雪崩式フランケンシュタイナーを決めようとしたところ、セザーロが持ち前のパワーで耐え、腹部に中邑が強烈な蹴りを浴びせる。
そこから持ち上げて雪崩式のスーパーリコラボムでコフィをテーブル送りに
セザーロは再びSMACKDOWNタッグ王者となったのです。
その後彼らはルチャハウスパーティーと抗争をします。
カリスト、グランメタリック(初代マスカラドラダ)、リンセドラドからなるマスクマンユニットで、軽快な動きを見せる軽量級の選手達でした。
そのメンバーの1人でもあるドラドとセザーロは非常に噛み合いがよく、見応えある攻防を繰り広げます。
王座戦でも軽量級さながらの攻防を見せます。
セザーロの機転により初防衛に成功したふたり
そんな彼らに思わぬ来客が訪れます。
それは4か月のセルフ自粛期間を終え、IC王者ジェフハーディーを襲撃した自称IC王者のサミゼインです。
しかし彼らは4ヶ月もの間、電話すら繋がらなかったサミをもう仲間とは思いません。
彼らの拠点であるチャンピオンラウンジから"チャンピオンではない"サミを追い出します。
そんな彼らにも次なる防衛戦はやってきます。
テーブルマッチでの怪我から復帰したコフィとそして同じく怪我からサプライズ復帰をしたウッズ
ニューデイの挑戦を受けるのです。
その際に敗れて王座を失ったふたり
しかし勝利したはずのニューデイの方が笑顔を失いました。
なんと試合後に行われたドラフトでコフィキングストンとエグザビアウッズがRAWに指名
ビッグEは?と聞く2人に対して、SMACKDOWNがビッグEを指名したことが告げられたのです。
呆然とするビッグE
それもそのはず
これまで長年やってきたニューデイが事実上分けられてしまった訳です。
セザーロと中邑はめでたく2人ともにSMACKDOWNに残る事となりました。
その翌週、ドラフトが実行されてコフィとウッズはRAWタッグ王者に、ビッグEはSMACKDOWNのシングルプレイヤーとしての道を歩む事となりました。
ライバルであるウーソズとの死闘、コフィマニアの思い出
数々の歴史を振り返るニューデイお別れ会が開かれました。
そんなニューデイに物申したい人間はいるのでしょうか
いますね、ウーソズではない他のライバルが
そう、セザーロです。
セザーロは現パートナーの中邑、そして元パートナーかつビッグEと抗争中のシェイマスを連れて挑戦をします。
シェイマスはこのドラフトにてRAWへの移籍が決まっているため一夜限りのTHE BAR復活でもあり、実況のマイケルコールもTHE BARとニューデイの歴史に言及します。
王座を取られた事に対して仕返しをしたい中邑とセザーロ
そこに暴れ回るシェイマスと大男3人の勢いが加速していきます。
シェイマスとセザーロが肩を組みながらのダブルクローズラインを見せ、WE ARE THE BAR!!!と叫ぶ
そう、これはニューデイお別れ会でもありつつシェイマスとセザーロが怪我で消化不良のまま離れてしまったTHE BARの思い出を成仏させる試合でもあったのです。
試合終盤、これまでのセザーロを感じさせる熱い連携を見せます。
まずは中邑と一緒にセザーロスイング&キンシャサ、そしてそのままシェイマスとの合体ホワイトノイズ
それをカットしたビッグEがウッズと共にアップアップダウンでシェイマスを沈める
シェイマス、セザーロ、中邑とニューデイの6人の歴史が混ざり合った攻防でした。
また試合終盤にシェイマスがコフィに向けて言った言葉も彼がどれだけ自身とセザーロのタッグ、THE BARにプライドを持っていたか伝わる言葉でした
「お前らニューデイは俺達がいなければ何も出来ない、俺とセザーロがいなければ存在すらしてねえんだ」と
お互いがお互いをライバルと認めながらも最後まで群れることをしなかったTHE BARとニューデイ
ふたつのタッグの歴史がここに終結したのでした。
この試合以降は特段強いインパクトを残さず2020年を終えます。
2021年、それはセザーロにとって飛躍の年となりました。
2021年〜掴み取れシングルプレイヤーの価値〜
王座を掴みながらもながれにのりきれなかっ流れに乗り切れなかった2020年
そんな一年から切り替えて中邑とセザーロは再びタッグ王座を狙う
ハズでした。
パートナーである中邑がロイヤルランブルにおけるローマンレインズの挑戦者を決めるガントレットマッチで大バズり
この試合を機に徐々にベビーターン、そして入場曲も歌詞なしのものに戻してシングルプレイヤーとしての活躍が予想されました。
翌週のジェイウーソとの試合を解説席で見ていたセザーロはパートナーの勝利を祝福
