蟲神器30 全国大会振り返り
はじめに、自己紹介など
こんにちは!もんし螂です。
ふとしたきっかけで蟲神器を始めたら大ハマりしてしまい、秋葉原に通い詰めて気がついたら1年弱経っていました。公認大会優勝67回、優勝回数だけなら全国で一番だと思います(公式記録がないのでツイッターなどで判断していますが)。これが唯一の自慢なので蟲神器を知らない友達にも「僕ムシジンギってカードゲームで一番優勝してるんだぜ!」ってよく言っていますが、「ムシジンギ…?ふーん、すごいね😅」みたいな反応をされます。蟲神器もっと流行ってくれ。
そんな自分が初めて全国規模の大型大会に出場する機会があり、一応ベスト8まで残れたのでnoteでデッキの解説をすることにしました。内容盛りだくさんなので使用デッキの解説だけ読みたい人は目次でジャンプしてください。
*この記事は「蟲神器30」という特殊レギュレーションでの記事になっています(デッキ枚数30枚、ハイランダー、ニジイロクワガタ禁止の3弾環境)。
蟲神器30を始めたきっかけ
24年5月11日は、2つの大型大会がありました。1つは蟲神器30という特殊レギュの全国大会。もう1つは闘蟲祭という、関東のとはいえ豪華ゲストも呼ばれる大型大会。大型イベントならではの都合上仕方なかったんだと思いますがなんでそんな楽しそうなイベントが日程被ってしまったねんと思いつつ自分を含む関東の蟲主はどっちに出場するか悩むことになりました。結局、関東のほとんどの蟲主は慣れていない特殊レギュよりは闘蟲祭に出ようという人が多かったみたいで、自分も正直そのつもりでいました。
そんな中あるちょっと落ち込んだ日に、ストレス発散というか気分転換のために、なんとなくオンラインで蟲神器30の対戦を募集しました。そしたらydkkcさん(ヨダキクチさん、またの名をおんぶマン。秋葉原勢のおもしろデッキメーカーの1人。ぜひ彼の記事も読んでみてください→https://note.com/ydkkc/n/n803795eadbe6)が遊んでくれて、お互い初めての蟲神器30をやってみました。自分は強そうなカードを詰め合わせただけのコントロールを組んで、ydさんも水生を織り交ぜたコントロールでお互い遊んでいましたが、3弾の水生環境に飽きていたこともあって新鮮なルールで遊ぶのが楽しくて結構盛り上がりました。ちょうど翌日にオンライン予備予選があったので(KoroさんKenさん教えていただきありがとうございました)、せっかくだし出てみて勝ち上がったら蟲神器30出てみるか〜、くらいのノリでスタートしました。
オンライン予備予選
オンライン予備予選は4日間ありました。そのうち1日でも本予選への出場権を獲得できれば、本予選に出場できるシステムでした。3日間は都合がついたので、4日のうち3日出てみることにしました。
予備予選DAY1
とりあえず水生昆虫が強いんじゃないか、と思ってガチガチ水生昆虫を組んで出てみました。水生昆虫ってニジイロクワガタ禁止にしただけでは止まらないんですよね。青いエサ6つ貯めたらニジイロクワガタ使わなくてもゲンゴロウを出せてしまいます…。
こんな感じで組みました。
結果は4-1で、全勝者がいなかったのでオポ差で優勝しました。唯一の黒星をつけてきたMr.リオックさん(蟲遊戯という62人規模の大会で優勝などの経験もある宮城の実力者かつ、すごい格好で大会に出ている変質者)にはリオックでとどめ刺されました。”エサにする”を使うんじゃなくて蜉蝣でリオック出すんかい😩
とりあえず水生昆虫は無難に強いな、と思いました。
予備予選DAY3
DAY2はお休みだったのDAY3です。
DAY1の時点で予備予選の勝ち上がりは決まっていましたが、ありがたいことに別日の予備予選も出場できるというルールだったので、経験を積むために出させてもらいました。
この日は「強い蟲詰め込みデッキ」、おそらく「グッドスタッフ」もしくは除去も多いので「(除去)コントロール」に分類されるデッキで出場しました。
