アルファ流スマブラフォトへの向き合い方

初めましての方も、いつも応援してくださる方も
こんにちは、アルファと申します。

前回のnote記事を読んでくださった皆様、
本当にありがとうございました!
それぞれのフォトグラファーの写真の特徴が少しでも伝わってくれていたら嬉しいです。
https://twitter.com/alfa_gorinne/status/1616726675856973826?s=61&t=pmetA7KddaJK370sCH3y2g

さて今回ですが、
「わたくしアルファがスマブラフォトに対してどのように向き合っているのか?」
というテーマのもと、お話ししていきたいと思います。

ウメブラが終わってから、すでに
・HEROES(動画)
・WAVE(2回)
・西武撃(動画)
・マエスマTOP
・DELTA(2回)
という結構鬼のようなペースで撮影スタッフとして参加してきました。

4月のマエスマTOPでは、あcola選手のポップオフを撮影し
現状自分の代表作とも言える作品を残すことができました。

また「ThankS!」のメンバーにも加わらせていただき、
自分の写真が新しい使われ方をするという経験もさせていただきました。

WAVEでは他のスタッフと一緒に撮影するなど様々な活動を行ってきましたが、
そんな中で、自分がスマブラの写真を撮影するときどのようなことを考えているのかを提示しておく
ある種自己紹介的な資料を作っておきたいなと思い始めました。

うってぃーさんは、他の人が撮影するときのカメラの設定や
撮影方法などを記した記事を書かれていますが、
今回私がお話しするのは感覚面の話です(理論的なことも交えながら話しますが…)。

自分がこういうのが好き、はたまたこういうのは好きじゃない
といった部分です。
なので写真の勉強ができる記事というよりは、
アルファが撮影するスマブラフォトの特性を紹介する、もしくはアルファの写真観を紹介する
という感じです。

なので “この撮り方絶対に正しい” というわけではありません。
なんだったら、この後話す内容と違うことを数ヶ月後には言っているかもしれません。

できるだけ面白い内容になるように頑張ります!
顔見知りの方もそうでない方も、是非最後まで読んでください!

選手としても活動すること


これだけいろいろな大会に撮影スタッフとして参加させていただいていますが、
私はあくまで「選手であること」を忘れないようにしています。

理由は大きく2つ、

・選手側の立場を少しでも理解している状態で撮影に臨むため
・単純にスマブラで競うことが好きだから

です。

1つ目は撮影者側の話で、どんなに選手のことを考慮しようと気を付けていても
自分自身が選手をしていなければ、それは憶測に過ぎないからです。
自分も選手でいるからこそ選手が戦っているとき “どうやって撮ったらかっこいいのか ”、 “どんな行動をしたら選手が気になるのか ”
がより分かるのだと思っています。

2つ目は自分がこれまで選手活動をしてきて、その魅力に取り憑かれてしまったという話です。
宅オフを始めるほどのめり込み、その過程で撮影スタッフを始めても尚
スマブラで競うことが楽しいから止められないんです。

篝火#10の順位。別に強くはないです。

ThankS! は「ファンが選手に届けるフリーペーパー」というテーマですが、
自分がトーナメントに参加しているときは、普段応援している選手でも本気で潰しに行きます。
そういう意味では、純粋なファンではないのかもしれませんね…。

自分が写真の世界にいないようにする


もともと風景画出身なことも影響してか、
基本的に私の写真は “できるだけ自分が写真の世界に入り込まない” ようにしています。

よく言えば、選手同士の独特の空気感を大事にしている
悪く言えば、視線をくれた写真が少ない
というイメージですかね。

自分が選手として活動していることもあって感じることですが、
選手同士の駆け引きが行われているときはなんとも言えない独特の雰囲気があるんですよね。
たくさん観客がいるはずなのにまるでそこには二人しかいないような…

そこに自分が入ってしまう(自分の存在が選手に認知されてしまう)ことで
その空気感を壊したくないんです。

もし試合前後で私と視線が合ってしまった時は、基本的にはカメラを下ろすようにしています。
同様に、視線が来た写真は選別時に省いていることが多いです。

やっぱり選手の自然な表情だったり、真剣に戦っているところって
見ていて感情が揺さぶられるんですよね!
選手同士が会話しているときでも、私はそれを遠くから撮影するようにしています。