同日にセザーロもダニエルブライアンから真っ向からクリーンに勝利をし、
2人はローマンレインズの首、ロイヤルランブル優勝とそれぞれの目標に向かい始めます。
しかし中邑の目標であったレインズ戦はいつの間にかオーエンズに奪われ、セザーロも中邑とヌルッと6人タッグで対決して2人のタッグは自然消滅
すべてを捨てて臨んだロイヤルランブルも28番目に入場という運を持ち合わせていながらも30番目に登場したラストのストローマンにあっさり排除されるという元パートナーのシェイマスへの騙し討ちセザーロスイング以外は特段インパクトを残せず終えてしまいました。
ロイヤルランブルに勝てはしなかったもののブライアン相手に勝利を飾り、エリミネーションチェンバーへの出場も決まりました。
そんな彼に魔の手が迫ります。
ひたすらに理想を掲げる教祖と化したセスロリンズです。
そんなロリンズに構う暇もなくエリミネーションチェンバーはやってきます。
例年ではエリミネーションチェンバーの勝者がレッスルマニアにて挑戦するのですが、この年はロイヤルランブル勝者のエッジ(現アダムコープランド)の挑戦が決まっている事もあり、エリミネーションチェンバー同日に挑戦をする事となるハードスケジュールでした。
セザーロは6人中最初の入場でブライアンとシングルマッチの状態から開始します。
こういった形式の場合最後に出てくる人がスタミナ満タンなので有利ですよね。
しかしセザーロ、3番目に入場してきた大柄なコービンをセザーロスイングからシャープシューターで脱落させます。
残すはブライアン、サミゼイン、ケビンオーエンズに更には最終入場者のジェイウーソ
どれも一筋縄ではいかない選手たちです。
オーエンズがゼインを脱落させ、そのオーエンズをジェイが金網の扉を悪用して脱落に追い込む
残り3人となった中でセザーロがブライアンを片足だけ持ってのセザーロスイングでぶん回してる中、突如画面に現れる右足
ジェイウーソのスーパーキックからウーソスプラッシュで3カウントを奪われてしまったのでした。
レッスルマニアに向けて何か結果を残したいセザーロ
そんな彼に教祖が仕掛けます
恥をかかされたセザーロ、このまま黙ってはいません。
試合後に中邑を攻撃するロリンズを襲撃しセザーロスイングでやり返そうとします。
いつまでも自身を受け入れないセザーロに怒り心頭なロリンズ
レッスルマニアでリスペクトを教えてやると対戦表明
それに対してセザーロの答え
ひたすらぶん回して受託
再びシングルプレイヤーとしての活躍を見せるために何としても勝ちたいこの試合
試合前のロリンズが勝手に作った煽りVでは"一度も最高王座戴冠はないどころか10年WWEにいて未だにレッスルマニアでシングルを組まれたことがない男"と酷評されたセザーロ
渾身のニュートラライザーをキックアウトされるも動じることなくペディグリーにも対応、カーブストンプにもポップアップのヨーロピアンアッパーでカウンター
UFOで大回転をさせた後、さらにセザーロスイングで23回転
久しぶりの有観客試合で観客たちを沸かせ、最後はニュートラライザーで3カウント
圧倒的な火力でレッスルマニア初のシングルマッチを勝利で終えたのでした。
その勢いを更に加速させるため、セザーロは遂にあの男の前に立ちます。
レッスルマニアにてエッジ、ダニエルブライアンを倒して王座を防衛したローマンレインズです。
しかしレインズはセザーロには興味がない様子。
対戦要求をするも用意された答えはレインズ自身ではなくジェイウーソとの対戦
レインズの従兄弟を一蹴し、王座挑戦への道を掴みたいところ
ふたりのシングルマッチ
かつてはウーソズとTHE BARでしのぎを削っていた頃とは何もかもが変わってしまったふたりの戦いはある1人の男の出現で全てが変わるのです。
ローマンレインズ、ではなく彼の昔のチームメイトのセスロリンズ
ロリンズはセザーロに敗れはしたもののたかだか一度ラッキーで勝っただけで争いが終わったと思うなと強烈なメッセージを残していきました。
そんな彼には頼もしい仲間が出来ました。
年始から何度もシングルマッチを行い彼の実力を見ていたダニエルブライアンです。
ロリンズ、ジェイとの戦いで双方に恥を晒させた後にブライアンはレインズを呼び込みます。
そう、セザーロに王座挑戦の権利をもたらすために懸命に行った行動でした。
しかし王者レインズの答えはNO
セザーロには一切の興味を示さず、隣にいたブライアンに対戦要求をします。
セザーロもブライアンがどれだけ自分のために尽力してくれたかを知っています。
