ゼロから理解する P緋弾のアリア~緋弾覚醒編~
1.記事の概要
この記事でこんなことがわかります。
・普図STとは
・LBCとVASTの仕組み
・無抽選区間について
2.はじめに
今回は「P緋弾のアリア~緋弾覚醒編~」(以下本機)から
新たに搭載された普図ST、
そしてライトニングバレットチャンス(以下LBC)について
解説します。
最初にお断りますが、
「P緋弾のアリア~緋緋神降臨~ラッキートリガーVer.」
ではありません。
その前作の緋弾のアリアになります。
ラッキートリガーVer.については以下の記事で軽く触れています。
さらに当時話題となった無抽選区間についても
ご紹介させていただきます。
また、ぱちんこ遊技機の方で
技術上の規格に則った書き方をすると
非常に読みにくい記事になるため、
一般的に使われている言葉で説明します。
3.ゲームフロー
もう説明することもないと思いますが、
通常時は大当たり、もしくは遊タイムを目指して
強襲任務(アサルトクエスト)に入れることをめざすフローですね。
特徴的なのはLBCとそれを経由した
V Attack STOCK TIME(以下VAST)突入でしょうか。
今回は主にLBC/VASTについて解説していきます
4.普図ST
章題にも書きましたが、この台の一番の発明は普図STです。
藤商事以外では、昨今は
「Pフィーバー機動戦士ガンダムSEED」、
「Pフィーバーアクエリオン極合体」(どちらもSANKYO)、
「P真・北斗無双 第4章」(サミー)など
様々な機種で用いられています。
しかし普図STの初出は本機ですね。
では普図STとは何でしょうか。
普図という言い方を略さず言うと「普通図柄」です。
もう少し正確に言うと「普通図柄表示装置」あたりでしょうか。
簡単に言うとスルー抽選ですね。
これについては以下のリゼロ2の3-1.あたりで書いたので、
参照してください。
その普図をSTでやりますということです。
これは画期的でした。
普図をSTでやってはいけないと
どこにも書いてないんですよ。
以下技術上の規格引用しますが、
信用していただける方は
読み飛ばしていただいて問題ありません。
「ちなみ」な話
普通の確変機についても
STについては特に記載されていません。
この業界では(他業界もそうですが)、
「書いてないことはやってもいい」
と解釈されます。
当然解釈基準でNG食らう場合もありますが、
基本的にその認識で問題ないです。
ただし拡大解釈はいけません。
じゃあ普図STで何がうれしいか。
これは各機様々ありますが、
最近よく使われるのが特図2を実質1/1にして
3000個などの塊を出す見せ方が多いですね。
これも初出は藤商事の
「P真・暴れん坊将軍 双撃」でした。
(10個返しの2000個でしたが…)
本機では違った見せ方ですので、
以降の章でそちらを紹介します。
5.LBCとVAST
LBCとVASTは原理は同じ仕組みで抽選されています。
まずゲームフローを振り返ります。
普図に当選すると電チューが開放します。
当然普図は電チューの開放しか抽選していませんから、
この時点でラウンド等は決まっていません。
電チューに入賞した時点でラウンド数が決まります。
更に他にも同時に決まるものがあります。
それは変動時間です。
この「あらかじめ定められ」については、
解釈基準で言及されています。
一般的な普図ST機では、
電チュー入賞からの変動時間は
非常に短いものとなっております。
しかし、本機では入賞の一部で
変動時間を延ばした回転を行います。
通常の機種のリーチ変動を
イメージしていただければわかりやすいと思います。
変動時間を延ばしたらどうなるか。
それは
「普図抽選を追加で受けられる」
ということになります。
つまり電チュー入賞から
特別電動役物(以下小当たり)が作動するまでの時間分だけ、
普図を回すことができます。
さらに特図2に保留の機能を持たせれば、
その分だけ大当たりをストックできます。
これがLBC、VASTの正体です。
「電チュー入賞から小当たりが作動するまでの時間分だけ」
ということはLBC終了から、小当たりの間も
抽選を行っているということです。
止めてた人はもったいないことをしましたね…
「ちなみ」な話
本機は小当たりアタッカーが上部にあるため
特別電動役物作動直前での普図当たりは、
一見電チューに届かないように見えます。
しかし、電チュー開放は2回に分けて行われています。
つまり通常の打ち方であれば、
小当たりアタッカーに10個入賞後に電チューが開放するように
開放時間が計算されているため、
直前の普図当たりも無駄にならない設計となっています。
6.無抽選区間
目次や1章で不穏な語句が見えました。
そう無抽選区間です。
オカルトじゃないですよ。
本機では実際に無抽選区間が存在します。
それは「LBCの一部」です。
一部とは何か。
これを紐解いていきたいと思います。
前章までで本機が普図抽選で、
LBCやVASTで大当たりをストックしている
ということはご理解いただけたかと思います。
また普図はST、つまり抽選回数で管理されているため
一定回数抽選を行うと通常の確率に戻ります。
これは今や常識ですよね。
では電チュー入賞のロング変動中
つまりLBC中はどうなるでしょうか。
極端な例を出します。
普図が残り1gでLBCに当選したとします。
ここで電チューに入賞し、数十秒のロング変動に入ります。
でも普図STは1gしか残ってないですよね?
つまりその1g以降の普図抽選は
低確率で行われているということになります。
解釈基準行きます。
「以下のいずれかの性能である限り、当該遊技機 の当該性能は、
リ(ロ)に抵触しない。」
つまり時短の発動条件ですね。
aが通常の大当たりの後に付いてくる時短。
bが一般に言う遊タイム。
cが一般にc時短と呼ばれるものです。
c時短はあらかじめ定められた
ハズレ図柄の一部が表示された後という縛りがあります。
電チューの入賞はこれらの条件に合致しません。
つまり電チューの入賞からLBCが発動した場合でも、
時短の変更を行うことはできないため、
普図STの延長が起きることはあり得ません。
先ほどの例で言うと、LBCに当選したにも関わらず
虚無の数十秒を送ることになります。
ただ藤商事はいやらしい仕様を入れていて、
LBC中に限っては普図ST終了後も
「回転数をデータカウンタに上げる」
という小細工をしています。
抽選しているように見せかけていますね。
これを期待感を持たせると思うか、
ユーザをだますと捉えるかはお任せします。
本章の冒頭で述べた「無抽選区間」とは
ST回数が十分に残っていない場合のLBC中に
発生する可能性がある状態を指しています。
ちなみにVAST中はST回数に引っ掛かるほど
回させてくれないので気にしなくて大丈夫です。
7.終わりに
以上、「P緋弾のアリア~緋弾覚醒編~」についての解説でした。
ホントはタイムリーにした方が良いんですが、
いかんせん活動開始時期が遅かったもので…
しかし藤商事は開発力が凄いですね。
今後も新しい仕組みを開発してくれることを願っています。
個人的に一番好きなメーカーなので…
またラッキートリガーVer.は非常にクオリティが高いので、
まだ打たれていない方はお勧めします。
レキフラに脳を焼かれることを期待します。
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