12月12日 土曜日
午後1時。中野新橋の貸しスタジオへ。
毎週土曜の昼過ぎ更新、Podcast「アル北郷のサンキューしめ子」収録(2本撮り)。
いつもは水曜あたりに収録するのですが、今回はスタッフさんとわたくしのスケジュールが合わず、午後1時に収録して、午後2時にアップする取って出しスタイルで。
Podcastをやりはじめてもう4年程になるのですが、とにかく、月2回の収録日が毎回すぐやってくる感が強く、「えっ、こないだ収録したばっかりじゃん」と毎度収録日のスケジュールが送られてくるたびに一旦必ず嘆く。が、すぐに「早く収録来来い来い」としっかりと明るい気持ちで収録に臨む。そんな、軽い情緒不安定が毎回ある。
あと、用意した話以外でどこまで喋れるか?と、
自身に期待していたりする。が、その期待は意外と裏切れる。おい!
1時間程で2本撮りを済ませ、そのままスタジオで
独演会の打ち合わせをさらに1時間。
わたくしのPodcastを担当しているディレクターさんは、
映像関係も強いので、毎回独演会のスタッフにも入ってもらっています。
独演会で出す写真、映像など諸々打ち合わせる。
で、「今日はこの後スタジオ空いてますので、よかったら、ここで独演会の練習をやっていっても大丈夫ですよ」と、
スタッフさんから嬉しい提案があり、甘えてそのまま
午後6時過ぎまで、広いスタジオで一人ぽつんと漫談や年表作りをだらだらと。
途中、一度スタジオを抜けだし、わたくしの中で家系ラーメン都内ランキングダントツ一位、新中野「武蔵家」にてミニラーメン(600円)と半ライスを素早く胃に収め、スタジオに戻る。
午後6時半。丸の内線・新宿三丁目駅で下車。
世界堂へ寄り、独演会で使用するデカいパネルを購入。
そして赤坂へ。
19時過ぎ、TBSの殿の楽屋へ入る。
さすがにまだ誰も来ておらず、わたくしが一番乗り。
その後すぐ、スタイリストさん、マネージャー、〆さばアタルさんが順に楽屋へ登場。
で、
21時ちょい過ぎ、殿、登場。
一気に楽屋が華やかになり、空気もはっきりと変わる。
殿、楽屋へ入るなり、「おい、ちょっとあれ・・」と、マネージャーに指示を出し、マネージャーから沢山の紙袋を受け取ると、「00さん。これ」、「00さん。これ今年の・・・」といったセリフを添えて、番組のスタッフさんや共演者さんなどに、
【非売品】『ビートたけしカレンダー2021』を配って回る。毎年、殿はこの業務を欠かさず、会える方には手渡しで渡しています。
この時、わたくしは決まってその光景見ながら「いいな~」だの「羨ましいな~」だのとガヤを入れる。
すると最後の最後に殿から、「北郷、お前のもあるぞ!」と、
必ずラストに頂く。で、その時「ありがとうございます。
僕、これを貰うために芸能界に入ったんです!」と、
毎年同じリアクションをとる。
で、大体ここで‘‘たけちゃんのカレンダー配り‘‘は
終了となるのですが、今年は少し違った。
カレンダーの入った、TNゴン・オリジナル紙袋をわたくしに手渡すと、「北郷、ちゃんと中身を見みろ、カードが入ってんだろ」と、殿から指摘があり、早速に中をチエックすると、確かに、殿が描いた、だるまのイラストがプリントしてある、コースター程の大きさの見開くタイプの赤いメッセージカードが添えられているではありませんか。
さっそくそれを見開き覗いてみると、「北郷さん。いつも
ご苦労様です。島田洋七」と、殿の手書きのメッセージが飛び込んでくる。「グ八ッ!」と一度驚き、
「ちょっと待ってください、なんですかこの島田洋七って!」そうリアクションを提示すると、
殿は体の内からこみあげてくる少しの笑いをこらえられないといった感じで、「いいじゃねーか、特別だよ」と笑顔で自身のカードボケを肯定。
殿、素敵なメッセージ&カレンダー、ありがとうござました。
ちなみに、殿はわたくしが所属する事務所・TNゴンの社長です。ですから、このメッセージカードをより楽しむ見方としては、
