エクストラレギュレーションマニュアル【初心者向け】
※2023/10/27更新
回収ネットが禁止裁定となりました。
ポケモンカードclassicについて追記しました。
皆さまこんにちは。浜松・磐田地域で活動しているアリスと申します。
普段は「サギちゃん同好会」のメンバーとして、月1の自主大会の運営をしながらのんびりとポケモンカードを嗜んでいます。
さて、昨年12月より「エクストラバトルの日」という、普段とは違ったレギュレーションでの対戦を楽しめる公式イベントが開催されています。
エクストラ大好き人間の筆者が一番楽しみにしているイベントです。楽しみすぎて発表時友人から「うるさい」と言われました。
※公式サイト案内はこちら↓
すでにエクストラバトルの日に参加している人も多いかと思いますが、中にはスタンのデッキそのまま持っていたけれど、見たことがないパワーカードや構築の前に為す術無くやられた・・・や、デッキに不備があって失格になった・・・って方もいらっしゃるかと思います。
この記事ではエクストラレギュレーション初心者の方に向けて
・エクストラ独自のルール
・汎用カード
・人気デッキ(サンプルレシピあり)
を主に説明していきたいと思っています。
エクストラ自体を公式イベントでなかなか遊ぶ機会が少ない中、せっかくのお祭りイベントを「何もできなかった、つまらない」で終わらせるのは非常にもったいないです。
そういった人が1人でも少なくなるように、なるべく分かりやすく解説をしていきたいと思いますので、よろしくお願いします。
※エクストラレギュレーションは初めてだよって方は「1.エクストラレギュレーションのルール」だけをまず読んでください。
対戦をするうえで、非常に大切なことを書いています。よく理解したうえで次項以降を読んでいただけると幸いです。
1.エクストラレギュレーションのルール
皆さんが普段の公式イベント(ジムバトルや新弾バトル、シティリーグ、CLなど)で遊んでいるレギュレーションは「スタンダートレギュレーション」(以下スタン)というルールです。
昨年の京都CL配信にて、レギュレーション変更のニュースが発表されたのも記憶に新しいかと思われます。
※2023/1/20以降のレギュレーション変更公式発表はこちら↓
2023/1/19までは、カード左下のレギュマークが「D・E・F」と書かれたカードがスタンダートレギュレーションとして使用できます。
今回の変更により、2023/1/20以降レギュマーク「D」のカードがほぼ全て(一部例外はあります)スタンレギュでは使用できなくなってしまいます。
じゃあ「D」レギュカードは二度と使えないの・・・? と思う方もいるかもしれません。――が、心配ご無用。「D」レギュのカードをそのまま使用できるルールがあるのです。
それが「エクストラレギュレーション」!
今まで集めていたカードをもう一度活躍させられる(かもしれない)夢のルールなのです!
