ハーバード流交渉術

必ず「望む結果」を引き出せる!ハーバード流交渉術 ロジャー・フィッシャー ウィリアム・ユーリー 岩瀬大輔訳


ずいぶんと前に読んで、とても勉強になった本。後輩に貸すので久しぶりに読み返してみました。


駆け引き型交渉から抜け出すこと。重要な4つの基本要素。

人と問題を切り離す。

条件や立場ではなく利益に注目すること。

お互いの利益に配慮した複数の選択肢を考えること。

客観的で公平な基準に基づく解決にこだわること。


人間は問題があると他者のせいにしたくなる。交渉対象について話すときは、問題の中身と相手をわけること。


100%賛成してもらえる確証のない結論を受け入れてもらうには、その結論を引き出すプロセスに相手を関わらせることが重要である。


負の感情に対処する効果的な方法の1つは、全て吐き出してもらうこと。一方が感情をぶつけたときに他方も感情をぶつけると交渉は危うくなる。謝罪は最も安上がりで効果の高い対策である。


一番安上がりな譲歩は、あなたの話を聞いていますよというアピール。相手が話しているときはこちらの考えを差し挟まず、伝えようとしていることを正確に理解することにつとめる。受け取った内容を繰り返す際には、相手側の視点で肯定的に述べることを心がけ、ポイントを浮き彫りにする。


その問題が自分側に与えている影響にフォーカスして説明をする。「それでは約束が違う」ではなく、「こういう事になって残念です」、「差別だ」ではなく、「これでは不公平だと感じています」として自分の心情を訴えていく。こちらがどう感じているかは相手が否定や反論が難しいので反発を恐れずに主張できる。


難しい問題であっても、一緒に解決していくべき共通の問題というコンセンサスができれば、利害折り合いをつけ、友好的に合意に到達できる可能性が高まる。


解決策には「条件」と「利益」の区別が非常に重要。交渉で話し合うべきは主張や条件ではなく、お互いの利益(ニーズや要望、関心事)である。


相手の身になって、なぜ相手がこの条件を提示してきているのかを考える、ニーズや要望があるのかを聞いてみる。

こちらの要望を相手がどのように捉え、なぜ相手がそこから外れた条件を出してきているのかを考えることも良い。

言い分に耳を傾けてもらいたければ、最初に自分の関心事とそれに配慮してもらう根拠を述べ、最後に結論や提案を述べる。

昨日の行動の良い悪いを問い詰めるより、明日誰が何をできるかを話し合う。


条件ではなく利益にとことんこだわる。


駆け引きをするのではなく客観的な基準を持ち出す。当事者の意志の力ではなく、問題の実態に軸足を置く。


交渉が決裂した場合にとれるベストな行動を考え出す3つのステップ。

交渉が決裂したときに考えられる行動のリストを作る。

特に有望なアイディアを改良し実現性を高める。

ベストと思われるものを暫定案として選んでおく。

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