会社の社長が忘年会などで、一年の〆に、普段あまり口も聞いたことのない平社員に、この日ばかりは一年のねぎらいを込めて、「ご苦労様さん」といった声をかけることがあるはず。そういった設定のボケなのです。よろしくどうぞ。
社長。今年も大変お世話になりました。
TNゴンの窓際族と言われたわたくしですが、
来年も、何卒よろしくお願いいたします。
で、
本番前、わたくしも出演させて頂く、殿の年末の
特番の打ち合わせを一個挟んで、Nキャス生放送前の最終打ち合わせ。
次から次へと人が出入りし、打ち合わせが淡々と進む流れは、殿の楽屋のいつもの風景。
で、本番10分前、スーツに着替え、スタンバイばっちりな殿から、スタジオの脇で、
「来年な、ライブやれたら、ネタどうすっかだな?」
と、いきなり問いかけられる。
わたくし「はい。メインのパネルネタは新しい奴と定番のやつはやるとして、もうちょっと新しいコーナーがあってもいいかもですね」
殿「また落語やるか?」
わたくし「いいですね」
殿「落語やって、客が冷えてきたら、おい、お前たち、ちょっとなんとかしろってのやるか」
わたくし「以前やったあれですね。でも、お客さんは普通に殿の落語や高座姿を見たいを思いますので、最後までやっても全然いいと思います」
そんな会話をしながら、時間になり本番。
今週もつづがなく生放送終了。
で、帰る間際にまた雑談が少し。その詳しい内容は、来週の火曜、12月22日発売、人妻ヌードとヤ○ザ情報がメインをしめる、男のエグゼクティブマガジン、週刊アサヒ芸能・アル北郷連載「決して声に出して読めない、たけし金言集」にて、細かく記してありますので、是非、そちらをお読みになって。
で、ここで少し補足。
先ほどの殿との雑談の中で、殿からの「落語やって、客が冷えてきたら、おい、お前たち、ちょっとなんとかしろってのやるか」ですが、これは以前、豊洲ピットでやった3回目の「ビートたけし単独ライブ」の時、殿がいきなり落語を披露し、途中、
「ダメだ、客が冷えてきたぞ。おい、ちょっとお前ら!」
と、袖に待機していたわたくし達(〆さばアタリ)を呼びよせ、トークに切り替えたやり方を指しています。
で、トークが盛り上がっきたところで、
「おい、いい感じになってきたな!またちょっと落語やってみっか」と、わたくし達をはけさせ、続きの落語を披露したのでした。
これは殿が落語を最後までストレートにやる事えの照れであり、落語はどうしてもじっくり聞かせる場面があるため、その時間の、殿からしたら、‘笑いが発生しない当然の時間‘ が耐えられないためにとったやり方です。
殿は漫才でも漫談でも、とにかくオチまでのセンテンスが早く、
短い間にドカンドカンと連続でこないとダメなのです。
かつて、殿は「ダメなんだよな。落語の人情噺ってオレはできないんだよ。あの静かな時間が耐えられないんだよ」と、
漏らしていたことがありました。もうこれは殿の生理です。
とにかく、客前に出たからには常に ‘うけ‘ ていないと、
気がすまないのです。大変生意気ですが、若輩者のわたくしも全くその生理で漫談を作成しています、
常に、‘うけ‘が 発生していて、最低でもお客さんがニヤニヤしてないと嫌なんです。
ですから、今後、殿が落語を披露する場を目撃する時には、
皆様も、殿の整理を少しばかり意識してみると、より、
楽しめるかも。はい。
殿を見おっくり、外へ出てタクシー拾う、
この時間、今タクシーがあまっている。
さー独演会まであと一週間ちょい。やるぞと。
【告知】
独演会「アル北郷のおしゃべりな夜・2020」
日程・12月21日(月)22日(火)
時間 どちらも18時半開場 19時半スタート
場所 浅草東洋館(元フランス座)
チケットの取り置きなどのお問い合わせは↓まで。
alkitago826@gmail.com
是非。