【9thレギュG】最終1862 追い風カイオーガ
はじめに
はじめましての方ははじめまして。ありす・りでると申します。一番好きな伝説ポケモンであるカイオーガをどうにか活躍させたいと悩むトレーナーの考察・構築メモです。これまでのシーズンも最終1850程度にはたどり着いていて今回も最高レート1862を達成しました。ものすごく高いレートというわけでは高いわけでありませんが、1ケ月の間メインの軸を変えないで研究し続けたのは初めての経験でした。それもあって「せっかくだし記録に残しておこう」と思った次第です。ここから先は私の自分語りにお付き合いくだされば幸いです。(以下常態になります。)
構築経緯
オーガ軸の強み・弱みの整理
カイオーガの強みとしては、主に2点
①フルパワーだとC150から威力150命中100の技を打てて、天候でさらに1.5倍→有利な盤面を取ったときに一気に試合を決めに行きやすい。
②雨によって恩恵を受ける技・ポケモンが強力。しかもカイオーガとタイプ上相性がいい→苦手な相手を自然と対策できる。
逆に弱みとしては
①雨への依存度が高い→天候を変えることで火力が大幅に下がる。
②HPへの依存度が高い→しおふきがHP依存のため根源の波動を打たなくてはならなくなるが、命中85と安定しない。
③苦手なポケモンが増え、軒並み強力。
特に③が顕著で、SV禁伝のミライドン・コライドンがドラゴンタイプでオーガの水技に耐性があるだけでなく電気技で弱点をついてきたり、晴らしたりしてくる。一般枠でもゴリランダーが強力。また、DLCでオーガポンとタケルライコ・テラパゴスが追加。いずれもカイオーガ対策として意識されていなくとも採用されるポテンシャルのあるポケモンであるため、カイオーガを使う上でPT単位で対策しておかなければならないと考えた。
基本軸の採用
サブアタッカーとしてトルネロス・ブリジュラスを採用することにした。強み②にあてはまる雨で恩恵を受ける強力なポケモンたちであり、トルネロスがコライドン・オーガポンに打点を持て、ブリジュラスがチョッキを持てばミライドン・タケルライコ・オーガポンと打ち合うことができる。また、グラスフィールドやエレキフィールドを上書きでき、カイオーガをこの指で守れるイエッサン♀を採用。この4匹を基本軸とすることが決定した。
補完枠の決定
基本の4匹で厳しくなるのが、
①オーガより速い禁伝+追い風(コライドン・黒バドレックス)
②トリル白バド
①の対策枠として次のポケモンたちを試してみた。
・スカーフウーラオス
準速スカーフで黒バドの上を取ることができ、水テラすいりゅうれんだで確定一発。悪ならいわずもがな。
→追い風黒バドの場合、横にエルフーンがいることが多い。急に晴らされたり、黒バドにフェアリーテラス切られたりして負ける。また、水ウーラとオーガの苦手なポケモンが被りすぎている。不採用。
・スカーフハギギシリ
先制技をカットする特性といかりの前歯による削り・高火力水技ウェーブタックルがある。交代技のクイックターンもある。
→スカーフウーラと同じく弱点がオーガと被りすぎている。このあたりで雨パに入る水ポケモンとしては眼鏡オーガで十分であり、これ以上水タイプを入れる必要性がないことに気付き始める。
・スカーフイーユイ
フェアリー技で弱点を突かれない悪タイプで晴れにただ乗りできる。味方に特殊打点をもつポケモンが多いので災いの珠の相性も〇
→悪くはなかったが、命中不安+耐久不安が重なり事故多発。不採用。
・Sブーストハバタクカミ
オーガに苦手なドラゴンに打点があって、こごかぜや電磁波とS操作技が豊富。スカーフと違って打ち分けできるのがいい。
→悪くない。これといった弱みも特にない。採用。
残り1匹で②を対策することにして次のポケモンたちを試してみた。
・黒い鉄球ヤレユータン
トリックルーム下でおさきにどうぞしてカイオーガを動かしたり、さいはいしたりする。イカサマを使えるので白バドを自分から殴りに行ける。また最遅でS58なので鉄球でS29。最遅30族の下を取れる。
→かなり活躍したのでしばらく採用して使っていた。対トリル専用にはなったが強かった。
・黒い鉄球オーロンゲ
