気づけば「毒親」行動を辞められます(発達障害っ子ママの生き直し)
<投稿:2024/5/17>
<改訂:2024/5/20>
<この記事は「3つの暮らし調整」の「生き方調整」です。>
発達障害っ子ママの支援(個人セッションやオンラインサロン)、
発達障害者の就労支援。
これらの仕事をしていると、
いわゆる「毒親」さんに出会うことがあります。
(「毒親」というとお母さんを責めているように聞こえるでしょうが、「毒親」になってしまったのはお母さん本人のせいではないのです。後述します。)
◎(発達障害の)わが子が「学ばない」、「働かない」のは子どものせいだ。
ホントは「社会毒(●ク●ン、野菜農薬、砂糖など)による発育異常 × 抑圧子育て」によって、「自分をコントロールできない」状態に育ってしまったのに……。
(お子さん本人のせいではないのに)
◎子育てを失敗した。●●●しておけば良かった。(反省しているとのことですが……)
こういったお母さんは、助けを求めているように見えて、アドバイスをお伝えしても、理由を造って実践しません。(「上手くいくとは限らないので……」という理由が多数)
今からでもやり直せば、ずいぶん改善する可能性があるのに……。
◎母自身が精神的に自律しておらず、他者に依存している。
「我が子を叱責し、支配」しないと、自分という人間の価値を失ってしまうと勘違いしています。
夫や学校、我が子さんの勤務先のせいだけにするケースもあります。
我が子さんと同じように、ゲーム・動画・スマホ、向精神薬(後述)の中毒な状態。
そして、お母さん自身が「自分の “好きなこと” や “やりたいこと” 」に夢中で取り組み、上手くいかないことがあっても自己責任で改善・前進して来た」という経験がありません。
母親と子どもの間には、
まるで「Wi-Fiで接続されている」かのように「思考・行動・感性が同期(シンクロ)する」という現象が起きます。
まるで、生まれた後も「へその緒」が繋がっているように、です。
(オカルト話ではありません。親サポートをしている支援者なら知ってることが多いです。)
だから、
僕は、
お母さんから凸凹我が子さんへの不満(上記のような)を聞いた時に、
こう質問してきました。
「なるほど……お子さんのこういうことに困っているんですね」
「……で、もしかして……。お母さんご自身については、このようなことはないですか?」とういう主旨のことを。
(言葉とタイミングを選びつつ、ズバリお尋ねします)
すると、多くのお母さんは、
こう答えます。
「あっ……!?私にもそういう行動があります……。」
「私の子ども、私と似ちゃってるんですね・・・。」
「凸凹わが子のトラブルは自分自身から影響を受けて起こった」ということを自覚できた瞬間です。
ココを自覚できると、
以後、母子ともに驚くほど好転していきます。
お母さんが我が子のせいにするのをやめ、自分の行動を改めようとし始めるからです。
「毒親」行動が収まっていくわけです。
この気づきを経て、
『お母さん自身が「毒親」になってしまったのは、「お母さんのお母さん」が「毒親」だったからじゃないですか?』という主旨のことを伝えます。
「支配・抑圧・他責」が世代を超えてわが子さんに継承されてしまった。
このことに気づいて頂くんです。
とても重要なポイント!
