第六十九回 Gt ヒロト|『月刊少年HRT』vol.3
特集
ー初の2号連続企画ー
THE HIROTO SOLO LIVE秘密基地LIVE2020「東京疎開」を振り返る(後編)
『君ノ瞳ニ映ハ絶景色』リリース&黒会TOUR完走記念スペシャル!特別付録!
<付録動画>
HIROTO Guitar Cannel④
「『Q.』&『BABYLON』」を弾いてみた
2020年10月10日、東京・SPACE ODDにてソロライブ<THE HIROTO SOLO LIVE秘密基地 LIVE2020「東京疎開」>を開催し、コロナ禍で外出が制限されたみんなを「四季を巡る旅」 に連れ出し、身体も心も解放していったヒロトさんが、前号に続き、あの日のライブについて語ってくれました。今回は、すぎやまたくや氏との出会い、その、 すぎやま氏がセッションでボディをペイントしていった白いフェンダーのギターのこと、当日お目見えしたウイスキーバレルギターの話など、 秘話盛りだくさんでお送りします。
<付録動画 Sample>
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ーーそれでは、当日の衣装についても聞かせて下さい。最初に出てきたときは茶色いコートに特殊なサンダル姿で、衣装もオーガニックな雰囲気でしたよね。
そうですね。いつもソロのときのアー写はHIRO KIMURAさんにお願いしてるんですね。
本当にエネルギーの塊みたいな人なんで、生半可な気分では向き合えないんで年に2~3回ぐらいしか合わないんですけど。今回のソロのアー写を撮ってもらったときに、菅野(裕二)さんの洋服でいきたいなっていうのだけは思ってたんです。だから、洋服は全部菅野さんなんですよ。
履いてたサンダルは違いますけどね。サンダルはお世話になってる整体師の三島桂太君と京都の老舗草履屋の「祇園ない藤」さんが手がけている草履です。
ーーつまり、空間やメンバーだけではなく、アー写やヒロトさんが身につけていたものもすべて、自分と気心知れた人たちのものばかりだったということですね。
そうです。菅野さんはこれまでいろんなことがあって。ちょうどウチが「Phoenix」という曲を出したときに、菅野さんももう1度新しいブランドを立ち上げて。そのときのテーマが不死鳥だったんですよね。
ーーまさかの「Phoenix」かぶり!
そうそう。こっちはこっちですっごいゴタついてるときだったんですけど。そのとき、じつは、無償でバンド全員分の衣装を協力してくれたんですよね。内緒の話ですけど(笑)自分がオンステージするんであれば、やっぱりそういうつながりがある人が作った服を着て立ちたいなと思ったんで。逆にいうと、それ以外の選択肢はなかったですね。
ーー途中で羽織った着物のようなコートは?
あれは、岡山のデニム屋さんの2代目の方がやってるファガッセン(FAGASSENT)というブランドのものです。これ、着物のように見えて、生地はデニムなんですよ。これもなんか縁があって。バンドの衣装も15周年のタイミングのときにやってもらったことがあったんですね。そのとき、単純にこのコートが気に入ったんですぐに買って。普段から着てるんですよ。このコートは。
ーーつまり、当日いらっしゃったお客さんは普段着姿のヒロトさんが見られた訳ですね。
実際、今日も着てますしね(笑)。あれは、たくちゃん(すぎやまたくや)が着物着てたから、自分も着ようと思って着替えました。
ーー思いつきはよかったのに、本番ではライブに夢中になりすぎてコートを着替えるの忘れてて、途中急いで着替えに向かうというハプニングもありました。
そうそう(笑)。
ーーセットリストは何度も考え直したんですか?
そうですね。3月から延期を繰り返して。開催日はもう秋じゃん、季節感を感じる瞬間がないまま終わっちゃうじゃん2020年、って思って。もうこれは、ライブで季節を巡るしかない、と。名前のついてない新曲は、自分がロックとか知る前のルーツに向き合ったときにできた曲だったんで、「じゃあ、カバーでオザケンさんでもやろうか」と思って。そこで「あ! めっちゃぴったりな曲あるじゃん」と思って出てきたのが「ぼくらが旅に出る理由」だったんですよ。これを1曲目にやって旅に出ようと思ったんですよね。
ーーそこから季節を巡る旅が始まって。「FANTASY」では「泣いちゃった」とかわいくいって、涙を流しながらプレイしたヒロトさんがいました。
ははっ(微笑)。『HEY!HEY!HEY!』のAyuかよって、自分も後から思いました。
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アリス九號.オフィシャルnote
限りなく2次元に近い2.5Dロックバンド、アリス九號.のオフィシャルnoteです。 毎週メンバーがリレー形式でオフィシャルnoteだけの…
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