[訪問@高知県佐川町]人の”温さ”が生き沸く町。
西粟倉で出会った、高知県佐川町在住の方が立ち上げを行った「さかわ発明ラボ」やワークショップ、佐川町を見たいと思い、何はともあれ弾丸でお邪魔してきました!
高知県佐川町
高知県の真ん中にある、五つの地区から成る町です。歴史的な建造物や自然豊かな場所が多く、酒造群が残っていたり、古民家が改修されたギャラリーやお店もちらほら。
町の小中学校でも、町のことを他の土地の人に語れるように、と町の偉人・郷土の歴史を学んだり、紹介ブックレットを作る授業があるそう。出身地のことを語れない私は、とても素敵だなぁと感じました。
紙の教科書とデジタルの教科書があり、デジタルの方には写真や音声、動画などが豊富に。資料集や図録がまとまっているイメージです。
現地、現場見学
まずは「さかわ発明ラボ」を見学し、放課後の子供たちが参加する企画にお邪魔しました。
佐川町民が描く未来をまとめた「総合計画」の冊子があるのですが、それらを作るワークショップの中で、「あったらいいなぁ」という想いの元、立ち上げられた場所が、「さかわ発明ラボ」。
ものづくりの技術と、地域の豊かな資源を合わせた学び舎で、おとなもこどもも、観光客も、「発明」がまちの合言葉。
様々な大型機械が鎮座しており、3Dプリンターやレーザーカッター、UVプリンター、デジタルミシンなど。(扇風機は違います笑)
発明ラボで働く、協力隊の方々のお話もお聞きしました。同じ場所で働く、それぞれ他の場所から移住されてきたみなさん。
染め物や革なめし、グラフィックデザインなど、手に職を持たれている方が多い印象です。発明ラボでのワークショップにも、そのスキルを活かされています。
また、来年度佐川町にできる予定の「木のおもちゃ美術館」の学芸員養成講座にも参加。全国のおもちゃ美術館、木育の話やコマ制作のワークショップがありました。
おもちゃは、学びにもコミュニケーションツールにもなるのだと、再認識できました。
また、一人でぶらっと町を散策もしました。酒造蔵の司牡丹や牧野富太郎関連の建物が残る上町地区を、一人旅気分。道すがらで地元のおじいちゃんやおばあちゃんに話しかけてもらい、町の歴史やおすすめの場所を聞いたり。
少しシュールな、佐川町の偉人紹介の建物があったり。(笑)
地元の方が趣味で作られている模型が展示されている所も。見ているだけで楽しく、趣味とは思えない規模とクオリティで、想像だけで気の遠くなる作業時間に感服です…!
それから、牧野公園へ。植物学者・牧野富太郎さんが東京からソメイヨシノの苗を送り、それを地元の有志が青源寺の土手などに植えたことに始まったとされる公園。
時期が時期だけに、多種類の花が鮮やかに咲き乱れる感じはなかったのですが、緑あふれる場所はやはり気持ちがよかったです。
あと、少し遠方にもっと大きな植物園もあり、次は絶対行きたいところ。
また、公園内に町の方が以前ワークショップで作ったベンチもおいてあり、日向に寝そべるおじさんになんだかほっこり。
知らないところに一人で行くのは好きなのですが、
それは、
知らないことに踏み込むワクワクや、なんだか少し心細いような孤独なような気持ち、地元の人と話したり暮らしを垣間見る幸せ、初めて一人でお使いに出た時のような背伸びする気分。
…そんなものがごちゃっとあるような気がしています。
たった数日でしたが、だからこそ、単に興味のあった場所を訪問するだけでなく、地元の人と話したり、暮らしの様子を見ることが出来たのも嬉しいものでした。
沸く沸く佐川町
町がふつふつ沸いている。うねり始め、のようなものを、感じました。
それは、朝ドラの舞台や映画のロケ地に使われ、これからますます観光資源も注目されていくことや、町のグランド・ソーシャルデザイン(総合計画)がはっきりしていて、まちを変えようとする人たちの動き、移住して生業を見つけ定住したいと思う人たち、いろんな部分から感じたように思います。
休憩に立ち寄った場所で、地元のおじさんおばさんが話す井戸端会議にも活気があって、聞き耳をたててしまったり。笑
自然に囲まれた土地であり、来年度に完成する予定のおもちゃ美術館や、図書館をアップデートする複合施設など、こどもから大人まで、人が暮らす環境に力を入れている感じがしました。
人のあたたかさ、というか、ぬくさ、とても心にしみました…