OfficeスクリプトとPowerAutomateのタイムゾーンではまったはなし
こんにちは。aliceです。
今日はOfficeスクリプトとPower Automateのタイムゾーンではまったはなしです。
ExcelのOfficeスクリプトではちゃんと実行できるのに、Power Automateで実行するとうまくいかない💦
理由はタイムゾーンでした。
こんなExcelの表があります。
この中から、今日の日付に入っている人(いも?)の部署名と名前が入った配列を取得します。
例えば、今日は2022年6月4日なので
[いも課 タロイモ]
という配列を取得します。
タロイモってどんないもなんでしょうね?
ほうほう、タロイモはさといもの仲間なんですね。
1つ勉強になりました。
まぁ、タロイモは置いておくとして、この取得した配列をPower Automateに渡したいのです。
つまり、やりたいことは次のとおりです。
① Excelの表から今日出勤するいもの部署名と名前が入った配列を取得する
② その配列をPower Automateに渡す
では、実際にやっていきましょう。
スクリプトを作成する(1)
まずは配列を取得するスクリプトを書きます。
function main(workbook: ExcelScript.Workbook): string[] {
const today = new Date();
const year: number = today.getFullYear();
const month: number = today.getMonth();
const day: number = today.getDate();
const dt: Date = new Date(year, month, day, 9, 0, 0);
const sheet = workbook.getWorksheet("Sheet1");
const maxRow: number = sheet.getUsedRange().getRowCount();
let list: string[] = [];
let num: number = 0;
for (let i = 1; i < maxRow; i++) {
let dateRange = sheet.getCell(i, 0);
let excelDateValue = dateRange.getValue() as number;
let javaScriptDate = new Date(Math.round((excelDateValue - 25569) * 86400 * 1000));
if (dt.getTime() === javaScriptDate.getTime()) {
let busyo = sheet.getCell(i, 1).getValue();
let name = sheet.getCell(i, 2).getValue();
list[num] = busyo + " " + name;
num += 1;
}
}
console.log(list);
return list;
}
全体を表示しようとしたらだいぶ小さくなりました…。
実行して、ログを確認します。
["いも課 タロイモ"]と取得できました。
あとはこれをPower Automateで実行するだけです。
Power Automateでフローを作成する(1)
Power Automateのフロー作成画面です。
毎日実行したいのでスケジュール実行するフローにしました。
「スケジュール実行」トリガーと「スクリプトの実行」アクションです。
保存して実行します。
あれれ??
配列にタロイモが入っていない??
スクリプトを実行したときはデータを取得できたのに、Power Automateから実行すると空の配列が返ってきました。
涙がでます😢
タイムゾーンの違い
配列がうまく取得できない理由はこちら↓
スクリプトとPower Automateでは使っているタイムゾーンが違うのです😢
英語の方がわかりやすい。
Excelで実行:ローカルタイムゾーンを使用
Power Automateで実行:UTCを使用
ですね。
つづき↓
Power Automateで実行すると、Excelでの実行時とタイムゾーンが違うため動作が変わることが原因でした。
ということで作戦変更。
Power Automateでローカルタイムゾーン(日本時間)を取得して、その時間をスクリプトに渡します。
スクリプトを作成する(2)
まずスクリプトを書き換えます。
function main(workbook: ExcelScript.Workbook, today: string): string[] {
// const today = new Date();
// const year: number = today.getFullYear();
// const month: number = today.getMonth();
// const day: number = today.getDate();
const dt: Date = new Date(today);
const sheet = workbook.getWorksheet("Sheet1");
const maxRow: number = sheet.getUsedRange().getRowCount();
let list: string[] = [];
let num: number = 0;
for (let i = 1; i < maxRow; i++) {
let dateRange = sheet.getCell(i, 0);
let excelDateValue = dateRange.getValue() as number;
let javaScriptDate = new Date(Math.round((excelDateValue - 25569) * 86400 * 1000));
if (dt.getTime() === javaScriptDate.getTime()) {
let busyo = sheet.getCell(i, 1).getValue();
let name = sheet.getCell(i, 2).getValue();
list[num] = busyo + " " + name;
num += 1;
}
}
console.log(list);
return list;
}
変更点は次の2つです。
① Power Automateから引数として今日の日付を受け取る
② 受け取った日付を定数「dt」に入れる
①はmain関数の引数にtodayを追加します。
function main(workbook: ExcelScript.Workbook, today: string): string[] {
②は定数dtの宣言部分を書き換えます。
const dt: Date = new Date(today);
使わないところはコメントアウトしました。
// const today = new Date();
// const year: number = today.getFullYear();
// const month: number = today.getMonth();
// const day: number = today.getDate();
スクリプトを書き換えたので、Power Automateのフローも変更しましょう。
Power Automateでフローを作成する(2)
さきほど作成したPower Automateのフローを変更します。
変更点は次の3つです。
① 「現在の時刻」アクションで現在の時刻を取得する
② 「タイムゾーンの変換」アクションでタイムゾーンを日本時間に変換
③ 変換した時間を「スクリプトの実行」アクションでスクリプトに渡す
全体のフローはこちら。
①「現在の時刻」アクション
とくに設定することはありません。
②「タイムゾーンの変換」アクション
タイムゾーンを日本時間に変更します。
③「スクリプトの実行」アクション
「today」の入力項目が追加されるので、「タイムゾーンの変換」アクションで作成した「変更後の時間」を入れます。
それでは実行してみましょう。
タロイモが収穫できました!
タイムゾーンは知らないとはまりますよね💦
今度タロイモ料理を食べにいきたいです。
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