結果は5-0で優勝しました。ぶっちゃけクツワムシが邪魔というか仕事をしなかったこと以外は全体的に結構強かったですが、とりあえず優勝コメントには「クツワムシ強っっっっっ!」とか書いときました。
予備予選DAY4
この日は、秋葉原で一時期大流行したカウンターを組みました。カウンターは1コストの虫を大量に入れるのですが、速攻アグロとは違ってじっくり待ってから一気にたくさん1コストの虫を出すデッキです。ルール上苦手対面のワンショットがいないので強いのは明白でした。
ちなみに一部ではカウンターデッキのことを「ぶりぶりう○ちくん」とか言うこともありますが内輪っぽいネタなので自重しますうちのアキバ勢が本当にすみません。
素直に1コストを大量にいれてもいいのですが、エサを4つ以上青くすればゲンゴタイコも1コストで出る上にアメンボは0コストで出ちゃうので強いな〜と思って、水生昆虫も混ざった形のカウンターにしてみました。
結果は5-0で優勝しました。やっぱりこの型も強いですね。
予選勝ってるくせになおも出場して優勝するの荒らしみたいに思われそうで怖かったですが、環境の勉強がしたかったんです許してください。
オンライン本予選
そんなこんなで無事オンライン本予選に進むことに。結局どのデッキが強いのかよくわからなくて悩んでいましたが、もににさん(オオコノハムシ愛好家のアキバ勢。独自のカウンターデッキで水生昆虫を次々と倒す)と練習したり、ソラさん(ロードハウナナフシとヘラクレスサン愛好家のコントロール使いアキバ勢。あれ違ったっけ?)とめがろ丼さん(地方の大会に遠征して優勝をかっさらってくる悪名高いアキバ勢 *いい人です)、オカジュンさん(僕よりデッキ開発してるアキバの変態デッキメーカー筆頭)、しゅんぽっぽさん(アンパンマン愛好家の一見クールなアキバ勢)、つーちゃんさん(僕が誘ったリア友)が家にきて半日調整に付き合ってくれたりして、デッキ相性の結論を一旦出しました。下はその時のメモ。
まあ負けることもあるけど結局水生が強いね、という結論になって水生で出ることにしました。構築はDAY1のものとほとんど変えませんでした。
結果は…初戦負け。トナミやんさんの、ビートダウンのような動きをするデッキに負けました。デッキ内容はKenさんの過去ツイートから見れます。
序盤からプラチナコガネが出てきて、こちらは小型を引けず餌場がひっくり返されていくうちにナミアゲハを立てられて倒す手段がない、という感じで回答札を引けずにあっけなく押し切られてしまいました😇
まあそんなこともあるよね〜と思いつつまあまあ凹みましたが、家で調整してくれたアキバ勢たちと飲み会で元気出しました。
地方予選
地方予選の募集は一旦締め切られていたのですが、追加募集があったので奇跡的にリベンジの機会をゲットしました。そこでもう一度デッキを見直すことにしました。
水生昆虫は確かに強いのですが、序盤にめちゃくちゃに殴られると結構きつくて、特に青ばっかなので擬態がきつい&プラチナをうまく使われると結構きつい&手札が事故るときつい&緑が擬態だけなのでめっちゃ攻めてくる上にナミアゲハとか立てられるとなおきつい、ということがオンライン本予選からの学びでした。
そこで、とりあえずボコボコ攻撃してくるデッキには負けたくないな、と思って予備予選DAY3で使ったような3色のグッドスタッフに一旦立ち返りました。あのデッキは速攻はそこそこ、ビートダウンもうまく対応できることが多く、カウンター対面は秋葉原でさんざん経験している上にカウンターの熟練者であるもににに勝てることも確かめていたので怖くなかったのですが、水生昆虫にはとにかく弱くて、サバクトビバッタでハメる意外にほとんど勝ち筋がありませんでした(稀にセミがブン回って勝つこともありました)。水生昆虫対面は避けて通れないので、このままでは結局当たり運次第で負けてしまう、どのデッキを選択しても何かに負けてしまう…という状況でした。