・・・もう少し詳しく説明すると、現在発売しているポケモンカードはいくつかのシリーズによって大別されており、現行レギュである
・ソードシールド(剣盾)シリーズ(マークD・E・F)
以外にも
・サンムーン(SM)シリーズ(マークA・B・C)
・XYシリーズ(以下はマークなし)
・ブラックホワイト(BW)シリーズ
――といったシリーズがあります。
※さらに昔のシリーズもありますが、今回は説明しません。
エクストラレギュレーションは、上記したBW、XY、SM、剣盾、そして新シリーズであるスカーレットバイオレット(SV)シリーズのカードを全て使用できるルールなのです。
※レギュレーションについての公式ページはこちら↓
ちなみに、これを執筆している1月上旬時点でエクストラで使用できるカードの総数は何と1万3770枚! 約13年分の歴史が詰まっています。
※厳密に言うと同名カード(ミラー仕様など)や再録、絵柄違いのエネルギーカードなどもカウントされているので、単純な種類総数はもう少し減りますが、それでも1万前後にはなると思います。
禁止カード
先項で「全て」のカードを使用できると書きましたが、実は例外カードがいくつか存在します。
それは――禁止カード。
特に歴史が長いカードゲームほど、時として意図しないコンボや強すぎるカードが生まれがちです。
もしそれらに制限がかけられていなかったら、みんなそのデッキやカードばかり使ってしまい、ゲームのバランスが崩壊して競技として成立しなくなってしまいます。そうなってしまったら「つまらない」の一言で終わってしまいます。
それを防ぐために設けられたシステムが禁止カードです。
現在(2023/10/27)時点で、エクストラで禁止指定されているカードは以下の24種類があります。
※以下カード名をクリックすると、公式サイトのページにリンクします。
回収ネット(🆕2023/10/27から)
これらのカードが入ったデッキでは、エクストラレギュレーションの対戦が出来ません。注意しましょう。(身内同士で遊ぶ場合などでは特に決まりはないので好きに使用しても構わないですが、戦力差があり過ぎてリアルファイトに繋がる恐れもありますので、よく話し合ってから遊ぶようにしましょう)
特に気をつけたいカードが「リセットスタンプ」と「シェイミEX」の2枚かと思われます。
「リセットスタンプ」はCレギュのカードであり、2022年1月までは使用できたカードでした。その汎用性と強さから当時のスタンデッキのほぼすべてに1枚は採用されていたカードで、そのデッキをそのままエクストラで使用できると勘違いして持ち込んでしまうといった事故が発生する恐れがあります。(現に自分が参加したエクストラバトルの日で、2人もその事故をしてしまいそのまま失格となる光景を目の当たりにしています・・・)
「シェイミEX」は現在でいう「クロバットV」の効果とほぼ同じですが、1ターンで使用できる回数に制限が無いという滅茶苦茶な効果となっています。その強さからか、当時の汎用エクストラパーツを再録したBOXでもしっかりと収録されており、入手のしやすさもあって市場に多く出回っています。また、禁止裁定となったのも2021年1月と比較的最近であるためにルールが変わったと知らずに使用する恐れもあります。
エクストラのデッキ作ったけれど本当に大丈夫かな・・・と不安な人は、公式サイトの「デッキ作成ツール」を使用しましょう。一発で使用の可否が分かります。
特別なカードたち
エクストラ環境では、スタン環境では目にしない特別な効果を持ったカードがいくつか存在しています。
ざっくりですが紹介していきましょう。
・ポケモンEX、GX、V、ex
今も昔も環境の中心を担う、いわゆる「きぜつした時にサイドを2~3枚取られる」カードたちです。
各シリーズを代表するカードデザインとなっているので、一番目にするカードであるかと思います。
