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銭湯でお風呂に浸かりながら思うこと

銭湯が好きだ。
家ではいつもシャワーだけだから、たまに浸かる湯船は、たまに食べる一汁三菜の定食のように、満足感がある。

今日も二週間ぶりに銭湯に行ったのだけれど、もはや着いたのが0時過ぎだったから人はまばら。女湯には近所のおばちゃん達しかいなかった。

頭と体を洗って、湯船に浸かりながら眺める。頭や体を洗う、おばちゃん達の肌色の裸体を。

おばちゃん達は思い思いに無防備に、自身の身体のすみずみを洗っている。そして椅子に座ったそのお腹は、見事にすべて鏡もち。どこか愛らしい、女の強さを感じる肌色の二段腹。

ぽっこり出てきた自分のお腹と見比べながら、いつか私もあんな身体になるのだろうか、と考えてこわくなる。

そういえば、幼い頃にも同じことを思っていたなあ。親と温泉に行って、ぷっくり太った中年女性のさまざまな裸を初めて見たとき、少なからず絶望した。彼女達と同じように、自分の母親と同じように、私もいつかああなるのかと。大人になるのがものすごくこわくていやだった。

その恐怖心を今も持ち続けている。おばさんになるのが、中年になるのが怖いよやだよ神さま。と、幼心のままで。

でもね、ぷっくり太った女性の身体は、強い女性の証のような気もしていて。それがわからない私は、まだまだ子供なのかもしれない。

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