慢性蕁麻疹の原因とは!
痒みほど悩ましいものは、ありません。眠れないし、仕事や勉強に集中できません。掻き毟って血が出ても掻き続けてしまいます。
アトピー性皮膚炎モデルマウスは、痒くて顔を掻き毟って骨が出でしまいます!人は、そこまではしないですが、苦しんでいる人は沢山います。
慢性蕁麻疹患者さんの約70%が、特発性といって原因不明ですが、最近だんだんと原因が分かってきました。私達もその原因を長年研究しています。
マスト細胞、IgEって何?
蕁麻疹は、マスト細胞の活性化で起こる!
皆さんはマスト細胞って聞いたことありますか?知らないですよねー
私は、30年以上も英国、米国、日本でこの細胞特にヒトのマスト細胞に特化して研究してきまきました。まあ、変人です。
ヒスタミン知ってますよね!アレグラなどの抗ヒスタミン薬は、知ってますね。そうそう花粉症のとき飲む薬です。このヒスタミンを突然ドバァと出す、細胞が、マスト細胞です。
IgEって聞いたことありますか?そうです!スギのIgEが高いと言われた、そのIgEです。スギ花粉に結合するIgEがスギ花粉症の人は、血液にのって身体を巡ってます。それで血液検査で、スギに結合するIgEをあなたが持っているか分かるのです。このIgEは、マスト細胞と好塩基球に結合し、そこにスギ花粉が結合するとこれら細胞を活性化してヒスタミンなどを遊離します。ヒスタミンは、痒みを引き起こします。
蕁麻疹の原因は?
蕁麻疹の原因が、カニやエビなど食べ物とはっきりしている人は、本当は少ないのです。皆さん蕁麻疹になると原因を知りたくなります。食べ物の場合、因果関係が分かりやすいですが、いくら食物日誌を付けても蕁麻疹の原因が分からず6週間以上に渡って出たり引っ込んだりしてたらそれは、慢性蕁麻疹で、先程話した通り原因は、70%は不明です。ですので、原因探索は、やめましょう。ここで大事なのは、症状が蕁麻疹だけである事です!もし、息苦しさや下痢などあれば、それは、アナフィラキシーです。別の病気で、これは、原因探査しなければなりません。
なら何が原因?自分の主に皮膚のタンパク質に対して結合するIgEを作ってしまっている患者さんもいる事が分かってきました。
慢性特発性蕁麻疹の治療法は?
アレグラなどの抗ヒスタミン薬を服用します。効かなければ、2倍量服用します。それでもダメならゾレアというIgEを取り去る薬を注射します。月に1回打ちます。2倍量の抗ヒスタミン薬を飲んでも効かない人は、重症と言われ、ゾレアは重症の約70%に有効です。重症患者の約70%の原因にIgEが関与してるようです。
まだまだ書きたい事が沢山ありますので次回に続きます。
もし、今お困りなら日大アレルギーセンターを受診して下さい!
ここまでお読みいただき、ありがとうございました。
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アレルギー専門医 おかよし