逆光・サイド光のシルエットを活かす


これに関しては会場のライティング(照明)によりけりですが、
配信台では特に逆光やサイド光を意識しています。

・順光:被写体の正面から光が当たっている
・逆光:被写体の後ろ側から光が当たっている
・サイド光:被写体の横から光が当たっている

順光は一番選手の表情が見えやすい反面、表現の世界ではのっぺりしていてつまらない画になるという印象を与えます。
一方順光やサイド光は被写体に影が付くため、選手をより立体的に見せたり、よりドラマチックに見せることができます。
あcolaさんのポップオフも比較的逆光です。

リザルト用の写真ではバリバリ順光にして選手の表情を見せますが、
真剣な表情やポップオフは特に逆光・サイド光でなるべく撮るようにしています。

ツイート用に順光で撮ったNeo選手

モニターは前ボケで使用しても顔に絶対に被せない


これに関しては絶対にやらないようにしていることですが、
選手の顔がモニターに被らないようにしています。

手前にモニターがあって選手の顔が写っているという奥行感を利用した表現技法は使いますが、
やはり人を写している以上は、ポップオフであっても顔に被らない角度で撮っています(被った写真は省いています)。


ポップオフは意地でも逃さないように


e-sportsもといゲームをしているシーンは、
そのほとんどが椅子に座って画面に向かっている状態なので、
アクションを起こしたときは本当に数少ない貴重な瞬間です。

なかでもポップオフはその選手が死闘を繰り広げた末に見せる
最高の瞬間
だと私は思っています。


残念ながら全ての試合を追っているわけではないので全部のポップオフを撮れるわけではありませんが、
来るであろう試合の前で構えているときは、絶対に逃さない心構えで挑んでいます。

とはいえ、ただ画角の中に収めるのではなく
「できるだけ攻めた絵面」になるように全集中力を注いでいます。
広めの画で撮るのは誰にでもできるので、選手の表情がはっきり見えるギリギリまで寄るようにしています。
外したら死ぬほど後悔しますけど…


四角い枠だからこそできる表現に


選手を画角に収めるのはもちろん、それ以外の部分も含めて
「四角い空間の中に絵をつくる」というイメージで写真を撮っています。

例えば下の写真は、ミーヤー選手とがくと選手の試合開始時を撮影したものです。

写真やっている人だと聞いたことがあるかもしれませんが、
いわゆる「対角線構図」という構図で撮影しています。
スクリーンの横線を、カメラを斜めにすることで対角線にしており
左下に選手を、右上にGOの文字を入れました。

これがもし正方形の枠だったり、丸い枠だったりしたらこの撮り方はできませんし、
もっと細かく言えば16:9の枠と3:2の枠でも少し変わってきます。

これに限らず、被写体と被写体じゃないもの全てを含めて
その枠に合わせた一つの画をつくるように心がけています。

非現実感を追求する


日常的なシーンはもちろん、
「これ本当にスマブラ大会の写真!?」
と思わせられる写真を撮れるようなシチュエーションを
現場でいつも探しています。

光の当たり方による演出、アクションを起こした時の一瞬の切り抜き、
さらにはカメラの角度で「人間の目では見られないようなシーンを描く」といった要素には拘っており、

・画面に向かうシーンは選手がより入り込んでいるように
・ポップオフはとにかく躍動感を見せられるように

しているのは、私の写真の特徴でもあるかもしれません。
選手からしたら恥ずかしい話だと思いますが、
よりエモく、よりそのシーンを誇張して描くようにしている感じですかね。

ただ、やっぱりその方がかっこいいんですよ。
普段見ているただスマブラをしている光景が、完全に「アスリートになった姿」として写せるんですから。

逆に「観客の目線から見える」「日常的に見える」ような写し方は少なめにしています。
とはいえ、最終的なアルバムにはいろんな種類の写真を入れてますけどね。

最後に


ということで、私のスマブラフォトへの向き合い方を紹介させていただきました。

正直まだまだほんの一部ではありますが、全部紹介しようと思ったらあまりに細かい部分まで触れていくことになるので、
この辺で撤退しましょうww

また繰り返しになりますが、
この撮り方が正しいというわけではありません。
撮影者によって拘る部分は違いますし、あくまでカメラマンではなくフォトグラファーなので
みんながそれぞれ好きに撮影することが一番だと思います。

とはいえ、ThankS! に写真を掲載させていただいたり世界ランクのULTRANK に採用していただいたりと、
自分の写真がただ公開するものから一歩先のステップへ進みつつあるので、
今後も自分の写真観をアップデートして、選手がよりかっこよく見える撮影ができるように精進していくつもりです。

私の写真知識を伝えてきた人達には、この話がどんなふうに受け取られるんですかね。
楽しみなような怖いような…

それではこの辺で失礼いたします。
最後までご視聴くださり、誠にありがとうございました!


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