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第13停車場: 僕 /猫ノネオ🥀🐈‍⬛💜

”バス停がある”

「……で?」

僕は思わずまたそう言ってしまった。

なぜなら、それは「バス停」ではない。
ちゃんとした、バスが止まる、あのバス停ではなく、”バス停がある”と書かれてあるただの標識のようなものだったからだ。

しかも、今回のこの標識、かなり古いものであるとパッと見で分かるくらい、字が消えかけている。

「バス停があるのは分かってんの。」
「僕は“そのバス停がどこにあるか”が知りたいんだよ…」

そして僕はまた歩き出した。

普通はここで疑問に思うだろう。
バス停がどこにあるのか分からないのにバスに乗るのか?と。

だが、考えて欲しい。

そのバス停が
“全く知らない”
”どこまである世界か分からない”
そんな世界にただ1箇所だけポツンとあるとしたら?

……だとしても標識があったら行けるって?

まぁたしかに。

標識は場所、危険などを示してくれるものだからね。

でもこの世界の標識は違う。

この世界の標識は、本人の行きたい場所に行かせる“道標”的な役割を果たしているのではない。

本人が乗りたいバスを探している時に

「その道であっているよ」

と言わんばかりに
歩いて歩いて、道無き道を進んでいけば自ずと出てくるのだ。

しかも、この標識。
字が、質感が新しくなっていくにつれて「近づいてる」という印らしい。

ちゃんとしたバス停を見つけた時は

“○○行き”

と書かれた看板が現れるらしい。

そのことを踏まえて、改めてこの標識を見ると、ぜんっぜんだ。

「はぁ…まだまだかよ…」
「へいへーい、まだまだ歩きますよー」

「僕の“次”の最高の生涯が贈れるようになる時が来たら、必ずバス停来てくれよ?」


僕がいる世界


この世界にいるものには
1人、1匹、また1つに1回、そのもの専用のバスに乗れる切符を持っている。

そのバスに乗ると、

その”行き先”では最高の生涯を贈れる

のだとか。

もちろん、専用のバスが着くバス停に辿り着く時間は個人差があるらしい。

僕は今もバス停を探して歩き続けている。

次こそ、最高の生涯を贈るために。





気になったから聞いてみた。


Q.【贈る】としたことにどんな意味を持たせているの?
gift的な意味が含まれているのかと思ったからだ。
人生に悩んだとき、本当に求めたときにだけ
祝福のように「バス停があらわれる」
そんな意味かと思っていた。

A.

「贈る」にしたのは
これは作者というか、猫ノの中では

“バス停を探し続けてるものたちは
前の人生が上手くいかなかったり
無慈悲に人生を終わってしまったものたち”
という集まりの世界。

その中で
バス停を探し回るという設定は
バスまだかなーってある意味ワクワクしながら
でもバス待つの長い、ツラ……

っていう猫ノ自身がバス停で思うことを
ちょっと壮大に(?)して
死の世界では
多分こんなことが起きているのかな?
っていう妄想込で、

バス停までの道のりが長すぎて
前の人生を思い出してツラいって思うけど
いつか(まぁサプライズだけど)
報われるってわかってるから
ちょっとワクワクしてるっていう感じを出したくて!

あと、ツラいことがあって
人生まで終わってしまったものたちには
必ず素敵なことが贈られるよ!
って意味で、「贈る」にした!

どちらかと言えば、
死後の世界、誰からか分からないけど
前の人生では叶わなかった、最高のプレゼント
をサプライズで貰うための旅をしてるみたいなイメージ!

猫ノネオ🥀🐈‍⬛💜からの手紙


正直驚いた、言葉に含まれた意味が
あまりに想像を超えていて。

いや、彼女を知っているからこそ
いっそう深い思想に驚いてしまった。

自分探しの旅
その最中の葛藤や祝福の話だと思っていた。



立て続けに
Q.タイトルの【僕】にはどんな思いを?
自分自身の人生をよくすること
そのための環境を選ぶこと
そういう自覚が、ネオちゃんにはありそうだ。


A.

タイトルが【僕】なのは行動、決断もそうだし

そのものたちが最高!って思える人生はそれぞれだから
それぞれの最高の出発点は自分からだよって意味でつけた!

そもそも自分が居ないと出発出来ないからね!最高の出発点だね💜

猫ノネオ🥀🐈‍⬛💜からの手紙


嬉しい。たまらん。

最高の出発点は自分から。

この思想を持って生きれば
敷かれたレールの上でも
自分自身を見失わずに生きていける。

いい言葉を教えてもらった。

また、別企画でも参加の意思を示してくれたので
今後もお楽しみに!

ご乗車、ありがとうございました。

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