同じくイカサマで白バドを殴りに行けて、ヤレユータンと違ってタイプ一致。対トリル性能はヤレユータンより落ちるが幅広い仕事ができる。
→そこまで特化しなくてもトリックルームとは戦えそうだと分かったので、色々できるこの子を採用。
以上6匹で組んで動かしてみることに。
実際に動かしてみての改良
5/10ぐらいまではこの6匹で対戦をしていてそれなりに戦えていた。(ランクマ300位付近をウロウロといった感じ)ただ色々としっくりこない面が見えてくるようになった。その枠がブリジュラスとオーロンゲ。弱みは以下。
ブリジュラス
エレクトロビームが回り始めるまでは火力が控えめでチョッキを持っても高いとはいえない特殊耐久なので意外と介護の必要がある。雨が切れたり、流星群でCがダウンした状態で残ってしまうと邪魔になる。速攻が求められる追い風PTとあっていない。
オーロンゲ
白バド入りトリパにライコが入っている場合、じんらい対策でイエッサン♀を選出していたが、サイコフィールドでイカサマ以外できなくなる。
つまるところ、この2匹が他のメンバーとの足並みがそろわない場面が多いと気づいた。そして、これ以上一人で考えていても手詰まりだと感じたのでてるチャレでチームを組んだyotsuさんとリクトさんに色々話を聞いてもらうことに。その中でスカーフイーユイの説が浮上。第三者の意見を聞いて、やっぱ不得意だからと敬遠するのは良くなかったと思いなおし、イーユイの再加入が決定。そして当時流行りまくっていた眼鏡ミライドン対策にチョッキ暁ガチグマを採用し、てるチャレチーム戦に出場。決勝トーナメントに進むことができた。
てるチャレ後の気付き+最後のメンバーの加入
試合の記憶を遡ってみてあることに気付く。
「チョッキアカツキ一回しか出してない…。」
対ミライドンへの選出パターンがトルネ+オーガ+カミ+イエッサン♀で固まっていたが故、割り込む枠がなかった。さらに、ミライドン軸の追い風要因としてアンコール持ちのエルフーンが増加。選出から見直す必要性もあった。その他、環境の変化とともに特に課題だと感じたのが以下。
・追い風ミライドン
・ワイドガード+白バドライコ
1点目に関しては、スカーフイーユイを草テラスから地面テラスへと変更し、テラバーストを採用することで解決することに。
2点目に関して、次のポケモンたちを採用し、試してみることに。
・レジドラゴ
上を取ったときの制圧力とフェアリーテラスタルを切らせる強制力が高い。
トリパに対して上から高火力全体技で圧をかけられる。ライコに水耐性を捨てるか、そのまま落とされるかを迫れる。
→フェアリーテラスが無理。ワイドガードが無理。一方的に勝てるときもあるが、無理なときは本当に無理。不採用。
・ヒスイヌメルゴン
レジドラゴのときの反省を踏まえて、ドラゴンにもフェアリーにも一致弱点をつけ、フェイントが使える。また特性そうしょくにより、胞子にも耐性がある。
→最終日3日前にこのポケモンの存在に気付いてそのまま採用。
こうして今シーズンの最終日を共にする6匹が決定した。
個別解説
カイオーガ(水)@こだわりメガネ
技:しおふき こんげんのはどう れいとうビーム テラバースト
実数値:175-×-111-202-160-156(↑)
配分:CSぶっぱ余りB4
強み①をより強化し、弱み②を補うための一致テラス+眼鏡で採用。耐性テラスを切ってもHPが削られたり試合が長引いたりすると、こんげんを打たなくてはならない場面が出できてしまうので、苦手な相手からの攻撃を受ける前に一撃で倒してしまえる型が最適と考えた。明確に苦手な相手たちへの雨下の水テラ150眼鏡しおふき(ダブル補正有)の与ダメは以下の通り。
H175-D135(無振り)ミライドンに81.1~96.0%
H207-D92(H252-D12)チョッキゴリランダーに66.6~78.7%
H225-D110(H196-D4)チョッキタケルライコに52.0~61.3%
半減相手にもこれなので等倍であれば基本倒せるし、苦手な相手にもこれだけ入る。更に、てだすけも重ねられる。いかにして上からしおふきを押すか、いかにして相手をしおふき圏内に入れるかを考えることが第一なので試合運びは分かりやすくなった。