そんな中、オンラインでBluebirdさん(宮城の若きスターでよく一緒に練習している蟲主)と調整していた時に、水生昆虫を一気に展開させなければ強いかな、と思ってグッドスタッフをちょっと緑寄せにしてみたところ、水生昆虫を小出しにせざるを得なくなった結果かなり苦戦されて「これだ!」と思いました。
特に初見だと相手のレンジ(どれくらいリーサル力があって早く打点が揃うか、みたいな意味だと思っている)が分からないので、緑の虫がそこそこ並んだら処理せざるをえなくなり、いうてもルール上5種類しか入らない水生昆虫を揃っていない状態で消費させることができるのです。既に本番3日前でしたが、この方針でデッキを組み直し始めました。
そこからydkkcさんやBluebirdさんとオンラインで調整を重ね、できたデッキがこれです。
デッキの解説はあとで詳しくやります。かわいい虫がたくさん入ってて幸せなデッキ。
地方予選では、4-0で優勝して決勝トーナメントへの進出権を無事に獲得できました。簡単な試合内容は以下です。
1戦目 相手:カウンター
大型も入っていて、蜉蝣で踏み倒すこともあれば中盤にそのまま出てくることもある型でした。有利対面だったので(にしては危うかったけど)勝てました。
2戦目 相手:コントロール
やや苦手対面でしたが、セミ軸に動いてくれたこともあって有利な展開に持ち込めました。オオエンマ&白銀蜘蛛も入っていたし、BO3だったら負けてたかも。
3戦目 相手:カウンター
純正の1コス&シグモのカウンター。有利対面だったので(にしてはこちらもかなり危うかったけど)勝てました。1戦目もそうだけどことごとく壁になる虫が引けなくて、今日は引き運ダメな日かも…って不安に。
4戦目 相手:水生昆虫
この試合もあまり壁が引けませんでしたが、思った以上に打点が早く揃ったのでプラン変更して攻めで勝ちました。
決勝トーナメント
約1年前に秋葉原で、もににさんとまーりぃさんがやってたオンラインの決勝戦舞台に立てました。1年前の全国大会、半年前の蟲主総会は両方とも応募したのですが抽選落ちだったので、今回は初めて全国規模の大会に出れるというのもすごくモチベでした。それもあって全国の蟲主を相手にできることがすごく楽しみでした。(ほんと次の大型大会は抽選で落とさないで、お願い)
決勝1回戦
関東会場の方々に見守られながら初戦がスタートしました。相手は岩手代表のATSさんで、若干遅めの展開も意識された形の速攻アグロでした。
速攻対面はかなり対策したつもりでしたが、とにかく低コストの虫が引けない…!除去は引けてたので序盤は凌ぎましたが、虫をなかなか立てられず苦戦。初戦は勝ち、2戦目は負けて3戦目に突入しました。2戦目は(若干結果論気味ではあるけど)余計な攻撃してプレミで負けたのもあってかなり焦っていました。3戦目、多分後々動画が上がるのかなと思っているんですが、ほぼ確実に負ける盤面になってしまい天を仰ぎました。「あ〜、これは勝てん笑」と言って、半分諦めつつキアゲハ(幼虫)の「くさいツノ」を使ってターンを返したら、奇跡的にキアゲハ幼虫が生き残ってターンが返ってきました。ほんまキアゲハ幼虫お前は…かわいい。そこからは形成逆転して勝てました。
決勝2回戦
相手は愛知代表(といいつつ遠征した関西勢の)まゆちゃむさんでした。
構築は水生昆虫にオオエンマと白銀蜘蛛が入っているど不利対面で、あっさりストレート負けしました。
展開は特に書くこともないですが、立てた緑の大型が水生昆虫以外の方法で次々と倒され、最後は水生昆虫でサクッと倒される、といった流れ。当たったら終わりな対面だったのでこれはしゃーない…とすんなり受け入れました。
他の代表のデッキも見たけど確実に一番当たってはいけない相手でした。決勝トーナメントに多かった水生入りカウンターとかならまだ勝ち筋は用意してたから、トーナメントの順番次第では優勝もあったな…とても悔しい。
以上が、蟲神器30を始めてから終わるまでの流れです。オンライン予備予選から決勝まで通して、公認戦績は22戦19勝3敗でした。頑張った!
