ビタミンC

約2500万年前
人類は、突然変異をした。

体内でビタミンCを合成するための
最終酵素であるLグロノラクトンオキシダーゼが
遺伝子変異を起こし欠損したのだ。

そのため、ほとんどの哺乳類は
体内でビタミンCを合成できるのに
ヒトを含めた霊長類とモルモットなどの一部の
哺乳類はビタミンCを体内で合成できない。

ビタミンCが発見されたのは
1920年。わずかに100年前のことだ。

なぜ、ヒトは
酵素を欠損させてしまったのか。
仮説がいくつかあるが
その原因は、いまだに不明である。

ここで、地球史年表を見てみる。

約6550万年前 - 霊長類の出現。

約5500万年前に現れたアダピス類が初期の霊長類と考えられている。これより前の約7000万年前に北米に出現したプレシアダピス類のプルガトリウス(英語版)を最古とする考え方もある。霊長目でビタミンC合成能力が失われたのは約6300万年前であり、直鼻猿亜目(合成能力なし)と曲鼻猿亜目(合成能力あり)の分岐が起こったのとほぼ同時である。ビタミンC合成能力を失った直鼻猿亜目にはメガネザル下目や真猿下目(サル、類人猿、ヒト)を含んでいる。ビタミンC合成能力を有する曲鼻猿亜目には、マダガスカルに生息するキツネザルなどが含まれる。

4000万年前 - 3000万年前

真猿下目の狭鼻下目(旧世界ザル)と広鼻下目(新世界ザル)が分岐した。一説では、当時のアフリカ大陸で大きな洪水が起こり、倒れて流された大木に乗った真猿下目のサルが当時それ程広がっていなかった大西洋を越えて南アメリカにたどり着いて広鼻下目の祖先となった。

3000万年前

2色型色覚(赤緑色盲)に退化した哺乳類のうち霊長目狭鼻下目が3色型色覚を再獲得した。ビタミンCを豊富に含む色鮮やかな果実等の獲得と生存に有利だった。

2800万年から2400万年前

狭鼻下目のヒト上科(テナガザル、オランウータン、チンパンジー、ゴリラ、ヒトの共通祖先)がオナガザル上科から分岐し、同時にヒト上科で尿酸を分解する尿酸オキシダーゼ活性が消失した。尿酸が直鼻猿亜目で合成能が失われたビタミンCの抗酸化物質としての部分的な代用となった。

2500万年前
最古の類人猿と思われる化石?
アフリカのケニヤで発見された。

約20万 - 19万年前
 ホモ・サピエンス(現在のヒト)の出現。16±4万年前のミトコンドリア・イブの存在。

約10万年前
現代人(ホモ・サピエンス)がアフリカを出て世界各地に拡がった(アフリカ単一起源説を裏付けるもの。7万年前との説(後述)もある。ミトコンドリアDNAの分析では、現代人の共通祖先の分岐年代は14万3000年前±1万8000年である

約7万3000年前 - 

スマトラ島のトバ火山の大噴火。スマトラ島のトバ湖はこの時の噴火によって形成されたカルデラ湖。
ここ10万年ほどでは最大級の噴火とされ、地球の気温が数年間3 - 3.5度低下した。
ヒトのDNAの解析によれば、7万年ほど前に人類の人口が1万人以下に激減し、遺伝的な多様性の多くが失われ現在の人類につながる種族のみが残った「ボトルネック効果(遺伝子多様性減少)」があったと考えられるが、これがトバ火山の大噴火に関連すると考えられている。→ トバ・カタストロフ理論

前3000年頃(5000年前)
初期の文明が現れる。
古代エジプト文明、メソポタミア文明など。

(WIKIPEDIAより抜粋)

2500万年前という定義は、
それ以前にビタミンC合成能力を無くした
霊長類から枝分かれしてきた
ヒトの祖先のスタート地点。

ビタミンCの重要性について
最近はビタミンCの抗酸化作用が注目され、がんや動脈硬化の予防や老化防止にビタミンCが有効であることが期待されています。
この途方もない月日を人間は
30年前にようやく気づいたのだ。

さらに、今までは心配ないとされた過剰摂取にも
問題点が生じる可能性もあり、
ビタミンCの真実は
まだまだ研究段階です。

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