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オーストラリア留学でつかんだ「本当に使える英語力」

「英語が話せたらかっこいいよね。」
そんな軽い憧れを胸に抱きつつ、私はオーストラリア留学を決意しました。でも、現実はそう甘くありませんでした。渡航時の私の英語力は、TOEICスコア400点以下。自己紹介すらスムーズにできないレベルでした。

4年間のオーストラリア生活を通して、私は英語力ゼロから現地で保育士として働けるほどの英語力を身につけました。その成果はIELTSスコアにも表れています。最初はTOEICスコア400点以下だった私が、最終的には以下のスコアを取得することができました。

  • Overall Band Score: 6.5~7.0

  • Listening: 最高8.5(知らない単語がない限り、ほぼ全ての内容を聞き取れるレベル)

  • TOEIC865

このスコアは単なる数字ではなく、私がどのように英語を学び、実践してきたかを物語っています。ここでは、その具体的な方法や道のりをお伝えします。



カナダでの悔しい経験:4歳児にコテンパンにされる

大学の語学研修で3週間カナダに滞在しました。その時の私は「海外で過ごせるなんて素敵!」という軽い気持ちで挑んでいました。しかし、現地の4歳のホストファミリーの子どもとの会話で、私は自分の無力さを痛感しました。

簡単な質問すら理解できず、答えに詰まる私に対して、4歳児が笑いながら話しかけてきます。一緒に遊ぶ時もその子が独自のゲームを英語で説明してくるのですが、英語がわからず苦笑いの日々。元々子どもが好きだったので、この子の言っていることが理解できない。満足して一緒に遊んであげられないと言う日々が続き苦しかったです。特に「Wash your hands (手を洗って)」とその子どもに言われたことすら理解できなく、子どもが一生懸命ジェスチャーで教えてくれて理解した時は、恥ずかしいやら悔しいやらとにかく嫌になりました。その後も語学の壁にぶつかり、何度も泣きました。「英語を話せるようになりたい」と本気で思ったのは、この時が初めてです。

帰国後、独学で英語を学び始めましたが、効果的な勉強法がわからず、モチベーションも長続きしませんでした。このままではダメだと感じ、次に挑んだのがフィリピンでの語学留学でした。


フィリピン留学:英語を話す習慣を強制的に作る

フィリピンでの3ヶ月間は、私にとって英語学習の「基礎体力」を築く期間でした。授業が1:1で行われるため、必然的に話す機会が多く、最初は何も話せなかった私でも、徐々に言葉が出るようになりました。

日々の勉強時間は最低7時間。以下の習慣を徹底しました:

  • 毎日10単語を覚える。

  • 英語で日記を書く。

  • 中学英語の文法を徹底的にやり直す。

私はなぜかフィリピン人と相性が良くて、たくさんのフィリピン人と仲良くなれました。おかげで毎日誰かしらとのプライベートでの交流が多く、週末には先生と一緒に外出し、実生活での会話に挑戦できました。たとえ単語がわからなくても、身振り手振りで必死に伝えようとする中で、徐々に「英語で伝える感覚」が身についていきました。この時期に培った基礎力が、後の成長に大きく寄与しました。


オーストラリア留学:現地のリアルに触れる

フィリピン留学で基礎力をつけた私は、次の挑戦としてオーストラリア留学を決意。現地での生活は予想以上に厳しく、特に苦労したのはオーストラリア独特の訛りと速い話し方。最初、英語なのに同じ英語だと思わず、そのギャップにびっくりして、私の自信が再び消失…。学校での授業内容をほとんど理解できず、予習してなんとか喰らいついてました。

さらに、コロナ禍で学校が閉鎖され、オンライン授業に移行。外出もできず、誰とも話さない日々が続きました。その孤独な時間を活かし、基礎力をさらに固め直すことに集中しました。文法をゼロからやり直し、知らない単語を片っ端から覚え、日本語スイッチをOFFにして英語で考える習慣を身につけました。


英語力の飛躍:専門学校と日常生活での実践

語学学校を経て、最終的にIELTS6.0を取得し、専門学校に進学。専門学校では現地の学生が多く、授業はディスカッション形式。フィリピンで培った基礎がここで活きました。また、授業では今まで使ったことのない保育の専門用語が沢山出てきたため、常に新しい英語を吸収。そのほかにも英語の童謡を覚えたり歌ったり、絵本の中に出てくる単語や擬音など知らない事ばかりで沢山覚えて実践したりの毎日。
実習でも知らない子どもたちと保育士が見ている中で遊びの提案や実践をしないといけなかったので、この時が一番しんどく、一番英語力が上がりました。

また、この頃には英語を「話す」ことに抵抗がなくなり、趣味を通じてオーストラリア人の友人を作ることができました。週末には彼らとクラブで交流し、お酒を飲みながら英語で話す中で、自信とスピーキング力が飛躍的に向上しました。


保育士としての挑戦:仕事で英語を使うということ

最終的に、オーストラリアで保育士として働くことになりました。この仕事では子どもたちと日常的に英語で話すだけでなく、保護者とのコミュニケーションや、同僚とのミーティングも全て英語。実務の中で新しい単語やフレーズを学び、それをその場でアウトプットする機会に恵まれました。

特に子どもたちとの会話は自然体で学べる宝庫でした。彼らの素直な言葉を聞き取り、私自身の表現力を広げることができました。この頃には英語を「話す」ことが完全に日常となり、知らない単語がない限り聞き取れないことはほぼありませんでした。


英語力を高めるために私が実践したこと

  1. 基礎力の徹底的な強化
    留学前に中学英語の文法を完全に理解することが大切です。私はアプリや参考書をフル活用し、基礎を徹底しました。おすすめの本は”中学英語をもう一度ひとつひとつわかりやすく”とか"Essential Grammar in Use"

  2. アウトプットの習慣化
    英語で日記を書く、フィリピン留学中に毎週先生と外出するなど、話す機会を自ら作りました。オンライン英会話やAIとの英会話も、現代なら有効な手段です。

  3. 趣味を通じた現地の友人作り
    共通の趣味を持つ友人を作り、一緒に楽しむことで自然な形で英語を学びました。趣味を共有する会話は楽しく、学びも深まります。

  4. 実生活で英語を使う
    銀行口座の開設、家の契約、仕事探しなど、生活そのものが英語の学びの場でした。これらを自分で行うことで、自然と英語力が鍛えられました。


英語を話したい人へのメッセージ

私が経験を通して学んだこと。それは「基礎を固めること」と「話す機会を作ること」の大切さです。どんなに文法や単語を学んでも、それを使う機会がなければ身につきません。そして、日本人がよく気にする発音や完璧さは、実際には誰も気にしていません。それよりも、「伝えること」が何より大事です。

もし留学を考えているなら、基礎力をある程度つけてから渡航するのがおすすめです。そして、ただ待つのではなく、自分から英語を使う環境に飛び込んでください。受け身ではなく、攻める姿勢があなたを成長させます。

もし日本で留学に行く時間やお金がなくても、英語を話せるようになる方法はたくさんあります。文法を学び、単語を覚え、オンラインで話す。大事なのは、「やらされる」ではなく「自らやる」という姿勢です。

私が伝えたいのは、「英語を話す力は、誰にでも手に入れられる」ということ。少しずつでも挑戦を続ければ、きっとあなたも英語を使いこなせる日が来るはずです。お互い頑張りましょう。

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