ここからはデッキ解説に入ります。
デッキ解説
このデッキを見てくれ〜!!
あーかわいい、綺麗、最高のデッキだ。6コス5枚、5コス5枚、4コス5枚、それ以下5枚、白10枚の美しいバランス。こういうデッキで優勝するのが蟲神器の1番のモチベ。僕はこのデッキを愛している。
デッキ解説の前に、僕なりの環境の考察を前提として書いておきます。所詮蟲神器30歴1週間のにわかの考察なので、そこまで信用しないでください。
環境考察
予備予選や友人たちとの調整で、以下のデッキタイプが強く、それ以外の強いデッキタイプはほぼ存在しないと結論づけました。
1)速攻アグロ
2)ビートダウン
3)カウンター
4)水生昆虫
5)グッドスタッフ
1)速攻アグロ
1コストの虫をたくさん入れて、序盤から攻撃するデッキタイプ。ハイランダーかつ30枚なので、アグロへの対策札をなかなか引けません。30枚なので飛び出す虫が縄張りに行く確率も低いです。相当重く対策しないと速攻アグロには勝てないルールになっており、最強格のデッキタイプです。
2)ビートダウン
玉響蜉蝣時雨リオックなどのリーサル力を上げて、低コストの虫や擬態で数点削って押し切るタイプ。こちらも回答札を引けないときついです。速攻アグロにはスピード負けすることが多いですが、水生昆虫に特に強いです。
3)カウンター
1コストの虫をたくさん入れて、じっくり待って大量に展開するタイプ。相手次第で動きを変えることもでき、扱うには練習が必要です。ルール上苦手なワンショットがいないため、こちらも最強格のデッキ。
青を多く入れて水生昆虫を混ぜることもできます。僕が予備予選DAY4で使った型や、優勝・準優勝のデッキもこのタイプでした。
4)水生昆虫
ルール上ニジイロクワガタが使えないので、青い虫をたくさん採用してエサに置き、水生昆虫を使うタイプ。長期戦になるほど特に強い、というか長期戦になったら水生昆虫に勝ち目がほぼない。苦手な序盤をしのぐカードを自由枠に入れれば理論上最強。でも特にハイランダールールでは引き運に左右されがち。
5)グッドスタッフ
いろいろ対策するにはコスト帯をそこそこ満遍なく入れる必要があるので、コントロールというよりグッドスタッフっぽい感じになりがち(多分。呼び方よく知らん)。速攻は厚く対策しないと結構きつい。ビートダウンは基本有利。カウンターは本来不利ですが、こういうデッキでカウンターに勝つのは秋葉原でめちゃくちゃ勉強したので自分にとっては有利対面です。水生昆虫は、相当相手が事故らないと無理。
以上の考察のもとで、これら全てに勝ち筋を用意したデッキを組むことを考えました。
コンセプト
単色コントロールに分類されます。単色コントロールを使う人は自分以外にあまり見たことがないですが、特に秋葉原では2弾環境でそこそこいた気がします。
内容はかなり低速に寄せています。蜉蝣や時雨はリーサルとして機能することもありますが、基本はサブプランです。とにかくじっくり盤面を固めます。全く攻撃せず盤面をじっくり固めてもデッキ切れにならないのが蟲神器30のいいところ。
緑色を選択した理由はいくつかあります。水生昆虫を見るなら、基本は赤青で構成されているので、青を選択するべきかのように思います。しかし、青は擬態に極端に弱く、エダナナフシやロードハウナナフシが出されると1ターン除去に使う必要があってペースを握れません。低速デッキに青はほんとに向いてない。
赤は色相性的に水生昆虫に勝ち目がないので、必然的に緑を選択することになりました。0コストで赤い虫がうじゃうじゃ出てくる水生昆虫に緑で挑むのは一見無謀ですが、ここは小出しさせるプレイングでカバーします。