だからこそ彼は受けるべきと快く進言し、ブライアンもそれに応えました。
しかしレインズから出された王座戦の条件
それは2人が考えていたものよりも過酷でした。
タイトルvsキャリア
ブライアンは負けたら二度とSMACKDOWNに出ることが出来なくなってしまうのです。
その試合でレインズのフロントチョークにより絞め落とされレフェリーストップとなったブライアン
彼のSMACKDOWNでのキャリアはここで終わってしまったのでした。
試合後、古傷のある首にイス攻撃を狙ったレインズに対してセザーロが救出
友を失った悔しさ、苦しみ、つらさ、怒り
全てをこめて襲いかかります。
しかしそこにはジェイウーソが阻止
磔となり手出しが出来ないセザーロ
無情にもブライアンの首に椅子が振り落とされるのでした。
しかし彼自身の挑戦はまだ終わっていません。
憎きロリンズに再び勝利し、レッスルマニアバックラッシュにてローマンレインズの持つユニバーサル王座へ挑戦することが決まったセザーロ
試合ではヨーロピアンアッパーカットの雨を降らせ王者を翻弄します。
それを察知したレインズは彼の攻めの要所でもある右腕を責めます
腕責めの中でも大きな体全体で体重をかけるフジワラアームバーは中々の拘束力
腕をうまく使えなくなったセザーロ
シャープシューターとクロスフェイスで攻めますが相手は何人もの元王者を喰らってきたローマンレインズ
その程度の攻めではまだまだ足りません。
結局は起死回生のスプリングボードヨーロピアンアッパーにスーパーマンパンチを合わせられてフロントチョークでレフェリーストップ
彼の王座挑戦は終わるのでした。
試合後、前哨戦で散々恥をかかされたジェイウーソがボコボコにしようとする中で流れるセスロリンズの入場曲
なんと彼はレインズに抗うのではなくセザーロに追撃を与える方を選んだのです。
痛めた右腕を更に椅子で攻撃するロリンズ
ロリンズとセザーロ、まだまだ物語は続きます。いや、続けたかったのはロリンズだけかもしれません。
セザーロはレインズに対してヘルインアセルでの再戦を要求し、腕を固定した状態で現れます。
レインズには腕を痛めたままでか?と失笑され、ロリンズには襲撃をされる。
しかもただの襲撃ではありません。
カーブストンプを連発され、担架送りにまでされてしまったのです。
その後、ベイリー主催のトークコーナーで復帰したセザーロ
ロリンズがパンツ一丁になるまで追いかけ回し、ふたりは再びヘルインアセルでシングルマッチを戦うこととなりました。
右腕にテーピングを巻いたセザーロ
痛む右腕を犠牲にヨーロピアンアッパーで攻め立てます。
ヨーロピアンアッパーだけでなくラリアット、セザーロスイングと腕を酷使し続けなんとしても勝利を掴もうとします。
しかしシャープシューターを決めようとロリンズをリング中央に引き寄せた一瞬の隙をつかれスモールパッケージで丸め込まれてしまったのです。
まだまだ彼らの因縁は続きます。
みたび組まれたシングルマッチ
今度はマネーインザバンクの予選試合です。
剥き出しのターンバックルに突っ込み、頭から大量の血を流し、頭に集中攻撃を喰らいトドメには入場曲ランプでのDDT
更にそこにカーブストンプを喰らったセザーロ
返せる訳もなくマネーインザバンクへの出場を逃してしまいます。
その後のセザーロは特段ストーリーを与えられる訳でもなく、試合をすれば歓声は貰えど何かが起きる訳でもありませんでした。
また10月に行われたドラフトではその年のレッスルマニアでシングルマッチで勝利をしてるとは思えないRound5の最後の指名という恐ろしく低い指名順をされました。
半年前にはセスロリンズに勝ってるんですよ、この人……?
しかしSMACKDOWNに残れただけまだマシと考えるか?
サバイバーシリーズの最後のひと枠を争う4WAYマッチに出場
相手はジンダーマハル、リコシェ、そしてかつてのパートナーであるシェイマス
試合終盤、シェイマスとセザーロの一騎討ちとなる中、突如謎の男が乱入します。
その男こそがシェイマスの新たなパートナーであるNXTからSMACKDOWNに指名されたリッジホランドです。
リッジの撹乱もありシェイマスに敗れたセザーロ、サバイバーシリーズの出場を逃します。
その恨みを晴らすべくリッジとのシングルマッチに臨むセザーロ
攻められ攻められ攻められた中での丸め込み
懐のデカさを見せたとも言えますが、果たしてこれが"レッスルマニアでセスロリンズを倒し、その後にローマンレインズと王座戦をやった男"の半年後の姿なのでしょうか?