・ポケモンEX VやGXと比較するとHPや打点が不足しているものの、特性やワザの効果自体は強力なものが多い。また「回収ネット」で回収できるのも強みの一つと同時に諸悪の根源でもある。←回収ネットは禁止となりました。・ポケモンGX(タッグチームGX) HPや打点も上昇してデッキのメインとなりえるカード。1ゲームに1度しか使用できない「GXワザ」を持っています。切り札となりえるのでここぞという時に使いたいです。
・ポケモンV(VMAX、VStar) 現スタンの中心カード。VMAXは異常な耐久と火力を持ち、VStarは1ゲームに1度だけの「VStarパワー」を使用できるのが特徴です。上手く使い分けましょう。
・ポケモンex SVシリーズより登場の新カード。たね、1進化、2進化それぞれにカードが存在するとのこと。先述の「EXポケモン」とは別物なので注意。既存カードとの組み合わせ次第ですが、エクストラ環境がどうなるかが今から楽しみです。回収ネットが禁止裁定となりましたので、戻す場合はフトゥーのシナリオかポケモン回収サイクロンを使いましょう。
・ポケモン◇(プリズムスター)
SMシリーズに登場した、デッキに1枚しか入れられない制限付きカード。現スタンの「かがやくポケモン」と似ているが、こちらは「同名◇カード」を2枚以上入れられないルールのため、別名であれば何枚でも◇カードを入れられます。
また、使用後はトラッシュには行かず、代わりにロストゾーンへ送られる効果を共通して持っています。これを利用することでロストゾーンの枚数を比較的速く溜めることも可能です。
・ウルトラビースト
SMシリーズの顔でもある異世界のポケモンたちをデザインされたカード。右上に「ウルトラビースト」と表示されています。カードデザインとしてはサイドの枚数を参照にする効果を持つことが多く、扱いにはそれなりの腕と構築力が問われる中級者向けのカードです。
・BREAK進化
XYシリーズで登場した、「カードを横向きにして重ねる」という珍しいデザインとなっているカード。進化元のワザ・特性・弱点・抵抗力・にげるを引き継ぎ、「○○BREAK」という名前のカードとなります。注意点として、ポケモンEXやGXの上には重ねられない(例:ゲッコウガとゲッコウガGXは別カード)、進化したばかりのカードには重ねられない、BREAK進化後は「ルールを持つポケモン」となるので「頂への雪道」など「ルールを持つポケモン」を参照するカードに引っかかる、の3点が挙げられます。
・古代能力
特性に似て非なる能力で、カード上部に書かれている能力が自動で発動します。有名な能力としてはΩ連打(2回ワザが使える)やΩバリア(トレーナーズの効果を受けない)、Δ進化(出た番でも進化が出来る)が挙げられます。
・テラスタル
SVシリーズから登場した一部のポケモンexが持っている能力で、ベンチにいる限りワザのダメージを受けないという共通能力を持っている。ベンチ狙撃には強くなるが、もっと能力に種類をつけてもいいだろと思ってしまうほど、お世辞にも強いとは言い難い……。
・プラズマ団
カードの枠が青くなっているカード。特にこれといった能力は無いが、一部カードでのサーチや枚数参照などで指定される時に関係します。
・ACE SPEC
先述した「◇カード」に似ているが、こちらはACE SPEC全体でデッキに1枚しか入れられないという「かがやくポケモン」と同じ制限があります。その分カードパワーは強力であり、余程のデッキスペースが無い限りはどれか1枚は入れておきたいカードたちです。2024年シーズンで復活とのこと。どのようなカードデザインになるか楽しみである。
※上記カードについて、一部はここに詳しく書かれています↓
その他注意しないといけない特別なルール
その他、スタンダートでは見慣れないルールが存在しています。
これも違反してしまうと禁止カードを使用したと同様の裁定となり、場合によっては失格処分となってしまうので、十分注意して頂きたい内容です。
・「アララギ博士」と「プラターヌ博士」と「博士の研究」
この3種類のカードは全て「手札を全てトラッシュし、山札を7枚引く」という共通した効果をもつサポートカードです。
同じテキストだからと言って、3種類を1つのデッキに入れてしまうという人も中にはいるかもしれませんが・・・これをしてしまうと、ルール違反となってしまいます!
