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鳥と地面とモンゴルとは?(モンゴル編)

こんにちは。「鳥と地面とモンゴルの会」=略してBGMの発起人の杏(あんず)です。
BGMは私の思いつきにより爆誕した、鳥・地面・モンゴルについて考えたこと・感じたことを徒然なるままに書き散らかすという、極めて自由度の高い活動をしていく予定のサークルです。どうぞご贔屓に。
メンバーであるウナリウム氏とyoss氏は、私が「この人の書いた文章がもっと読みたい!書かせよう!」と白羽の矢を立てた2人です。個人的には「君たちの文章いいねぇ、もっと書いてみようか〜〜」と褒めそやして、2人に文章を書いてもらって、それをひねもす眺めることができれば大満足だったのに、そうは問屋がおろさないらしく私自身も何かを書くことになりました。ブログもたまに(※年に1回程度)書くくらいですし、もちろん文筆自体は嫌いではありませんが「これについて思いの丈を綴りたい!」という確たるテーマが自分の中にないのもまた事実です。そこで、とりあえずは書くことそのものを目的に、日頃の自分の思考を文字に落とす練習場としてこのマガジンを使っていくことにしました。
ただ、何か文章を作るとなると、ここ数年私の頭の大部分を占め続けているコンテンツに触れておかざるを得ません。間違いなく私の記事の中心テーマとなっていくからです。何を隠そう、それがモンゴルという国なのです。

モンゴルと聞いて、おそらく多くの人は相撲、草原、馬、ゲルのどれかを思い浮かべるのではないでしょうか。私も、少し前まではそうでした。
私が初めてモンゴルを訪れたのは3年前の9月、夏の盛りを過ぎ、まだ青さをとどめた草原を冷たさの混じった風が吹き抜ける、爽やかな季節でした。それまでは首都がウランバートルという名称であることさえも怪しく、何となく「騎馬民族の末裔の国?」というイメージは持っていましたが、実際に人々がどんな言葉を喋っているのか、どういう生活をしているかなど、考えたこともありませんでした(騎馬民族については昔から並々ならぬ関心を持っていたのですが、それはまたの機会に)。
しかし草原のど真ん中のゲルで3、4日過ごし、馬に乗り遠くへ出かけ、遊牧民の一家と触れ合う中で「自然がきれい、馬かわいい、人がやさしい」という丸くてころころした感動に加えて、自分の立っている草原を見下ろす度、心臓を貫かれるような、もはや痛みにも近いような衝撃を覚えるようになりました。初めて訪れたのにもかかわらず、まるで永らく離れていた故郷に帰ってきた時のような、ある種の切なさとも呼ぶべき感情でした。そして、不意に、しかしはっきりと「この大地のことをもっと知らなければならない」という考えが頭に浮かびました。私の生活の中に「モンゴル」という存在が棲み始めたのは、それからです。
確かに広々とした草原は素晴らしかったし、馬にも乗れて、とても新鮮な体験だったことに間違いはありません。しかし、一体彼の国の何が私をこんなに惹きつけるのか、今でも分からないままなのです。

つまるところ、その形容しがたい魅力にすっかり取り憑かれてしまった私は、この3年間、言葉を勉強したりモンゴル料理を作ってみたり、はたまた遊牧民の家に住んでみたりと、あらゆる手段を講じてモンゴルとお近づきになろうとしてきました。幾許かの知識は得ましたが、モンゴルはまだまだ私からは遠く、抱きしめたと思ってもするりと腕を抜けていってしまうような感触です。それでいて、モンゴルのことを考えるだけでいとも簡単に楽しい気持ちにさせてくれます。まったく罪な存在です。

つい長くなってしまいました。私個人は、このマガジンでモンゴルの文化・言葉・政治・経済など、いろいろな分野について調べたこと、考えたことをを発信していくつもりです。それに加えて、自分にとってのモンゴルという存在に、腰を下ろしてゆっくり向き合う時間もたまに作ってみようと思っています。
私はモンゴルの何が好きなのか?草原、馬、モンゴル人、都会の街並み、挙げようと思えばいくらでも挙げられます。ですが、私が惹かれているのは個別具体のものというよりは、もっと大きな「モンゴル」という存在そのもののように感じています。それが何を指しているのかはよく分かりません。そして、私はそこに実際のモンゴルを超えた何かを見出し、自らの精神世界を投影していて、それゆえなんとも離れがたい思いを持ってしまうのでしょう。不思議なことに、モンゴルに向き合うことで、私は自身のよろこびや悲しみを日々発掘し、新しい自分に出会うことができているようです。

このマガジンは、鳥、地面、モンゴルを一生懸命愛している人間による、それぞれの愛の対象との、そして自己との対話の記録となるのではないかと思っています。決して小難しいことを書くつもりはありません。何かを好きだ!!!!!という気持ちをみんなに伝えたい、共有したい!その心で書いていきたいと思います。
よろしくお願いします。

ひとこと:
「鳥と地面とモンゴル」って名前、一枚の風景画みたいで(3秒でつけた割に)なかなかイケてると思いませんか?そのうち3人で一緒に何か書きたいですね。

(杏)

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