仕事とは何か?

「労働力を切り売りすること」
「生きるためにお金を得ること」
「苦労と苦痛を伴うこと」
「上司やお客からの理不尽に耐えること」

敢えて、ネガティブ寄りな表現を書かせていただきましたが、20-30代のビジネスパーソンにおいてこの様な感覚を抱いている方も一定数いらっしゃるのではないでしょうか。

実際、私が勤務する会社の中でも、「なんでこんな作業をしなければならないのか?つまらない」、「もっとやりがいがある仕事をしたい」といった不満や不平を口にする若手社員は少なくありません。

私としては、仕事=「相手の役に立つこと」であると考えています。
そして、相手の役に立つことを組織的に実行し、相手から対価を得る仕組みを確立することがビジネスモデル。
そのビジネスモデルを半永久的に継続させようとする組織体が、株式会社であると捉えています。

なので、本来的に至極シンプルで、相手の役に立てるよう日々試行錯誤をしながら、相手に価値提供をしていくことが仕事と思っているのですが、企業に属しているとどうしてもそう思えないことの方が多いですよね・・。

歴史を振り返ると、産業革命以降、大量生産体制に移行し、資本家が生産手段を独占することで、労働者は搾取される構図が出来上がりました。
したがって、労働者は時間を切り売りし、苦痛と苦行に耐えながら、その日を生きるために必要な金銭を得る、というイメージが付くのも歴史的背景からやむなしと考えます。
現代社会においては、働き方改革や昨今の賃上げに伴い、明らかな搾取の構図は鳴りを潜めていますが、それでもブラック企業の存在や、過剰労働(サービス残業を含む)、パワハラやセクハラ、カスハラ、社内外人間関係など仕事にまつわる悩みと不安は枚挙にいとまがありません。

私自身も、新入社員の時は、上司や先輩からの叱咤激励(今思えば有り難い指導でした)に委縮してしまい、目の前の仕事が「苦行」であり、やりがいやモチベーションを見出せない日々を過ごしていました。
今は入社10年を迎え、以前ほど社内の上司や先輩から厳しく指導される頻度は減りましたが、手段が目的化されたシステム開発プロジェクト、顧客の不利益となるような取引条件変更、根拠のないプロジェクトのB/SおよびP/L効果額などなど、「なんのための仕事かわからない」ことに多数直面してきました。

でも、原点に立ち返ると、仕事は相手にとってうれしいこと、役に立つことでなければならないと思うのです。

極端に申し上げると、それに合致しない仕事は本質的には仕事ではなく、基本的には「やらない」ことが賢明だと考えます。
とはいえ、組織人として企業に属する以上は、上司の指示であれば背くことは中々できないですし、意味を見出せない仕事でも、間接的に誰かの役に立つ可能性もあります。

なので、大事なことは、営業であれば顧客の役に立つにはどうすればよいか、コーポレートであれば関係部署の役に立つにはどうすればよいのか考え抜くことです。
漫然と日々の仕事をこなしていれば、それはいつしか、ただの作業になります。無味乾燥な、正真正銘の作業です。そこに情熱にはのってこないですし、何よりもつまらないと思います。

仕事は「楽しい6 : 辛い4」の比率に調整したいものです。
辛いが常時上回っていると、精神的に疲弊し、パフォーマンスは低下します。(社会人歴10年の若輩者ですが、原体験上、そう感じます)

しかしながら、その比率は上司や顧客、同僚が調整してくれるものではありません。自分が主体的に動き、考えることで、結果として比率が微調整されるのです。
よくありがちなのは、「●●をすることで仕事のパフォーマンス激変!」「●●をすれば仕事は楽しいものに!」と即効性と効果性が誇張されたインフルエンサーやSNS上の投稿です。
個人的には、それは殆どあり得ないケースと思っていて、現実はそう簡単に改善されません。カメの一歩のごとく、ゆーっくりと改善の方向に向かっていくものであり、時には後退するものです。

まとめ

仕事=相手の役に立つこと

今日からできるアクションプランは、以下の通りです。
何事も簡単に変わりませんが、日々少しずつ積み上げることで現実が徐々に改善されることは事実です。
今週も一緒に仕事を頑張りましょう!

<あくまで一例です>
①対面顧客(または関係部署)が抱えている課題を想像する
②それを基にA4用紙(またはノート)に書き出してみる
③書き出した内容に基づいて、顧客または関係部署にヒアリングしてみる
④ヒアリング内容に基づいて、「②」の仮説を修正する
⑤再度、顧客または関係部署にヒアリングし仮説の精度を高める
⑥上記仮説に基づいて、社内の上司や同僚に相談して解決策を相談してみる
 *課題仮説の筋が悪ければ、ここで修正されるので一石二鳥
⑦上記解決策に基づき、顧客または関係部署に提案してみる
 *この時点で漫然とした作業から脱却できるはずです

以 上

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