公式サイトページには「アララギ博士、プラターヌ博士、博士の研究は枚数に関わらずどれか1種類しか入れられません」と明記されていますので、デッキ構築の際は十分に注意してください。
ちなみに「博士の研究」は現在7種類(マグノリア、アララギ、ウィロー、オーキド、ナナカマド、オーリム、フトゥー)のカードがありますが、これらは全て「博士の研究」という同名カードとして扱われるので、1つのデッキに別の博士が混在していても問題ありません。ややこしいな。
・「フラダリ」と「ボスの指令」
この2種類は「相手のベンチポケモンを選び、相手のバトルポケモンと入れ替える」という共通した効果を持ったサポートカードです。スタンではいつもお世話になっています。
はい、察しの良い人はもうお分かりでしょう。
こちらも上記博士群と同様に「枚数に関わらずどちらか1種類しかデッキに入れられない」と明記されています。
また、「ボスの指令」も3種類(サカキ、フラダリ、アカギ)存在していますが、ボスに関わらず同名カードとして扱われます。レインボーロケット団かな?※上記内容の公式サイトのページはこちらから↓
・過去に登場した同名カード
一部カードは過去のシリーズで登場しており、同名カードあれば現在のカードと同じ効果として使用することができます。
中には今と全く違った効果の同名カードがあるため、間違えて使用することがないように注意しましょう。
例:クイックボール
現在・・・手札を1枚トラッシュに送り、山札から「たねポケモン」を1枚手札に加える。
過去・・・山札を上から1枚ずつめくり、最初に出たポケモンを手札に加える。
ただし、「ACE SPEC」カードは過去に出た同名カードでは代用できませんので注意しましょう。
例:マスターボール、パソコン通信
・25周年記念カード
一部カードは2021年8月に「プロモカードパック 25th ANNIVERSARY edition」としてプロモ化されているものがあります。書かれている内容は元カードと全く同じですが、これらのカードは公式大会では使用することができません!
特に注意してほしいのは「カプ・テテフGX」というカード。汎用性がバツグンでエクストラで良く使われるカードなだけに、こういうトラップに引っかかる場合がありますので気をつけて下さい。
・ポケモンカードclassicのカード
2023年10月発売したポケモンカードclassicに収録されているカードたちですが、こちらもレギュレーション問わず「公式大会では使用出来ません」と通達されていますので、使用しないよう注意してください。ただし、基本エネルギーのみ使用可能となっているので、こちらは問題なく使用出来ます。マジでややこしいから統一してくれ……。
2.エクストラの汎用カード紹介
1万を超えるエクストラレギュレーションのカードたちですが、実際の競技シーンで使用されているのは全体の10~15%程度(かな?)であり、全てを記憶する必要はありません。
その中でもよく使われるカード・・・いわゆる汎用カードだけを取り上げると、ざっと150種類くらいになると思います。
本当は全てを網羅していきたいところですが、とてもじゃないですが収まりきらないので、ここではエクストラレギュレーションを遊ぶ上でぜひ持っておきたい、知っておきたいカードを紹介しようと思います。
※カード評価および価格はあくまで参考程度に捉えてください。
ポケモン
・アルセウス&ディアルガ&パルキアGX
汎用性:★2 カードパワー:★5 価格:5〜700円
GXワザ「オルタージェネシスGX」の効果が非常に強力。エクストラでは後述する「ダブルドラゴンエネルギー」1枚で追加効果を満たして使用できる。特に後攻番ではグッズ「タッグコール」からサポート「グズマ&ハラ」とこのカードをサーチ、「グズマ&ハラ」を追加効果ありで使用するだけで簡単に必要カードを回収することが出来る。これがエクストラでは後手番が強いと言われる所以でもある。
・カプ・テテフGX
汎用性:★5 カードパワー:★2 価格:2〜300円
