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【恐怖】皮膚から感作されるアレルギー

コロナ渦の今、自宅ご飯、増えてますよね?
お子さんも旦那さんもおうちにいるし、良かれと思って自宅で小麦粉からパンを作って焼いたり、蕎麦粉から蕎麦打ちする人が増えていると聞きます。

でも、ちょっと待って!!

その作業をする時、周りに小さなお子さんはいませんか?
アトピー性皮膚炎の人はいませんか?

実は「食物アレルギー」の大半は、”皮膚感作”によって起こります!

最近、こうした食事を「粉」から作る過程で、小麦粉が舞って同室の赤ちゃんに付着し、皮膚から感作されて、小麦アレルギーになってしまうケースや、床に残った蕎麦粉が皮膚に付いて感作され、あるいは吸入して感作され、蕎麦喘息になる人が、増えてきています。
これもコロナの弊害の一つでしょうか。

実は、お子さんがピーナッツアレルギーになるのは、お父さんやお母さんが、ピーナッツを食べた時のピーナッツの粉が、カーペットや床に残り、そこをハイハイした赤ちゃんの皮膚から浸透して感作されることが原因なのです。

牛乳アレルギーのお子さんは、人工乳をあげた際、口の周りが赤くなり、その皮膚から牛乳がしみて感作されていきます。

数年前には、とても流行った固形石鹸に小麦加水分解物が含まれており、それを使用した人々が、小麦に対するアナフィラキシーを起こし社会的な問題となりました。

特に赤ちゃんの皮膚は、脆弱でアレルギー物質が付着した際、皮膚の奥(真皮層)まで浸透しやすく、すぐに異常が現れやすいのです。
また、アトピー性皮膚炎の人の皮膚も「皮脂膜」が薄く、また、表皮の細胞と細胞の隙間が開いているため、お肌を守る力が弱く、同じような症状が出やすいのも事実です。

もちろん、健康な人の皮膚であっても、害のある物質の分子が小さければ浸透してしまいます。

では、この皮膚感作を防ぐには、どうしたらいいでしょうか。

まず、小さいお子さんや赤ちゃんであれば、皮膚の保湿をしっかりとしてあげてください。
ミルクを飲んだ後は口の周囲を綺麗に洗い、忘れずに保湿してあげてください。

この時、ワセリンや添加物が入っている市販のベビーローションなどでの保湿は、できるだけ避けましょう。
ワセリン(プロペト)は、鉱物油でできているので、お子さんや敏感肌の方には特にお勧めできません。同じような理由で、市販されているベビーローションにも、様々な化学薬品が含まれていることがほとんどです。
できるだけ、「オーガニック」表示のあるものや、メーカーのHPなどを調べ、原材料などをしっかりと把握してから使いましょう。

これは、健康な大人でも同じこと。

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実は日本の食品や日用品、化粧品の「添加物」基準は、アメリカやヨーロッパに比べ、恐ろしいほど低いものなのです。**

「無添加」「オーガニック」と表記されていても、中には指定添加物以外の化学薬品が使われている場合もあります。

もちろん保湿をすることは、大切なこと。

ですが、皮膚に直接塗る今使っているクリームや化粧品、そしてシャンプー、コンディショナー、洗剤は本当に安全なものでしょうか。

世の中恐ろしいものだらけだと、私個人、アレルギー医師として日々不安を感じています。

アレルギー感作だけの話ではなく、自分の健康、そして大切なひとの健康を守るために、もう一度しっかりと確認してみて下さい。

「本サイトにおける主張は私個人のものであり、所属団体とは一切関係ございません。」

アレルギー専門医 おかよし

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