沢木監督 CANONEAGLES 就任

キヤノンラグビーに沢木敬介監督就任

キヤノンラグビーをどう変えるのか。監督としての力が十分に試される時が来た。今シーズンは9番に田中史明、10番に田村優を加え、日本を沸かせたハーフ団は”にわかファン”に希望を持たせたが、キヤノンにとっては厳しい試合をしていた。
なぜなのか。答えは監督、コーチ陣の戦術にあると言って良い。

今シーズンのHC(監督)は南アフリカのクッツェーだったが、日本のラグビーに南アフリカ出身の監督は今の時点でフィットしていない印象が強い。
南アフリカでは名将と呼ばれたトヨタのジェイクホワイトは豪華メンバーも揃えたが、優勝争いはできず、ブルズを率いてスーパーラグビーを2度制したフラン・ルディケもクボタを躍進させている感じは見受けられない。南アフリカのラグビーは非常にシンプルだ。強い個とキック。圧倒的な個人のフィジカルがあり、それがチームとしてまとまることによって2019年W杯を制した。
南アフリカのアタックは伝統的に”オプション”が少なく、シンプルなパスを繰り返し、見ていてワクワクした人多くないだろう。むしろ、みんな強すぎだろと観客は指を咥えていたはずだ。
南アフリカの選手であれば通用するが日本ではフィジカルに差がないのでそうは言えない。
ここでいう”オプション”とはパスを受けるレシーバーが何枚(何人)いるかだ。
パスを受けようと準備している人数が多いと自ずとディフェンス側はそれをマークしなければならない。
ディフェンス側は基本スペースを守っているがどうしてもアタックプレイヤーに目が行ってしまい、そのせいで反応が少し遅れ受け身になってしまうケースが多い。またスペースを開けて抜かれることもある。

沢木監督はアタックにおいて”オプション”を与える日本で一番の監督である。
ホセア・サウマキはスーパーラグビーでは輝いていたが、キヤノンではパっとしない。
それは”オプション”の少ない中でボール受けているからだ。キヤノンはどこまで躍進するか。じっくりと観戦することにする。

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