特性「ワンダータッチ」の効果で、山札からサポートを1枚何でも持ってこられる。現スタンの「ネオラントV」と同じ効果だが、サーチ手段が少し多いのと超タイプであることが最大の利点。ワザ「エナジードライブ」もエネルギーが多くついている相手に強力なダメージ源となる。
・デデンネGX
汎用性:★4 カードパワー:★1 価格:1〜300円
特性「デデチェンジ」で手札をリセットしながら6枚ドローが出来る。状況に応じては「クロバットV」の方が強いこともあるが、エクストラはトラッシュを利用する効果のカードが多いため、手札を捨てるという行為が非常に有効に働く場合がある。エクストラバトルの日のプロモに再録されているので入手も容易。
・ゲンガー&ミミッキュGX
汎用性:★1 カードパワー:★4 価格:3〜400円
GXワザ「ホラーハウスGX」がとにかく凶悪の一言。超エネ1枚で実質相手ターンを1回スキップしてしまうので、先手後手が簡単に入れ替わってしまう。ワザ「ポルターガイスト」も相手を牽制するのに十分な性能をしている。HPが240と低いのが弱点(240でも低いとは・・・)。
・タマタマ(特性:ぞうしょく)
汎用性:★2 カードパワー:★1 価格:2〜400円
特性「ぞうしょく」でトラッシュにあるこのカードを手札に戻せる。これだけ聞くと地味な効果だが、同一ターンに再度トラッシュに送られら場合でも、特性を使用して再び手札に加えられる。つまり「ハイパーボール」や「クイックボール」などの効果でこのカードを捨てる→「ぞうしょく」で戻ってくる→再度コストとして使用できるという永久機関となるカードである。エクストラバトルの日のプロモとして再録。
・ダストダス(特性:ダストオキシン)
汎用性:★1 カードパワー:★4 価格:6〜700円
ポケモンのどうぐを装備していると働く特性「ダストオキシン」は、お互いのカードの特性をほぼ全て消してしまう強力な妨害カード。
特に「森の封印石」の特性「スターアルケミー」も消せる数少ないカードとして重宝されている。過去のカードなので入手がやや難しい。
・ソーナンス(特性:がまんのかべ)
汎用性:★3 カードパワー:★2 価格:8〜1000円
バトル場にいる時のみだが特性「がまんのかべ」により超ポケモン以外のポケモンの特性をお互いに消してしまうという、こちらも十分強力な妨害カード。先1で準備を整えた後にバトル場に置いておくだけで、後攻の相手は非常に厳しいゲームプランを強いられる。先述した「カプ・テテフGX」の「超タイプであることが利点」というのは、このカードが存在するためである。お手軽な特性ロック要員として、現在価格が上昇中。
・ガブリアス&ギラティナGX
汎用性:★1 カードパワー:★4 価格:3〜400円
GXワザ「ジージーエンドGX」の効果で相手のポケモンを問答無用で2体までトラッシュに送るという、ワンショットデッキのフィニッシャーとして活躍するカード。有名どころでは、ルギアVStar→アーケオス2体→ダブルドラゴンエネルギー3枚加速でいきなり2体トラッシュされてそのままゲームセット・・・となることも。対ルギアデッキでは常に警戒したいカード。
・カプ・コケコ◇
汎用性:★4 カードパワー:★2 価格:3〜500円
特性「せんじんのまい」でベンチにいるポケモン2体にトラッシュの基本雷エネルギーを加速できる強力なカード。雷デッキはもちろん、他のデッキでも無色エネルギー1個分を容易に満たせる汎用性の高さが魅力。少し前はカイリューVのお供としてよく使われていた。
グッズ・ポケモンのどうぐ
・パソコン通信
汎用性:★5 カードパワー:★5 価格:1000〜1200円
手札を2枚トラッシュすることで山札から好きなカード1枚を何でも持ってこれる最強サーチカード。「ACE SPEC」であるためデッキに1枚制限ではあるが、序盤の事故回避から終盤の詰めなど、いつ使っても強い。デッキの「ACE SPEC」で悩んだらとりあえずこれを入れておけば大丈夫。エクストラバトルの日のプロモとして再録。
