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膀胱癌の話②抗がん剤投与で食事がつまらなくなった

今日は、三回目の手術で削った細胞検査の結果を聞きに行ってきた。
抗がん剤投与と放射線照射の化学療法が終了して、
その結果、癌細胞をやっつけることができたのだろうか。
ちょっとナーバスになりながら、結果を聞きに行った。

気に病んでいたのは、まだ癌細胞があれば、
もう治療法は膀胱と子宮の全摘出しかないからだ。
それだけは勘弁してほしい。

しかし主治医からは、
化学療法で癌がなくならなかった人は
今までに治療した人の中にはいなかったから、
きっと大丈夫だと思うよと聞いていた。

そして細胞検査の結果を見ながら、
癌が全部なくなっていることを告げられ、
さっそく今後の定期健診の話になった。

化学療法が効いたおかげで、全摘手術を受けずにすんだし、
治療が一旦終わることになる。
パウチをつけて取り換える必要もないし、
薬を飲む必要もないし、
3か月ごとの定期健診以外は何も特別な事もないし、
普通に生活してくださいと言われた。

やったー!これでインドネシアに行ける。
さっそくこの話をインドネシアに伝えよう。
春から行く予定が、直前に癌が見つかり
半年ほど治療の間、延期してもらっているのだ。


化学療法は、5月前半から約二カ月に渡った。
抗がん剤は点滴で受けるが、時間がかかるので
その日だけ入院して受けると最初はきいていたが、
数時間でできるものが使えるということで、
通院で受けることができた。
そこの詳しい事情は聞きそびれたけれど。

投与は3週間で1クール。それを3回繰り返す。
3週間のうち1週目と2週目は投与、3週間目は休み。
そして、次のクールに入る。

初めての抗がん剤、1クール目。
1週目、2週目と受け、3週目は投与は休みで血液検査を受けた。
するとかなり白血球の数などが減少していた。
その為、2クール目からは1週目だけ受け、2週目も休むことになった。

そして、減少した白血球などの数値をあげる為の
筋肉注射をうけることになった。
それが効くかどうかは試してみないとわからないので、
まずは3日間連続で筋肉注射をうけることに。

その後血液検査をすると、下がった数値が上昇傾向にあったので、
効果が1ヶ月くらい続く注射をうけることになった。

この3日連続で受けた注射の効果はあったが、
39度の熱が3日間出て、くたくたになった。
好転反応らしい。
4日目からは熱は下がり、それ以降発熱することは無かった。

一ヶ月効果が続く注射は値段も一ヶ月分、つまり
たった1本の注射なのに、毎日受けた注射の30倍の値段だった。
あとから知ってビックリした(笑)

この時期、白血球が減少したり、熱が出たり、
口内炎ができたりで食欲がわかなかった。
そしてすぐにくたびれるので、不機嫌だった。
病院へ行くのに運転するのがしんどくて、送ってもらった日もある。

抵抗力がないから、菌に感染すると劇症を発生するからということで、
手洗いうがいをちゃんとすることと、生ものは口にしないよう、
特に納豆菌は強いので納豆は絶対食べないように言われていた。

食欲がないし、生の物は飲食できないしで、
食事が何を食べていいのかわからない、
食いしん坊だったのに食事がつまらない、
そんな状況になった。

唯一、おかゆだけは食べる気になれて、
明けても暮れても少量のおかゆばかり食べていたら、
たちまちのうちに体重が減った。

そんな感じで2クール目に入った。
投与の3,4日後くらいから体がだるくなる。
放射線を当てに病院へ行く足が重い。
1クール目でその感じは体験済みで予想がつくので、余計な心配はしない。
そして、数値が上がる注射を受けたおかげで、1クール目よりは楽だった。

おかゆ以外も少しは食べることができるようになったが、
以前のようにモリモリ食べれない。
ほんと、食べることが楽しくなくなった。

このタイミングで、親戚から毎年送ってもらってるトマトが届いた。
両親が生のトマトに塩やマヨネーズをかけてモリモリ食べてるのが
とっても羨ましかった(笑)

生のオレンジジュースがごくごく飲みたかった。
みずみずしい桃が食べたかった。
生クリームたっぷりのパフェが食べたかった。
マクドナルドで桃のシェイクを食べたかった。
病院の通りにある和菓子屋さんの「わらび餅」が食べたかった。
そんな事ばかり思っていた・笑笑

抗がん剤の副作用は、
嘔吐が続く、髪の毛が抜ける、いつも熱っぽくずっとしんどい、
そんなイメージがあったが、

そんな副作用を心配すると、
今は良い薬が開発されているので、
山口百恵の赤いシリーズみたいなことはないから(笑)
と主治医が笑っていた。

吐き気止めものんでいたし、嘔吐することは無かった。
髪の毛が抜けるのがとても心配だった。
病院からウイッグを紹介できるけど、
元々がたくさんあるし大丈夫と言われた。

しかしそれは、癌の種類によって薬が違い、
全部抜けてしまう癌と、そうでもない癌があると
婦長さんが教えてくれた。

抗がん剤投与の時、婦長さんがずっとついてくれ、
心電図などバイタル測定をしてくれていた。
婦長さんもがんサバイバーで、全部抜ける薬を使う癌だったので
今の髪は新しく生え変わったと体験談を話してくれた。
膀胱癌の薬では、全部抜けないことがわかって安心した。


それでも最初は抜け毛の量に本当に驚いた。
そして今も、抗がん剤が終わって1ヶ月くらいになるが、
未だに髪を洗ったり、とかしたりするたび
抜け毛が以前と比べて格段に多い。
しかも、白髪ではなく黒い髪ばかり抜けるのだ。
黒い髪が減ったからか、黒髪が白くなったのかわからないが、
白髪がかなり目立つようになってしまった。

2クール目が無事終わり3クール目を迎える際、
30日効果が持つと言われた、
あのお高い筋肉注射から1ヶ月経っていないが
3クール目に備えてまた注射を受けることに。
おかげで特別酷い副作用に悩まされることなく、
最後の抗がん剤投与を受けたのだった。

抗がん剤治療は、こんな感じだった。
次は、並行して行った放射線治療について。

私の経験談が誰かの役に立つ日が来るかもしれない。
なのでまた続きを書く。ではまた!


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