「ママは好きで“毒親”になったわけではない」ということです。
(要するに、ママ自身が自分の親から抑圧されて、いわゆる「アダルトチルドレン」になっている。その結果、「愛着障害」を負ってしまっている状態です。)
そして、
それ以降のセッション・面談で
「お母さんが“自分の母”から掛けられた“心の鎖”を断ち切る」わけです。
(基本的には、お母さん自身が「切る」ようにサポートします。僕に依存することで「依存グセ」を増長させないためです。ただ、緊急性のある場合は、止むなく僕が「切る」場合もあります。)
「私が我が子を縛ってきたのは、私自身が母親から縛られてきたからなんだ。束縛を連鎖させてしまっているんだ。」と。
「私は我が子の“問題行動”の被害者だと思っていたけど、
私自身の母から被害を受けていて、
その結果、我が子への加害者になってしまっていたんだ。」と。
そして、
「まず、私が自由に生きなくちゃ!」
ママが自分の母親に掛けられた「心の鎖」が切断された、記念すべき瞬間です。
お母さんがわが子さんへの「支配・抑圧」を止め、「他責」を止めて精神的な自律に歩み出すと、
(お母さん自身が「母」や「お母さんの娘」という肩書きを置いて、「自分の人生」を生き始めると)
凸凹わが子さんはイモヅル式に共鳴し、就学・就労に前向きになっていきます。
僕の個人セッションやオンラインサロンを卒業していかれたお母さん方は、
みなさん、こんなふうに「母子まるごと」生きやすくなっていかれました。
(夫婦不和までも改善し、離婚寸前からラブラブ夫婦になったケースもあります。)
また、就労支援における保護者面談においても、
面談の時間と回数が限られているので、実際には切り出すことが難しいケースも少なくないんですが……
それでも、お母さんに対してこのアプローチが出来ると、
行き詰っていた就活が進み始めたことがありました。
例えば、お母さんの意向から「自分に向いていない企業」を受けては落ちるのを繰り返していましたが、「自分が働きやすい企業」に方針を変えた結果、就職・安定就労を実現されるケース等です。
(なお、就労支援はお母さんへの直接支援はできません。だから、僕は、当事者ご本人に対して「親離れ支援」をしています。親の支配から離れるほどに就活が好転し、就労に繋がって来ることが多々あります。)
自分が「毒親」だったことに気づけたお母さんに対しては、
他人に合わせず
無理をせず、
自分の「好き・嫌い&得意・苦手」を理解して、「自分らしく」生きていくための支援をします。
ママさん自身に、まず「自分の母親」からの支配を離れて、「自分の好きなように」生きて頂くわけです。
(「わがまま」や「自分勝手」ではありませんよ。)
まさに、お母さんに自分の人生を「生き直し」して頂くわけです。
具体的には以下のような感じです。
(私がご紹介している「3つの暮らし調整」のひとつ、「生き方調整」です。)
◎自分の「好き・嫌い」、「得意・苦手」を理解する
家事分担や職場での担当業務などを、自分の適性に合わせて変えていき、
「嫌い・苦手」なことはパートナーや他者、公共サービスに振る等して「やめる・減らす」ようにして頂きます。
「女だから、母だから●●して当たり前」、「周りの人たちがやっているんだから、自分もやって当たり前」を減らしていくわけです。
◎自分らしく、楽に生きている人達とたくさん過ごして、影響を受ける。
自分の「毒親」に魂を縛られて、がんじがらめで生きて来た。
だから、どのように「自分らしく」生きていったらよいか、「いまさら分からない」という方が本当にたくさんいます。
でも、大丈夫です。
人間は、周囲の人から影響を受けることで、変わっていくことができます。
自分の理想としている生き方の人たちと過ごすと、自分もその人達に似て来ます。
そういった人たちとご飯や遊びをご一緒すると、自分も「その人達っぽく」なってきます。
SNSでこういった人の投稿をフォローするのも良いですね。
◎「がんばり過ぎ」こそ、他人に迷惑をかけることを肝に命じる
頑張り過ぎるとダウンして、
(発達障害の世界では「過剰適応」と言います。障害の有無に関わらず、良くあることです。)
結局まわりに迷惑をかけます。
また、「嫌い・苦手なこと」を我慢してがんばっていると、「その作業を好き・得意な人」から活躍のチャンスを奪うことになってしまいます。
このカラクリに気づけると、「がんばらなくちゃ!」の洗脳が外れていきます。