・かるいし
汎用性:★5 カードパワー:★5 価格:8〜900円
にげるエネルギーを無しにできる最強のどうぐ。余程の事がない限り、ほぼ全てのデッキに1~3枚は入っており、入れ替え手段を一手に担っている。そのため、エクストラではマヒや「逃げられない」状態がよく刺さる。エクストラバトルの日のプロモとして再録。
・ちからのハチマキ
汎用性:★4 カードパワー:★2 価格:2〜300円
どんな相手でもダメージを20増やせるどうぐ。増加幅は大きくはないものの汎用性が高く安定性があるので、デッキの枠が余っていたらぜひ採用したいカード。
・バトルサーチャー
汎用性:★5 カードパワー:★5 価格:7〜900円
エクストラレギュレーションを象徴するカード。トラッシュにあるサポートを手札に加えられる。このカードがあるため、エクストラデッキのピン差しサポートを使いまわせたり、コストとしてサポートを切ることができるなど構築やプレイの幅が広がっていく。エクストラバトルの日のプロモとして再録。
・バトルコンプレッサー
汎用性:★4 カードパワー:★4 価格:1400〜1700円
山札の好きなカードを3枚もトラッシュに送れるカード。先述の「バトルサーチャー」のためにサポートを落としたり、「V-UNION」や「ぞうしょく」タマタマ、「マッドパーティ」デッキの火力アップなど、トラッシュを有効利用するデッキと相性が良い。また、山札の不要なカードをトラッシュすることで山札の圧縮を図れる。エクストラバトルの日のプロモとして再録。様々なデッキに使われているため、価格がかなり高いのが惜しいところ。
・トレーナーズポスト
汎用性:★5 カードパワー:★2 価格:1200〜1400円
山札の上から4枚を見て、その中のトレーナーズを手札に加えられる。カード単体のパワーはそこまで高くないが、採用枚数が少ない強力なトレーナーズの3枚目、4枚目、5枚目・・・といった感じでデッキの潤滑油として利用していきたい。エクストラバトルの日のプロモとして再録。
・スペシャルチャージ
汎用性:★3 カードパワー:★3 価格:3〜500円
特殊エネルギーを2枚まで山札に戻せる。4枚しか入れられない特殊エネルギーを使いまわせるため、特殊エネルギーメインのデッキではぜひ採用したいカード。
・フィールドブロアー
汎用性:★5 カードパワー:★4 価格:1〜200円
ポケモンのどうぐとスタジアムを合計2枚までトラッシュに送れる。「かるいし」をトラッシュして入れ替え手段を封じたり、「頂への雪道」や「サイレントラボ」といった妨害スタジアムをトラッシュしたりなど、常に何らかの仕事をしてくれるいぶし銀的カード。ほぼ全てのデッキに1枚は採用される汎用性を持つ。
サポート
・N
汎用性:★5 カードパワー:★4 価格:2〜300円
お互いの手札を山札に戻し、サイドの枚数分引き直すサポート。序盤に使えば6枚ドロー、負けている時に使えばカウンターカードとして優秀で強力なカードである。
・シロナ
汎用性:★3 カードパワー:★2 価格:1〜200円
自分の手札を山札に戻して、6枚引き直すサポート。現スタンレギュの「サナ」より引ける枚数が1枚多い。手札を不用意に捨てられないデッキで採用される。SMシリーズでたくさん再録されているので、入手難度は低い。
・グズマ
汎用性:★5 カードパワー:★5 価格:2〜300円
相手のバトルポケモンを入れ替えた後、自分のバトルポケモンを入れ替えられるサポート。「ボスの指令」に「ポケモンいれかえ」を内蔵した、1枚で2枚分のカードパワーを持つ最強クラスのテンポ維持カード。エクストラを遊ぶなら複数枚は所持しておきたい。
・ザオボー
汎用性:★4 カードパワー:★3 価格:2〜300円
相手の場についている特殊エネルギー、ポケモンのどうぐ、場のスタジアムの中から1枚をロストゾーンに送れるサポート。ロストゾーンに送ることでトラッシュからの再利用を許さなくする最強クラスの妨害カードで、昨今の特殊エネルギー環境においては常に注意しておきたい1枚である。
