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新型S660モデューロXの評価とレビュー。ホンダの技術が集結した名車を解説

ホンダの誇る「マイクロスポーツカー」として長年人気を集めているのが「S660シリーズ」です。

スポーツカー型の軽自動車は希少ですが、S660にモデューロXシリーズが追加されたことで非常にレアかつ高品質な車に仕上りました。

とはいえ、モデューロXシリーズを取り上げる媒体はあまりないため広く知られていない実情があります。

そこでこのnoteでは2018年7月に発売された最新型の「S660 モデューロX」に関して徹底的に評価とレビューを行っていきたいと思います。

購入を検討している方はぜひ参考にしてみてください。

ホンダ新型S660モデューロXとは?

ホンダでは、さまざまな車種に専用のカスタマイズパーツを供給する独自のファクトリーを準備しています。

その1つが「モデューロX」です。

モデューロXは熟練したエンジニアによって構成されており、特にスポーツタイプの自動車に関してカスタマイズパーツの設計および製造をおこなっています。

S660 モデューロXは、モデューロXがS660の規格に適用するよう製作したパーツを搭載した上位モデルと言うことができます。

「究極のスポーツドライビングを実現する」というコンセプトのもとに作られたオリジナルパーツの効果はすさまじく、S660と比較すると走行の快適性は格段にアップしています。

アグレッシブな走りを心行くまで楽しみたいという大人のドライバーを念頭において作られた、大変魅力的なモデルなのです。

全体スペックの評価。S660との違いは?

「S660 モデューロX」はホンダの技術が集約された軽自動車です。

各スペックを見ていくと、自動車メーカーとしてのこだわりがさまざまな個所に反映されています。では、4つのポイントを中心としてチェックしていきましょう。

1.エンジン

S660 モデューロXに搭載されているのは、660ccの直列3気筒DOHCターボエンジンです。
これはS660のノーマルタイプとまったく変わりません。

一方、トルクは2,600回転時の10.6kgmが最大値となります。

高回転で最大トルクが引き出される一般的な軽自動車とは異なり、S660 モデューロXでは低回転時に強いトルクを発揮できるように設定されています。

これにより、走り出してから短時間で一気に加速する、ということを可能にしているわけです。

スポーツカーらしいアグレッシブな走りを実現するためのこだわり設定、ということができるでしょう。

2.エクステリア/インテリア

S660 モデューロXのエクステリアには、S660にはない特別製のフロントバンパーとリアバンパーおよびアクティブスポイラーが装着されています。

これにより、リフトのバランスが良くなるため走行中の安定性が増し、結果としてよりしなやかな加速が可能となっています。

S660の内装は落ち着いたブラックで 統一されています。

一方、モデューロXの内装にはブラックとボルドーレッドのコンビネーションが採用されています。

また、各所にメタリックな装飾が施されているのでより高級感があります。

加えて運転席と助手席のシートにはスポーツカー専用のレザーシートが使用されているので、体を支えるグリップ感も抜群。

その他にも、Civic Type-Rに搭載されているチタン製シフトノブなど、こだわりの素材が随所に見られています。

内装の特別感はノーマルタイプの660の比ではありません。

3.トランスミッション

S660 モデューロXのトランスミッションは、6速MTと無段階変速AT(CVT)の2種類が準備されています。

これはS660のノーマルモデルと変わりありません。

また、「SPORTスイッチ」も両モデルに搭載されています。

これはCVT車にのみ設置されている機能で、エンジンのレスポンスを高めてよりアグレッシブな走りを実現することができるようにしています。

ただし、S660 モデューロXはSPORTスイッチをONにすることでメーター内の照明がボルドーレッドに切り替わるようになっています。

こうした遊び心まで用意されているのは本当にビックリしますね。

4.カラー

S660 モデューロXのカラーバリエーションは、「アラバスターシルバー メタリック」「プレミアムスターホワイト パール」「アドミラルグレー メタリック」および「フレンチブルー パール」の4つです。

「アラバスターシルバー メタリック」はS660 モデューロXのみの限定色であるため、特に人気が高くなっています。

他の3色に関しては、S660のノーマルモデルでも選択することが可能です。

S660 モデューロXの燃費の評価

S660 モデューロXはスポーツカーでありながら、低燃費である点も多くのレビューで評価されています。

「JC08モード」による燃費測定では、6速MTモデルが21.2km/L、CVTモデルが24.2km/Lを達成しています。

同じ軽スポーツタイプで、低燃費に定評があるアルトワークスの燃費が23.km/Lであることを踏まえるとS660 モデューロXもかなり評価できると思います。

「ターボ機能を搭載した自動車は低燃費を達成するのが難しい」と考えられている中で、これほどの低燃費を実現しているのは大きな魅力ということができるでしょう。

加えて、6速MTモデルとCVTモデルのいずれも「平成27年度燃費基準」を達成し、環境負荷にも配慮した作りであることが分かります。

S660モデューロXの走り・乗り心地の評価

S660 モデューロXの走りや乗り心地に関する評価も良好です。

S660のノーマルモデルと比較すると、エアロパーツによる車体の安定性が著しく向上しているという評価が大半です。

また、S660 モデューロXには「5段階減衰力調整機構」という専用のサスペンションパーツが搭載されています。

この革新的なパーツを導入することにより、タイヤからの衝撃を滑らかに吸収しつつ、路面の状況を的確にドライバーへ伝達するという離れ業を可能にしているのです。

また、専用のスポーツレザーシートのフィット感が高いため、低速から一気に加速をする時でも常に快適な乗り心地をあじわえます。

実際に試乗した人の評判

S660 モデューロXを実際に試乗した人のレビューをみると、総じて非常に評価が高いことが分かります。

ノーマルモデルと乗り比べをした結果、「アクセルの踏みこみに対するレスポンス能力の向上に驚いた」という意見が多く見られています。

前述している通り、低速から一気に加速できる走りの質がS660 モデューロXのメリットです。

また、足周りの設定に関する好意的なレビューも数多く見られます。

「サスペンションの吸収性がはっきりと感じられる」「高速走行中でも路面と安定して設置している様子が手に取るように分かる」という驚きの感想も少なくありません。

販売価格はノーマルモデルよりも66万円余り高いものの、「それだけの価値があるモデルである」という声が大半でした。

ホンダ モデューロXの評価まとめ

あまり取り上げられることのないS660 モデューロXですが、辛口目線でみても全ての項目で高い評価ができます。

本当に良い車なのですが、あまりメディアで取り上げられていないことが残念でなりません。

モデューロXシリーズの中でも後発となりますが、ホンダの技術が集結した隠れ名車といっても過言ではないでしょう。

荷室は期待できないのはS660と同様ですが、S660を買われる方はそこに期待していないので問題はないと思います。

ノーマルモデルより66万円高いことがネックに感じるかもしれませんが、それ以上の価値があると断言します。

品質も申し分なく、S660とS660 モデューロXで迷った場合は後者を強くおすすめします。

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