あの王座戦で残したインパクトが定められたレベルに届かずよく言えば「流れを掴めなかった」、悪く言えば「見切られてしまった」のではないか?
そう感じてしまう彼の失速ぷりでした(年始に共闘していた中邑はキング中邑となったりインターコンチネンタル王座を戴冠するなどしている)
その翌週にはシェイマスに敗北
兄弟のように思っていたと叫びながらラリアットをするその姿は彼らが今でもTHE BARとしてタッグディビジョンを制圧していたIFを考えたくなりますね。
悲しくも下半期は結果を掴むどころか結果を出せる舞台にすら上がれていないセザーロ
2022年はどうなるのか?
2022年〜さらばWWE 新たなる挑戦〜
2022年のセザーロ、彼の初戦はいきなり元旦から始まりました。
セザーロはリコシェとタッグを組んでシェイマス&リッジと対決。
その試合ではブローグキックを喰らい敗北
その後も何度か同じ組み合わせで戦うも全てセザーロが3カウントを奪われました。
しかしセザーロにはまだ見せ場が残っていました。
ロイヤルランブルでのセザーロスイングです。
しかし2022年のロイヤルランブル、セザーロは30人の参加者に選ばれすらしませんでした。
1年前には王座挑戦権を争うエリミネーションチェンバーに出て、レッスルマニアではシングルマッチで勝利し、その直後のバックラッシュではローマンレインズにも挑戦しているような男が翌年のロイヤルランブルにすら出れないんですよ
あまりにも酷い仕打ちではありませんか。
そしてそんな中で迎えた2月初めのハッピーコービンとのシングルマッチで彼はまたしても敗れます
それが彼のWWE最後の試合となるのです。
なぜか?
それは彼の契約が満了したためです。
おかしな話じゃないですか
前年にあんなに活躍をしていた人間が急に連敗して干されるだなんて
新契約を打診されたがそれを締結しなかった。
そのため契約満了に伴う退団を選択したのでした。
WWEから退団した選手がよく"90日"とか言っているのを皆さんはよく目にしませんか?これはWWEを退団した選手が競合団体に防ぐルールです。
しかしこれには例外があります。
このルールはWWEを"解雇された"選手に適用されるもので、契約満了の選手は該当しないのです。
最大の例で言うとWWEを契約満了で退団したディーンアンブローズことジョンモクスリーが新日本プロレス、AEWにWWE退団から僅か2ヶ月弱で登場しています。
新日本プロレスにいたっては彼がWWEを契約満了で退団した4月から約一ヶ月後に行われたレスリングどんたくで既にこの映像を放送しているのです。
そのためセザーロもその気になれば翌日にだって他団体に参戦する事は可能でした。
そんな彼がWWE退団以降初めて姿を現したリング
それは皆さんご存知Forbidden Doorです
ザックセイバーJrとブライアンダニエルソンの試合が決まっていたのですが、ブライアンが欠場
対戦相手は当日に判明という事で、かねてからブライアンと親友でもあった当時最もホットなフリーエージェントのセザーロ、いや、クラウディオカスタニョーリが候補の大本命でした。
Forbidden Door当日、彼は現れました。
しっかりと"元WWE セザーロ"と紹介されていますね。まあその方が伝わりやすいですし…
WWE時代では奥の手としていたリコラボムを解禁し、ブラックプールコンバットクラブ入りをしたクラウディオ
奇しくもその時の対戦相手のザックは現在IWGP世界ヘビー級チャンピオン
夢が広がりますね
ザックセイバーJrとデスライダーズ
モクスリーでもカスタニョーリでもPACでもユウタでも全員ゾクゾクする組み合わせなので是非とも実現してもらいたいものです
まとめ
簡単ではありますがセザーロがクラウディオカスタニョーリとしてForbidden Doorに現れるまでの約8年間を今回は振り返ってきました。
本当ならばもっと早い時期に出して余裕を持ってWRESTLE KINGDOM/WRESTLE DYNASTYに臨みたかったのですが中々ボリュームが多くて難しかったです。
セザーロは彼が持つポテンシャルを100パーセント活かしきれていたかと言われるとそうは言えない部分があります。
しかしパートナーに恵まれ、与えられたスポットでしっかりと結果を残しやれる事は全てやっていたというのが個人的な気持ちです。
願わくばセザーロvsダニエルブライアンの最高王座を賭けた戦いが見てみたかったなと思います。ま
またこうして歴史系?や振り返り系?のものをこれからもあげていくと思うので興味が出た人は是非各種サブスク等で見てみてください
WWEがNetflixで見れる日がくることを願いながら締めたいと思います。
ここまで読んでいただきありがとうございました。