・ブルーの探索
汎用性:★2 カードパワー:★4 価格:1〜200円
山札から好きなトレーナーズを2枚までサーチできるサポート。ただし、自分の場に特性を持つポケモンがいると使用が出来ない。特性に頼らないデッキではよく採用される。
・グズマ&ハラ
汎用性:★3 カードパワー:★5 価格:1〜200円
山札からノーコストでスタジアムを、手札2枚コストにすれば追加でポケモンのどうぐと特殊エネルギーを手札に加えられる。先述した三神メインのデッキで使用すれば「嵐の山脈」「かるいし」「ダブルドラゴンエネルギー」を持ってきて追加効果あり「オルタージェネシスGX」がほぼ確定。1枚でやれることのパワーが大きすぎる。
・ポケモンレンジャー
汎用性:★3 カードパワー:★2 価格:2〜400円
お互いのポケモンのワザの効果を無かったことにするサポート。先述した「オルタージェネシスGX」やグッズロック、「次の番ワザを使えない」といった効果を解除出来る貴重なカード。勘違いされがちだが、特性の効果による各種妨害は解除出来ないので注意。また、自身に有利な効果も消してしまうので間違って自身の「オルタージェネシスGX」を解除しないようにしよう。
・ミツル
汎用性:★1 カードパワー:★4 価格:5〜600円
山札から直接場のポケモンを進化することが出来るサポート。注目するべき点は「最初の番や出したばかりのポケモンにも使用することが出来る」という効果で、後1からいきなり「アルセウスVStar」や「ルギアVStar」のVStarパワーを使用することが可能なので、しばしばコンボデッキやワンショットデッキで使われている。
特殊エネルギー
・ダブルドラゴンエネルギー
汎用性:★1 カードパワー:★4 価格:8〜1000円
ドラゴンタイプのポケモンにしかつけられないが、全てのタイプのエネルギー2つ分として発揮されるカード。これがあるせいで「オルタージェネシスGX」が簡単に追加効果ありで使ってくるし、レジドラゴVStarが「りゅうむそう」を手張り2回で簡単に使ってくる。ドラゴンデッキを使うならぜひ4枚は集めたいカードだ。
・ダブル無色エネルギー
汎用性:★4 カードパワー:★2 価格:50〜100円
1枚で無色エネルギー2つ分として発揮されるカード。「ツインエネルギー」や「ダブルターボエネルギー」がいかに調整されたカードであるかを痛感させられる。特に「ミュウVMAX」デッキにおいて「ダブルターボエネルギー」をこれに差し替えるだけでも立派なエクストラデッキとなり、デッキパワーがグンと上昇する。
・トリプル加速エネルギー
汎用性:★2 カードパワー:★3 価格:1〜200円
進化ポケモンにしかつけられず番の終わりにトラッシュされるが、無色エネルギー3つ分として発揮されるカード。「アルセウスVStar」のワザ「トリニティノヴァ」をこれ1枚で使うことが出来る。また、エネルギーの数を参照するワザの打点を一時的に上げるために使用されることもある。
スタジアム
・サイレントラボ
汎用性:★4 カードパワー:★4 価格:1200〜1400円
お互いの場、手札、トラッシュのたねポケモンの特性を止められるスタジアム。特に序盤で出せると、相手の展開を止められるので非常に強力。また、不利な特性を消す為に使われることもある。エクストラバトルの日のプロモとして再録。
・スカイフィールド
汎用性:★5 カードパワー:★2 価格:6〜800円
お互いのベンチに置けるポケモンの数が8体までになるスタジアム。場のポケモンの数を参照するワザや「デデンネGX」「クロバットV」といった展開カードをたくさん使うデッキにおいてよく採用される。ちなみに、ベンチを減らす効果(ウソッキーの特性「みちをふさぐ」など)が発動していると、そちらが優先されるので注意。
・サンダーマウンテン◇
汎用性:★1 カードパワー:★5 価格:2〜300円
