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はじめての立花証券e支店API その3 落とし穴編?
少し前に北陸新幹線で富山市に行きました。タイトルの写真は富山駅前のビルに在った室内照明のシェードです。
それにしても北陸新幹線は便利ですね。秘境?だった北陸に簡単に行けます。
はじめての立花証券e支店APIシリーズのその3です。
ちなみに、前振りの説明のリンクを張ります。
その1: 手動でAPIを使ってみる解説です。
その2: 実際に立花証券e支店のAPIを使う場合の解説です。長くて面白くないです(笑
で、シーズン3 落とし穴編です(笑
落とし穴編? 立花証券e支店APIを使う際の注意点
個人の株取引のためのAPIとして無料で公開されている立花証券e支店APIの初歩の解説3回目です。
題して、「落とし穴編?」です(笑
実際にAPIを使う場合の注意点を少しだけ書いてみます。
注意点は、
1)新しいバージョンで接続先URLが変わる
2)契約締結前書面、利用規約等の更新
の2点です。
これが「落とし穴」?です。
落とし穴で何が起こるの?
「1)新しいバージョンで接続先URLが変わる」の場合は、新バージョンは旧バージョンと並行稼働するので目先は何も起きません。でも最終的には旧バージョンは廃止になり、対応していないと突然ログインできなくなります。
もちろん事前に対応しておけば、全く問題なくAPIを使い続けられます。
でもお知らせに気付かないと、ある日いきなりログイン出来なくなります。
「2)契約締結前書面、利用規約等の更新」の場合も、書面の「事前交付」で閲覧を済ませておけば全く問題ないです。しかし気付かずにいると書面等の切替日から、やはりログインできなくなります。
どちらもトップページの「重要なお知らせ」やAPIサービスのページの「APIサービス更新情報」を見て、対応していれば問題ないです。
しかし更新情報を日々チェックするのは面倒です。
普通APIを利用する方は、市場のアノマリーを探すための情報集めや、機械学習の手法を探しているだろうと思います。当然e支店のサイトには来ません(笑
頻繁に訪れる証券のサイトは、東証の適時開示や大手ネット証券、某Y〇、某〇探等のサイトでしょう。
弱小ネット証券の立花証券e支店を頻繁に見に来る人は少ないでしょう(汗
こうして見逃しているうちに、自分のAPIへの接続システムが、突然ストップ・・・
こうして「落とし穴」が爆誕します(笑
これまでの解決策
更新情報のチェックは面倒です。
どちらの更新も頻度は少なく、年に数度。
めんどくさがり屋の私だと、日々チェックし続ける気になれません。
簡単に出来る方法を考えると、プログラムでページ更新をチェックすれば良いです。
ただこの方法だとデザインなど他のhtmlの変更もすべて「更新」になってしまい、オオカミ少年的なチェックになってしまいます。
いま一つです。
新しい解決策
この点についての解決策が発表されました。
APIサービス更新情報の
「2024-10-18 ログイン応答項目の追加について」
です。
ログイン応答項目の追加
ログインのときに返されるデータ項目に「交付書面更新予定日」と「e支店・APIリリース予定日」が追加されました。
sUpdateInformWebDocument 交付書面更新予定日 標準Webの交付書面更新予定日決定後、該当日付を設定。
sUpdateInformAPISpecFunction e支店・APIリリース予定日 e支店・APIリリース予定日決定後、該当日付を設定。
マニュアルは、「立花証券・e支店・API専用ページ」の
5.マニュアル
2.認証機能(認証I/F)
1.ログイン
にあります。
2つの項目には、yyyymmdd形式の日付、または空白が入るそうです。
一度日付が入ると、その日付を過ぎても(更新が完了)、次の変更まで同じ日付を返す仕様です。
「(予定日≧当日日付)AND(予定日!=前回受信値(初回は空白として処理))」
がTrueであれば更新の通知と判断できます。
これを使って
自分にメールを投げる、
プログラムにアラートを上げる
ように作れば、ピンポイントで更新を知ることができます。
接続先URLは定義ファイルに
あと「1)新しいバージョンで接続先URLが変わる」については、接続先URLを定義ファイルから読み込む等で対応してください。
当たり前ですが、変更の有る接続先URLのコード内でのベタ打ちはやめましょう。
因みに、以前私が作ったPythonのサンプルプログラムでは、接続先URLをコード中にベタ打ちしてあります(汗
サンプルプログラムは、手軽に動かし、動作を確認できた方が良いです。
考えてベタ打ちにしました・・・
「手を抜いただけ!」という突っ込みは禁止ですw
皆さんが実際にシステムを作られる際には接続先URL等は外出しにしておいてください。
契約締結前書面等の更新もAPIで出来るようにならないの?
日付の通知ではなく、APIで交付機能を用意してほしい!という意見があると思います。この要望の方が大きいと思います。
しかし、この書面の制度が出来た経緯を考えると、口座利用者本人に交付しないとだめなのです。
APIで交付済みにする機能を提供してしまうと「本人に交付」したのか問題になります。
・・・前職で証券の事務方をしていた経験では、お役人様の検査等で発見された時点で証券会社に盛大なペナルティーが高確率で来てしまうでしょう。
証券業もなかなか大変です(笑
なので提供する機能は、日付の通知で、確認等の対応は利用者の皆さんにお願いするのが、最近流行りの「コンプライアンス」的な落とし所なのだろうと思います。
落とし穴編?の項目にも気を付けて立花証券e支店のAPIを利用してください。