豊橋出身4人のブリュワーがつくる、地域密着の第3弾クラフトビールの魅力に迫る。
こんにちは。
愛知県豊橋市在住の編集・ライターの岩下加奈です
以前noteで、クラフトビールで地域を盛り上げる豊橋出身の4人のブリュワーたちのインタビュー記事を載せました。
また、東海エリアの暮らしのウエブメディア「ライフデザインズ」でも詳しく紹介をしました。
https://life-designs.jp/webmagazine/toyohashi-city-craft/
豊橋を愛する4人のブリュワーたちがつくる、オリジナルクラフトビールのプロジェクトに密着しました。そして、2022年4月に新しいクラフトビールがリリースされる!との情報を聞き、改めてインタビューを行いました。
第3弾のクラフトビールの魅力や、想い、4人の地元・豊橋を愛する気持ちなどを伺いました。
豊橋出身のブリュワー「ToyoHashi City Craft」について
私の地元・愛知県豊橋市。海と山に囲まれた自然豊かな街ながら、新幹線が停まったり、市内を走る市電など交通の便も良いところでとても暮らしやすい街です。
豊橋市出身で、全国で醸造家として活躍するのが「ToyoHashi City Craft」です。4人それぞれ、東京・和歌山・徳島・神奈川のブリュワリーで働いています。
4人がチームとして活動をスタートしたのは、2019年に豊橋市で開催されたイベント(ビアフェス)を通じて、意気投合。
「4人で何か面白いことができたら」
「クラフトビールで地域を盛り上げたい」
という想いから「ToyoHashi City Craft」がスタートしました。
「ToyoHashi City Craft」第1弾のクラフトビールとしてリリースしたのが2020年11月。ENDORPHIN / エンドルフィン というクラフトビールでした。ビールのスタイルはIPAで、クラフトならではの味わいに仕上げました。
そして2021年6月には第2弾が登場。
ELIXIR / エリクサー と名付けられたビール。大麻草に含まれる天然物質CBDを使用しています。アルコール度数を抑えながら、暑い夏にゴクゴクと楽しんで欲しいとの想いからSession IPAをチョイスしたそうです。
2022年4月。第3弾が新しく登場します!
地域密着を大切にしながら、クラフトビール初心者でも楽しめる味わいを追求!
今回インタビューにご協力いただいたのが、
「ToyoHashi City Craft」の鈴木諒さん(東京都CRAFTROCK BREWING)と
川合崇浩さん(徳島県RISE & WIN BREWING)です。
―第3弾のクラフトビールを作ろうと思ったきっかけを教えてください
鈴木さん:「ToyoHashi City Craftのチームとして、定期的にクラフトビールを作っていき販売したいなと思っていました。香川県・高松市にできた醸造所があり、そこはクラフトビールを醸造家たちが気軽につくることができる場所で、ここで今回は第3弾をやってみようかと決まり、スタートしました。」
川合さん:「ここの醸造所は、自分たちと同じくらいの世代の人達がクラフトビールを作っていて、ここでなら面白いクラフトビールをつくることができると思いました。」
―第3弾のクラフトビールのコンセプトを教えてください。
川合さん:「ToyoHashi City Craftは豊橋という自分たちの地元に思いを馳せなながら、地域を盛り上げたいと常に思っています。毎回、豊橋というキーワードをもとにさまざまな方にラベルデザインをお願いしていますが、今回は日本画家で有名な中村正義氏(1924-1977)の作品を使用することにしました。
中村正義氏は戦後の日本画壇において、異端的な作品を発表し続け、日本画壇の風雲児として今もファンが多くいます。今回のクラフトビールも新しい挑戦をしたいなと思っており、中村正義氏のラベルデザインを採用することにしました。既存の価値観や風習などに異議を持ち、常に新しい世界を切り開いてきた中村正義氏のカウンターカルチャー精神に共感しました。」
鈴木さん:「クラフトビールというと、IPAラガーなどといったスタイルを一緒に売り出す のが定番ですが、そのカタチに囚われないこと、想像力を大事にしようと4人で話し合いました。ビールスタイルという形にははめず、まっさらな状態からクラフトビールの面白さを知って欲しいと考えました。シンプルに、クラフトビールって美味しいよと誰もが思うレシピをつくろうと思いました。」
川合さん:「商品名は 男女(おとこおんな/だんじょ)。デザインラベルの中村正義氏の作品名そのままの「男女」としてリリースします。創造をコンセプトに、作り手と飲み手、ともに”形”に囚われない、自由な思想で楽しむクラフトビールを軸に考えました。飲む人の想像力を解放しながら、自由に飲んで欲しいという僕らの思いを詰め込みました。」
―形式にこだわらずに、自由な美味しさを追求したということですね。
鈴木さん:「特に豊橋市に住んでいる人たちは、まだまだクラフトビールを飲む機会は少ないと思っています。飲んだことがない人でも、誰もが美味しいと思うビール、飲みやすいと思ってもらえるビールを…と考えました。クラフトビールはいろんな種類やスタイルがあると言われていますが、いつものスタイルよりもこんな味のビールが飲みたい!を目標にして麦芽のレシピを組んだり、ホップだったり、原料を作っていきました。」
川合さん:「第1弾はしっかりとした味わいで苦味もインパクトもあるビール。第2弾は飲みやすくてアルコール度数低く、ホップの香りが強いビール。そして第3弾は、フルーティーなホップ、飲んだ時の舌触りが滑らかで柔らかなタッチになるようなモルトを選びました。」
鈴木さん:「滑らかで甘め、フルーティーな味わいで、普段ビールを飲まない人でも飲みやすいように仕上げました。アルコールも5%なので飲みやすいです。」
―今回4人で香川県・高松の醸造所で第3弾を作ったということで、思い出や心に残っていることなどあったら教えてください。
川合さん:「久々に4人一緒に集まったのでとても楽しかったですね。印象に残っていることは、今回の醸造所では僕たち以外にも、現地醸造所のブリュワーたちも居たので9人で1つのものを作ったという感じです。9人のブリュワーが集まれば意見もたくさん飛び交い、それぞれ知識も豊富。とても勉強になりました!」
鈴木さん:「今回はライブ感を大事にしようと思っていました。今まではある程度レシピを決めた上で作っていくのですが、みんなが集まった時に、どんなふうに進める?からスタートして、具体的なすり合わせを現場で行い仕込みをスタートしました。ライブ感ある醸造になったなと思うので、面白かったですね。音楽のバンドマンたちが、この曲はどうする?などをスタジオで決めていくような感覚。あーでもない、こーでもないと言いながら、個性を出しながら仕上げたビールですね。」
―さらにパワーアップした第3弾のクラフトビール、待ち望んでいたファンも多いと思います!
川合さん:「ありがとうございます。僕らも待ち望んていた、やっと出せる!といった感覚です。リリースするたびに話題にしていただいたり、取り扱っていただく店舗様にも飲んでいただいたりと、毎回とても嬉しいです。この第3弾では、これからクラフトビールを飲む方々にも飲んでもらいたいなと思っているので、ぜひ楽しんで欲しいです。」
鈴木さん:「クラフトビール業界も年々進化をしていて、新しい味わいやスタイルも登場しています。クラフトビールの選択肢の幅も広がっているので、ぜひToyoHashi City Craftのクラフトビールも味わってもらえると嬉しいです。」
「男女(おとこおんな/だんじょ)」(750(税込)/本)
問合せ 080-9511-7290
https://www.instagram.com/thccraft/
thccraft4@gmail.com