お互いの雷ポケモンのワザエネルギーが雷1個分減るスタジアム。雷デッキにおいては必須クラスのスタジアムだが、大体1ゲームで1回しか使えない場合が多いので、使いどころに頭を悩ませる。また、◇スタジアムは「フィールドブロアー」や「ザオボー」といったトレーナーズの効果を受けないという効果をもつため、相手の◇スタジアムを消すには別のスタジアムを使用するか、ワザの効果(ルギアの「ストームダイブ」など)で吹き飛ばすしかない。
3.エクストラレギュレーションの人気デッキ
最後にこの記事を執筆している時点(2023/1月上旬)のエクストラ人気デッキのサンプルレシピをいくつか紹介したいと思います。
あくまでサンプルなので構築は自由にいじってもらって構いません。
ルギアVStar
デッキコード:kfFVFw-3q373B-fVVkFF
プレイ難易度:★3 構築難易度:★3 環境対応力:★5
後1から「ミツル」で「ルギアVStar」に進化しながら「バトルコンプレッサー」で「アーケオス」をトラッシュに送り、そのままVStarパワー! 特殊エネルギーとサブアタッカーの組み合わせによって様々な相手に対応できるのが強みです。
三神パルキア
デッキコード:48cDcK-gGTcaQ-xcxx8c
プレイ難易度:★2 構築難易度:★4 環境対応力:★3
「スカイフィールド」で広がったベンチを豊富な展開ポケモンで埋めながら、「パルキアVStar」の打点を上げて戦うデッキ。そこに「オルタージェネシスGX」の火力上昇+サイドを1枚余分に取れる効果が相まった圧倒的スピードで試合を決めることが出来ます。
黒馬バドレックス
デッキコード:X32MS3-y0U4ul-ppppyp
プレイ難易度:★3 構築難易度:★4 環境対応力:★4
特性「めいかいのとびら」を使って手札補充+火力アップをして戦うデッキ。序盤は「ホラーハウスGX」や「ソーナンス」で妨害をしながら黒馬バドレックスを育て、終盤は圧倒的火力で勝負を決めていくのが基本的な戦い方です。
レジドラゴVStar
デッキコード:MMXp3p-BTRAZu-X3ypMX
プレイ難易度:★3 構築難易度:★5 環境対応力:★4
3~4種類のドラゴンポケモンのワザを「りゅうむそう」でコピーしながら戦っていくデッキ。ドラゴンポケモンのワザは強力な分エネルギーが重く設定されがちだが、それを「ダブルドラゴンエネルギー」と基本エネルギー1枚で使えてしまうため、デッキパワーが非常に高いのが特徴です。レシピの「MレックウザEX」は「ギラティナVStar」で代用可能。
ウルガモスV
デッキコード:JKD8Yc-ElgDph-cccYxc
プレイ難易度:★1 構築難易度:★2 環境対応力:★3
「もえさかる」を最大火力で撃つために特化したデッキ。ゼブライカの特性「はやがけ」や「ヒートファクトリー◇」を駆使してトラッシュに炎エネルギーをたくさん送り、何度も高火力を叩きこみましょう。必要なパーツも高価なものは少ないので、エクストラ初心者でも組みやすいのもグッド。
ミュウVMAX
デッキコード:LgngnL-gKZR7b-6NnNgH
プレイ難易度:★2 構築難易度:★2 環境対応力:★3
スタンでも強い「ミュウVMAX」をエクストラの強力パーツで超強化! 「ミツル」で後1から210ダメージ以上を叩き出したり、豊富なトレーナーズで色々な相手に対して柔軟な戦い方が出来るデッキとなっています。スタンのミュウデッキの形をある程度残しながら構築できるのも長所です。
終わりに
いかがだったでしょうか。
エクストラレギュレーションという幅広いカードプールで実現できることはあまりにも多く、最初は何をすればいいか分からないかもしれません。
最近のスタンデッキのパワーはかなり向上しており、エクストラのデッキに引けを取らないものも多いです。最初はスタンのデッキで戦ってみて、他参加者から情報やデータを集め、自分なりのエクストラデッキを組む楽しさを見つけてみてください。
ここまで見ていただき、ありがとうございました。
誤字脱字等あれば筆者Twitter→@alice_ichimonまでお願いします。