デッキ相性
・速攻アグロ対面
息吹の解放、爆熱弾、電気虫だけ入れても速攻アグロはまったく止まらないので、壁になる低コスの虫を使います。緑かつアグロ対策で強力な虫をいくつか入れたのと、隠れ蓑もアグロ対策になるので(最悪プラチナコガネにつけるだけでも強い)、順当に引ければ勝てるようになっています。
とはいえハイランダーで30枚なので、引けない時は全く引けません。アグロ対面は引き運。勝ち筋は可能な限り用意したが、勝率は6割くらいです。
・ビートダウン
3〜4コス帯の硬い虫が間に合うので有利対面。先ほど説明した通り、緑は(というか青以外は)擬態を通さないのでビートダウンに強いです。序盤から中コスト帯の虫を並べてガードします。勝率は8割くらいでかなり自信あり。
・カウンター
有利対面です。単色なのでカウンターにとっては特にきついです。5ターン目以降は毎ターン必ず虫を出して盤面を先に固めます。皮鎧もめっちゃ仕事するので引いたら大事にして使います。展開された後は白銀蜘蛛で大型を復活させつつ赤いやつを選んで一掃します。ちゃんと虫を出しまくっていれば1体は残ることが多いので、血盟でも突破されずそのまま守り切れます。水生が混ざっていても大丈夫。勝率は8割くらいでこちらもかなり自信あり。ただし、こちらが壁の虫を全然引けず、相手が除去を的確に引いていた場合は負けることがあります。
・水生昆虫
やや有利対面ですが、ネタがバレていると結局やや不利対面です。「あ、ショウリョウバッタだ!ゲンゴロウで倒せる!」といって安易に水生昆虫を切ってくれればそのうち赤が枯渇して、あとは水生昆虫のために大量に仕入れた青い虫しか残らずどうしようもなくなるので勝てます。純正なら勝率6割くらい。
水生昆虫以外の赤い虫が入ってるとちょっときついです。リオックとサシハリだけならギリなんとかなったりならなかったりですが、クロヤマも入っていたりオオエンマも入っていたりダメ押しで白銀蜘蛛も入っていたりすると、まあ勝てん。オオキバとサカダチを水生昆虫以外で倒されたらダメです。
・グッドスタッフ
一番不利な対面です。特にレジェンドレアを6体以上突っ込んだドリームデッキみたいなやつが相当きついくて、サカダチとオオエンマを出されるとかなり辛いです。ほぼ確実に白銀蜘蛛も入っているので、墓地にも送りたくありません。出されたらサカダチでエサに送ってプラチナでひっくり返して封印するのがベスト。
あまりに不利対面なのが事前の調整でわかっていたので、ヘラクレスとオオエンマをデッキに入れてサカダチとオオエンマへのアンサーを増やしました。ここまでして勝率4割くらい。あとはこの手のデッキは鍛えているので練度差で覆すつもりでした。あと多分グッドスタッフは水生昆虫がきついので決勝トーナメントに生き残っていないんじゃないかと予想していました。
採用理由
30枚全部解説します。デッキ画像の左上から順にいきます。
・ヘラクレスオオカブト
完全にグッドスタッフ警戒。オオエンマと、白銀蜘蛛、皮鎧への回答として用意。
序盤はロードハウを通してしまうので基本的に壁として使ってはいけないが、特に水生対面では終盤に出すとロードハウ以外で倒せなくて壁として機能することがある。
・オオキバウスバカミキリ
キーカードの1つ。タガメを唯一取れる緑。タガメ以外にもロードハウとかいろいろ取れてえらい。壁としてもめっちゃ硬くて優秀。白銀蜘蛛を持っていないならあまり出したくないけど、何も出さないくらいなら出す。
・キマダラドクバッタ