(がんばるべきなのは、「好き・得意なこと」、「本当にやりたいこと」をやる時。また、それらをやるうえで障害となっている「嫌い・苦手」に立ち向かって乗り越える時だけです。)
また、
「お母さんご自身については、このようなことはないですか?」という質問に対して、「私は我が子みたいな(ダメな)こと、してませんよ!」とお答えになるパターンもあります。
ここまで自覚が無いと、
残念ながら重症です。
このパターンは多くの場合、
お母さん自身が、わが子さん同様に向精神薬に依存しています。
メンタルがしんどくなるたびに精神科に行き、気持ちが楽になる薬を飲んで、自分を無理やり落ち着かせるわけです。
(脳に麻酔をかけて、「感じる心」を麻痺させている状態です。)
「脳や本音を薬物で抑圧されているため、もはや正常な判断力を失っている」と、痛切に感じることが多々あります。
(例:向精神薬を飲みながら、ブラック企業やDV夫のそばに居続ける。転職や離婚が最優先なのに。)
薬が効いている間は楽になるため、母自身の生きづらさの「原因」からつい目を逸らしてしまうのです。
抗うつ剤や抗不安薬といった向精神薬は、本当に恐ろしいです。
断薬しようにも自分だけでは難しいです。
かつて抗うつ剤と抗不安薬に溺れていた(16年間!)僕が妻のサポートを受けて断薬できたように、
家族からサポートしてもらう、もしくは断薬専門の病院・支援機関で薬を抜いていく必要があります。
そして、
これまで「自分自身が母から受け入れられるという経験をしてこなかった」ため、
「自分の過ちを認めても見捨てられることなく、やり直せた。」という経験もできていないんですね。
こういったケースについては、
「薬の悪影響」と「あなた自身が母親から傷つけられながら育って大人になった」ことを粛々と説明します。
そして、お母さん自身のセルフケアを支援します。
「あなたは不当な支配を母親から受け、傷つけられてきたんですね。」
(一旦は親を恨んで良い)
「親にもその時の都合があったのでしょう。でも、だからと言ってあなたが否定されて良いわけではないんですよ。」
「あなたは“ひとりの人間”として、自由に生きて良いんです。まずは、些細な所から“自分を大切にすること”を始めましょう。お手伝いしますよ。」とサポートしていきます。
(お母さんが自分の母から「親離れ」できるよう支援するわけです。)
長々と述べて来ましたが、
要するに、
発達障害当事者の生きづらさは「母方のおばあちゃん」から来ていることが、ホンマに多いんです。
とはいえ、「おばあちゃん」は時代の価値観が違い過ぎて、話が通じなかったりします。
(おばあちゃんにも自分なりの正義があるんです。)
そして何より、もうお亡くなりになっていることが多々あります。
だから、おばあちゃんはこの際おいといて、「まずはママから生きやすく」なるよう支援するわけです。
「長年の人生を経て毒親になっちゃったので、人格はもう変えられない」という意見もあります。
悲しいかな、そういうこともあるかもしれません。
でも、「行動」は変えられるんです。
たとえ本質的には「毒親」のままだとしても、
結果的に「毒親行動をしない自分」には、必ず成れます。
(「自覚できている」なら、かなりコントロールが可能です。僕だって毒親要素を持っていて、日々反省・自制しなが暮らしています。)
そうすれば、お子さんは必ず生きやすくなっていきます。
子育てに後悔しているママさん、決して絶望しないでくださいね。
これからも、
このブログやYouTube、講演活動で気づきをご提供し、
ご希望のお母さんには勉強会や個人セッションをご提供していきたいと思います。
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<当noteブログの留意事項>
保護者の中でも特に「ママ・お母さん」に着目しています。母親は生命の発祥であり、また今の日本は母親にとても冷たい社会だからです。しかし、もちろん父親、祖父母、親戚、血のつながりのない保護者の方々のことも大切に思い、お役に立てるようこのブログをお送りしています。
投稿内容は、成瀬敦史が現場スタッフとして在籍する就労支援事業所とは関係のない個人的な見解です。
紹介している実例は、プライバシー保護のため主旨が変わらない程度に状況を改変しているケースが多々あります。
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