技は確定のしおふきとこんげんのはどう(打ちたくないけど)・草タイプに打つためのれいとうビーム・ワイガ対策の水テラバースト。一時期はハイドロポンプにしていたが命中不安なので押したくなかった+ほとんどこのポケモンにテラスを切っていたので水テラバーストでいいのでは?と感じて採用したが威力が30も違うので倒せる相手が全然変わる。れいとうビームもあまり押さなかったがあると便利ではあるので切れなかった。やはり勇気のドロポンが正解だったかもしれない。
トルネロス(霊)@きあいのタスキ
技:こがらしあらし ぼうふう おいかぜ まもる(あまごい)
実数値:155-×-90-177-100-179(↑)
配分:CSぶっぱ余りH4
カイオーガのおかげで、サポートとしてでなくアタッカーとして動かせるようになった。追い風+こがらしは確定として、H252振り水オーガポンを一撃で倒せ、ワイガ対策にもなるぼうふうを採用。コジョ・ブジン・エルレ・モスノウ・オニシズクモ等、ワイガを覚えるポケモンには飛行技が抜群で入るパターンが多く、想定していない形で役に立った。(どうにもならない場面で混乱運ゲも仕掛けられる。)オーガポンを上から倒してしまいたい都合上、最速CSで採用。耐久が心もとなくなってしまうので持ち物はタスキ。おんみつマントが欲しい場面はいくつもあったが、タスキでよかった場面が圧倒的に多いのでこっちで正解だったはず。シーズン初期はあまごいを入れていたが、あまり晴れパと当たらなくなったので後半はまもるを採用していた。
イエッサン♀(草)@脱出ボタン
技:この指とまれ サイコキネシス てだすけ トリックルーム
実数値:175-×-128(↑)-115-128-81(↓) ※最遅
配分:H236-B252-D20
HBイエッサン。この枠はアマージョやリキキリン・ハギギシリが採用されることもあるが、大きな違いは自分が生き残ってなくてもいい場合があること。禁止伝説達とそれと打ち合える一般枠がはびこる中で盤面に居座り続けてサポートするのは難しいのではと考えた。ミライドンやゴリラなどのメジャーポケモンの後出しでフィールドをとられてしまう弱みもあるが、脱出ボタンを持たせてすぐ手持ちに下がれるようにしたことで、フィールドをとられても再展開がしやすくなり、いくらか弱点は克服した。それに加えて、追い風+サイコフィールド下でアタッカー2体が並ぶ盤面を作りやすくなったり、オーガがこだわり解除のためにイエッサンバック→攻撃を受けて脱出→オーガ再登場みたいなこともできたのでとにかく攻め続けるためのクッションとしていい感触だった。技はアタッカーを守れるこの指と火力強化のてだすけ・フィールド補正も乗るタイプ一致のサイキネ・素早さ操作のトリックルーム。テラスはミライドンやゴリラに複数回受け出しできるよう草テラスタル。バレルのキノコのほうしを指で吸って無効化もできる。
ハバタクカミ(妖)@ブーストエナジー
技:マジカルシャイン こごえるかぜ うそなき でんじは
実数値:143-×-95-155-155-205(↑)
配分:H100 B156 S252
晴れパや追い風ミラーで出す枠。晴れパに入っているS活性ハバカミの上を取るために最速をキープしつつ、残りはすべて耐久に回した。火力はないが素早さ操作と特防デバフ・ドラゴンタイプにテラスを切らせるよう圧をかけるのが主な仕事なのであまり気にはならなかった。技はタイプ一致攻撃技のムンフォ・素早さ操作のこごえるかぜ・特殊アタッカーがPTに多いので恩恵を得られるうそなき・クリアチャームに引っかからない素早さ操作技のでんじは。(どうにもならない場面で運ゲーもしかけにいける。)テラスはタイプ一致技の強化とふいうち半減・ゴースト抜群を消すフェアリー。いたずらごごろ無効で、黒バドに耐性がついて、ふいうち半減のあくも候補。ミラコラの上をとりながら圧をかけられるのがカイオーガにとってありがたすぎる。最初は補完枠として入ってきた子だったのに、対戦を重ねるごとに基本選出枠になってきたあたり、この子のスペックの高さを実感する。
イーユイ(地)@こだわりスカーフ
技:ねっぷう あくのはどう バークアウト テラバースト
実数値:131-×-100-205(↑)-140-152
配分:CSぶっぱ余りH4