動き出しとして優秀。相手はトウワタ毒を嫌って大抵除去を切る。オオキバに除去を切られるよりはキマダラに除去を切らせた方が絶対いい。水生対面では大抵攻撃の最後をアメンボやチッチにするなどしてうまく対処されるけど、それでいい。
・オオエンマハンミョウ
完全にグッドスタッフ警戒。サカダチと、白銀蜘蛛への回答として用意。水生対面では壁として弱いのですぐ埋める。まあ基本埋める。サカダチがほんまに怖いからいれざるを得なかった。
・サカダチコノハナナフシ
このデッキ1番のキーカード。逆立ち返しがほんとにやらしくて好き。水生対面なら赤い虫を餌場に送って餌場の青を減らせる。クロカナブンを引っ張り出せたら最高。プラチナと組み合わせて裏向きの餌場として封印するのも強い。白銀蜘蛛を持っているなら早めに出して壁にしつつ再利用したい。
・テナガカミキリ
緑の5コス800打点シリーズ。この800が超重要で、苦手な赤は体力800が(なぜか)多いのでその辺を倒すために絶対必要なライン。ミズカマ、デススト、リオック、サシハリ、オオスズメなどをワンパンしてくれる。
運良く揃えば、顎門をつけてミズカマとパラワンを両処理することもあった。カウンター相手では唯一の2体攻撃持ちなので特別優秀。
・ジャイアントウェタ
緑の5コス800打点シリーズ。体力的にオオキバやデスストに倒されないのもえらい大事な虫。
・ロードハウナナフシ
緑の5コス800打点シリーズ。擬態するので使うタイミングが大事。相手のレンジを把握して間に合うギリギリのタイミングで出すのが強い。
・キョジンツユムシ
このデッキにおいてはジャイアントウェタの上位互換。緑の1000ダメージはサバクトビ相手以外に大した需要はないけど、白銀蜘蛛で釣った時にほかと組み合わせると大きな打点になるのでそこは強い。使った時にテンションが上がる。攻撃力1100なら強かったのに。
・トゲナナフシ
第2の擬態。攻撃力が700なのでリストラしようか迷ったけど擬態持ち1体は低速デッキ相手に心細いので採用。トゲ擬態はあんまり使わないけど、こいつが成長することを嫌って横並びした時には優先的に倒されてくれる。
・サバクトビバッタ
「くらいつくす」はあんまり使わない。単純に体力1000なのが強い。水生が事故ってる時に「くらいつくす」を使うと有利になることもあるけど、そのあと普通に負けることもある。
・ゴマダラカミキリ
デッキ30枚だしあんまり「飛び出す」は信用していなかったけど念のため入れた飛び出すカード。自然と餌場を緑にできるのが1番の仕事。本戦で飛び出した記憶はない。
・キアゲハ(幼虫)
かわいい。体力900はロードハウを通さないので採用。逆に、ヤママユ(幼虫)やオオコノハムシはロードハウを通すので不採用。低速デッキはロードハウを通してはいけない。
縄張りを削りたくない時に壁としてキアゲハ幼虫をたてて「くさいツノ」を使うのが地味に強くて本戦でも活躍した。攻撃力もちゃんとゴライアス&ゲンゴロウラインの400あるので全然OK。
・ショウリョウバッタ
ちょっとかわいい。キアゲハ幼虫と同じく体力900が優秀。キアゲハ幼虫と違ってタイコウチも倒せる攻撃500が素敵。たまに使った。
・クツワムシ
緑色のミヤマ。キアゲハ幼虫と同じく体力900が優秀で、攻撃もあらゆる「飛び出す」虫を倒せる緑700ライン。新緑の呪いがなければ水生禁止ルールのスターだったと思う。
・クロカタゾウムシ
3コストでロードハウを通さない天才。アグロにもギリギリ間に合う。採用しない手はなかったので採用。
・ゴマダラオトシブミ
