1年の始まりはいつにしましょう?
1年の時をはかるためには起点が必要。
世の中にはたくさんの暦があって「どれが本当なの?」と混乱している人もいます。
どこから始めるか、起点は自由ですが
現代ではグレゴリオ暦が多くの国々で使用されていて
世界共通で利用される基準のようになっていますね。
グローバル化した世の中ですから
同じ基準で日時を知ることができないと困りますから
それはそれで良しとして。
国や地域によって
時代によってもたくさんの暦が存在し
その多くが
月の満ち欠け
太陽の位置など
計算方法は異なっても
この二つが基準になっているものがほとんどです。
1年の始まりの日は本当に様々。
土地がらや風習、宗教観などに合わせて
季節を取り入れた起点が定められていることが多いのです。
alimamaの1年の起点は
気学を活用していることもあり「立春」に置いています。
立春は
隠の極み「冬至」から日の光が増してきて
まだまだ寒くても春の準備を始める頃。
動くにはまだ寒くて早いけれど
準備を始めるのには良い頃合い。
冬至の頃は、銀河の中心は太陽の向こう側。
地球が太陽の横に顔を出し
銀河の中心を覗き見して
これからの未来に向かっていく時が立春です。
日本では、中国から伝えられた暦をもとに
飛鳥時代から太陰太陽暦が明治5年(1872年)まで用いられてきました。
暦法はいろいろ変わりましたが
150年前まで、日本の正月は立春の頃だったのです。
現実面よりも精神面に重きを置いてきた東洋の世界観
(私はそう思っています)
春の気配を感じ取り
目覚めるに相応しい頃合いではないでしょうか。
日本で長いこと使われていた旧暦は、太陰太陽暦
基本的には月の満ち欠けを基本としますが、1太陽年とのずれを二十四節気を使って季節が大きくずれないように調整しています。
二十四節気は、太陽の視黄経(地球から見た太陽の位置)を角度で24等分し、黄経が0°、15°、30°、・・・となる瞬間を節としています。
中国の春節は太陰暦のお正月
太陰暦は、月の動き/満ち欠けが基準ですから、日常生活の中で時期を知るのにわかりやすく、昔から誰にでも取り入れやすい暦でした。
共同で作業をするためなら、
「次の満月までに畑を耕そう!」とか
「三日月だからそろそろ始めようか」などなど
夜空を見上げていれば、だれにでもおおよその目安になりますから便利です。
月の満ち欠けを中心にしたカレンダーや暦も増えて、月のパワーを上手に活用されている方も増えましたね。
今の日本では、太陽暦/グレゴリオ暦が導入されています。
グレゴリオ暦は、1582年にローマ教皇グレゴリウス13世がユリウス歴を改良させて導入した太陽暦(太陽の動きが基準)です。
もとになったユリウス歴は紀元前45年から使われていて、ローマを中心としたヨーロッパで、キリスト教の影響下にある多くの国が採用していました。
西暦はキリスト紀元で定められていますが、
起点となる日も、生誕の日、受肉の日、磔にあった日、などなど諸説あり。いろいろ調べてみましたが、はっきりとした根拠は見つけられませんでした。
元になる年代や日時は、聖書などの文献から推測し、諸説ある中で、教皇が制定したそうです。
キリストの誕生・クリスマスが冬至の頃なので
ここのあたりの宗教行事などと相まり、
なんとなく起点になって行ったと考えるのがたぶん妥当ですね。
それまで使っていた暦にいろいろ理由をつけて、キリスト教の行事と融合しながら原点を忘れてしまった暦と言えますが、メモリのような目安としては役に立っています。
新年の始まりはいろいろ
イラン歴 ペルシャ暦 春分から
バビロニア歴 ユダヤ暦 春分頃の新月起点
今の中国は春節(立春近くの新月)
ケルトの暦は11月1日(サウィンが大晦日/立冬の頃)
エジプト暦 シリウスが太陽と昇る頃(へリアカルライジング)
コプト歴では、8月末ごろ
古代ギリシャは、ポリスによって新年の始まりが違ったそうです。
マヤ暦には金星の暦もあり
太陽や月だけでなく
天体(恒星や惑星)を基準に、
目的に合わせたサイクルの暦がたくさんありますね。
さて、あなたのお正月はいつにしますか?
起点をどこに定めるのかは自由です。
目的に合わせたサイクルがいくつあってもいいのです。
誕生日を重ねる自分だけの暦
仕事や結婚、農作業や生活のための暦
宗教行事の暦
太陽系の一員としての意識を高めてくれる地球歴*
繰り返される円のどこかに節目をつけて
リセットしてジャンプして螺旋に変えていくために役立てる
それが暦なのでしょう。
私たちは目的に合わせて多様な暦を使いこなして行くことで、大きく変わろうとしている地球を知り、その上に暮らす日常を調和させて行けるのではないかと思います。
*地球暦とは
太陽を中心に地球が太陽系の中でどの位置にいるかを示す暦です。
太陽暦は地球から見た太陽の位置なので、1年で一巡りするのは同じですが、地球暦と視点が異なります。
地球暦は、その暦が産み出す世界観が、今までの暦よりも遥かに広く深いので、日常の自分に結びつけるには、少々かけ離れて感じる方もいるでしょう。
個人の問題や日常の大切な出来事は、月をはずして考えないわけには行きません。
自分のための暦
お誕生日を基準にしたり、何かのイベントを基準にした自分だけの暦。
1年のサイクルのポイントなど鑑定しています。