ハバカミ同様、晴れパや追い風ミラーで出す枠。黒バドやミライドンに対して、上からバークアウトを入れながら削ったり、地面テラバーストで奇襲したりする。特殊打点の多いこのPTでは災いの珠の恩恵も大きかった。スカーフイーユイのよくある技構成かつ配分にして、無振りミライドンが地面テラバで確定1発になるように性格はひかえめ。こごかぜやエレキネットを受けた時に最速ウーラや最速90族を抜けるメリットもあるので臆病もあり。
技外しのこともあったりしてあまり使ってあげる機会のなかった子であるが、最近使い方が分かってきたかもしれない。和解することができて本当に良かった。
Hヌメルゴン(水)@突撃チョッキ
技:ドラゴンクロー アイアンヘッド はたきおとす フェイント
実数値:187-167(↑)-121-×-170-80
配分:HAぶっぱ余りB4
対トリルとフェイントがあると便利そうなPTに出す枠。同じタイプのブリジュラスを外しておいてやっぱりこの複合タイプに戻ってきた。ブリジュラスとの違いは、やはり圧倒的特殊耐久。無振りで特防実数値が170あるのは化け物。環境に特殊攻撃主体の禁止伝説が増えてきた今、特防の高いこちらの方が安定して戦える。物理耐久はブリジュラスの方が上で白バドのブリザードランスが半分入るかどうかは大きいが、そこは水テラスで誤魔化すことに。(そうしょくとも相性がいい)また、はたきおとすを覚えるので黒バドをワンパンできる可能性もある。(ブリジュラスはバークアウトもあるが黒バドに半分くらいのダメージ)両刀の種族値なのでA振りかC振りか迷ったが、フェイントのダメージやはたきおとす、特性そうしょくのAアップを生かせる物理型にした。そのほかの技はタイプ一致竜技のドラゴンクローと鋼技のアイアンヘッド。(重いポケモンが増えたのでヘビボン<アイへの場合が多い)トリックルームを防ぐドラゴンテールの採用もありではないかとも思う。火力不足を心配したのでHAぶっぱで育成したが、白バドの相手を考えるならもう少しBに寄せた方がよかったかもしれない。その場合Sを下げてりゅうせいぐんを覚えさせるのもありかもしれない。あまり時間がなかったため、あまり考察してあげられなかった子だが600族故の高い能力にたくさん救われた。もっと環境に合わせた育成を今後してあげられるかもしれない。
選出例
①トルネオーガ+ハバカミイエッサン♀
基本選出。追い風オーガミラーやカミイーユイベースのコライドン軸・初手から必中こがらしや必中暴風を打ちたい場合の選出。
②トルネイーユイ+オーガイエッサン♀
ミライドンや追い風黒バド軸への選出。
③ハバカミイーユイ+オーガイエッサン♀
S操作のないテラパゴス・ザマゼンタ軸への選出。ザマゼンタには積極的にでんじはを入れたい。
④イーユイHヌメル+トルネorハバカミオーガ
S操作のあるテラパゴスやザマゼンタ軸への選出。長い試合が想定されるのでこちらのS操作要因は裏に控えさせ、終盤で素早さの有利が取れるようにしたい。
⑤オーガHヌメル+イーユイイエッサン♀
ワイドガード要因のいる白バド軸やルナアーラ軸への選出。一番勝率が低く、苦手なパーティー。
⑥オーガイエッサン♀+イーユイHヌメル
オーガハバカミ +イーユイイエッサン♀
純正トリパやディンラッシャへの選出。てだすけしおふきやうそなきしおふきで数的有利をとりたい。
ここまで書いていて、選出は固まってはいるものの細かい動きはそこまで練られていなかったことに気付いた。あらかじめ決めている初手と動きも択になる場合も多かったので、もっとしっかり試合の運びを考察しておかなければ、逆風の禁伝で勝ち切るのは難しいと改めて感じた。
最後に
逆風にさらされながらも、大好きなカイオーガを活躍させたかったので1ヶ月使い続けてきました。本当はもうちょっと上を狙いたかったですが、私の今の実力ではこのあたりが適正ということで受け入れることにします。
レギュGが始まったころから少しずつ書き進め、メンバーが変わるたびに書き直しをしていたので、読んでいて文体や雰囲気が変わったり、脱線したりして読みづらい点が多々あったかもしれませんが、最後まで読んでくださりありがとうございました。読んでいて「こうした方が…」等あれば意見をお聞かせくださると幸いです。
ありす・りでる