アグロ対策の2コスシリーズその1。アグロ対策するなら体力は最低500、ゆりかご機能も搭載されていて使い道豊富なので採用。顎門つけて1コス虫を倒しながらゆりかごするのもワンチャン。
・アオマダラタマムシ
アグロ対策の2コスシリーズその2。首が長くてかわいい。2コスでこのステータスは結構すごい。攻撃200+狂乱などでも倒されないのでカウンター対面でもギリギリ壁になる。2コスの中では真っ先に採用。
・ナナホシキンカメムシ
アグロ対策の2コスシリーズその3。3コスのカメムシはアグロに間に合わない。あとハイランダーアグロは体力200が多いので2コスで十分と判断。本戦ではこの子で相手のエダナナフシを吹っ飛ばしたのが一番強かった。
・プラチナコガネ
地味に結構仕事する。アグロ相手に初手で最低限動けること、水生相手に青餌を減らせること(積極的に使うわけではないけど、ついでにひっくり返せるなら使うくらい)、餌場のオオエンマなどを封印できることが強い。単純に打点にもなるし、デッキから抜けない1枚。
・白銀蜘蛛の糸
このデッキのキーカードの1つ。相手がせっかく頑張って倒したオオキバやサカダチを復活させられる。カウンター相手はこれ引けてるとかなり上手くいく。これを手札に持っていたらオオキバやサカダチを安心して場に出せる。
・瀬戸際の虫時雨
元々オオコノハだった枠を前日に変更。グッドスタッフへの勝ち筋を増やすために採用した。たまに時雨のおかげで思いの外打点が早く溜まって速度勝ちできることもある。本戦ではなんだかんだで活躍したので採用してよかったのかも。
・退魔の蚊遣り火
低速デッキには必須のカード。特に擬態を除去するのに使用。
・空蝉の皮鎧
対面次第ではキーカード。カウンター相手の時に一番刺さる。アグロ相手に蜉蝣と組み合わせて使うこともある。白銀蜘蛛で釣った片方につけて実質両方残すムーブも強い。6コストで皮鎧とショウリョウバッタみたいな動きもよくやった。
・電気虫の稲妻
ギリギリ速攻アグロに間に合うことがあり、余ったコストで追加ダメージや2面処理をしてくれる強力な除去。実際いろんなシーンで活躍した。
・蜉蝣の閃き
直前まで迷っていたカード。グッドスタッフ対面でピンチ突破用に持っておきたいのと、サカダチで入れ替えられた虫を活用するためにも採用。空蝉と合わせて踏み倒しできたのがアグロに効いたこともあり、結果的に採用してよかった。
・塵芥虫の爆熱弾
主にアグロ対策で採用の必須カード。地味に余った1コストでゲンゴロウ/タイコウチを焼けるのも高ポイント。水生対面なら電気虫より優先的に手札に残す。
・蓑虫の隠れ蓑
主にアグロ対策で採用したカード。そもそもハイランダーなのでアグロ対策に積める札が少なすぎて、ここまで採用しないとアグロへの勝率がどうしても半分以下になってしまうため仕方なく採用したところが大きい。1ターン目にプラチナコガネにつけるだけでも壁になってくれる。他の対面では基本エサに埋めるけど、手札が余っていたら使ってタガメワンパン圏外にするなどもあり得る。
・金色の顎門
主にグッドスタッフ対面を意識したカード。例えばオオキバにつければ相手のオオエンマやオオキバを倒すことができる。テナガにつけてミズカマとパラワンを同時に倒すこともできる。意外と使い道はたくさんあった。
・息吹の解放
必須の汎用除去。あらゆる対面で活躍した。地味に5エサでオオエンマを倒せなかったのは裏目だったね。
以上が各カードの採用理由です。
次に、「あれ?このカード入らないの?」って言われそうなカードの不採用理由も少しやっておきます。
・ヘラクレスサン幼虫/シロスジカミキリ
先述したように、攻撃力800ラインが超重要なため不採用。復習するとミズカマ、デススト、リオック、サシハリ、オオスズメなどをワンパンしてくれるのが800ライン。ただ壁を立てられずピンチになることも多かったため、何かと交換して採用してもいいかも。
・ヤママユ幼虫/オオコノハムシ
体力800がロードハウナナフシを通すため不採用。能力はめちゃくちゃ優秀だしかわいいから採用してあげたかったけど、低速デッキにロードハウは天敵なんだ…。
・グンジョウオオコブハムシ
アグロ対策で採用しようと思っていたが、これが光るのはあくまでグンジョウを出した後に自分が生き残っているケースであって、相手が3ターンキルできた場合は何も意味がなくなってしまう。体力も低いし相手が赤引いていたら終わりなのを考えるとリスクが高すぎる、という理由で最近はアグロ対策にグンジョウは微妙だなと感じており不採用。
・虹の架け橋
調整中に単純に使用頻度が低かったので不採用。こっちが虫を場に出し続けて相手は動かない、という場面が多く、墓地に虫がいない期間が長い&墓地に虫がいる頃には虹の架け橋している場合じゃない、ということが多かったかも。でも使えるシーンもそれなりにあるので採用も全然あり。
・蚕玉の加護
最初はアグロ対策も兼ねて入れてたけど、1コストが重すぎて不採用。アグロ対面以外であんまり使わない。
・刺蠅の血盟
単純に除去というか虫以外が多すぎて不採用。縄張り削って虫をどかすプランはこのデッキではほぼあり得ないのもある。
・針金虫の道連れ
若干アグロ対策にもなるので考えたけど、使い道が限定的すぎて不採用。
予選本戦を通して、採用不採用に間違いがあったとは思いませんでしたが、単純に虫をもう1〜2枚増やしてもよかったかもしれません。その場合は瀬戸際の虫時雨などを抜いたと思います。
最後に
まず、告知です。
2024年5月18日に、私もんし螂が初めて主催するイベント「蟲神器もっと強くなろうぜ!☆特訓大会☆〜MMTT〜」を開催します。イベント名は深夜テンションです…。
イベントに参加した人が、少しでも「今日このイベントに参加して蟲神器強くなれた!」と思ってもらえることをコンセプトに準備を進めておりますので、ぜひ予定が合う人は来てほしいです!まだ枠が執筆時点で7枠くらい空いています。
そして今回、デッキ調整に付き合ってくれたydkkcさん、Bluebirdさん、めがろ丼さん、つーちゃんさん、ソラさん、オカジュンさん、しゅんぽっぽさん、もににさん、皆さんのおかげで短い期間ながら知見を深めることができました!ありがとうございました。
また、ヒグラシサーバーでイベントについて教えてくれたKoroさん、Kenさん、関東会場を運営してくださったおかぐさん、アマラさん、その他運営スタッフさん、大変お世話になりました。
また、オンライン予備予選や本予選、関東予選や決勝戦で試合した蟲主の皆様、熱い試合をしていただき本当にありがとうございました。そして優勝したSPさん、準優勝のびしゃもんてんさん、おめでとうございます。
最後に、先ほど告知したイベントなのですが、誰でも参加しやすい値段にしようと思い参加費を500円に設定したのですが、いろいろ準備している結果1万円以上の赤字になっています。利益がなくてもいいとは思っていますが、もしよかったらこれからの応援も込めて下の募金を押してくださると嬉しいです。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
ここから先は
¥ 500
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?