竹田流 人間力の高め方 竹田寛行

御所実業高校ラグビー部を立ち上げ監督としてラグビー部を率いてきた竹田監督の著書。

高校生という一般的に扱いが難しいと感じられる世代であり、さらにラグビー部という何ともラグビーに縁がない人からすると大変な仕事を担ってこられた中で培われたリーダーを見抜き育てる力、高校生たちを育てる手法や考え方、接し方がラグビー部のこれまでと合わせて書かれていました。

奈良県においてダントツの1強だった天理高校と破っての花園出場、さらには全国大会に出ればベスト4に進出し、優勝も狙えるレベルのチームにゼロから育ててきた監督の考え方からとても学べるものがありました。

キツく言ってやらせるのは簡単ですが、常に生徒に問いかけて自主性を重んじ、自ら答えをだして動く行動を身につけさせる手法、自分が若かった頃と当然今の学生たちは違うので、指導者としても辛抱しながら接する部分の考え方など、学生と接することはなくてもアジアで全く文化やバックグラウンドが違う若手エンジニアと接するときのヒントになったと感じています。

リーダーは早くから、これだと思う人に声をかけ育成をしていく。ただメンバーは固定せず、伸びてきたメンバーは追加し、そうでないメンバーは外すこともする。いかにも統率力がある人を選ぶだけではなくリーダーらしくないやんちゃな人も選ぶ、役職で人が大きく変わることもよくある。指示をしなくても先輩の手伝いを率先してできる人を見極めていく。

リーダーのポジションはたくさん用意する。

ゴミが落ちていても見えない人
ゴミが落ちているのが見える人
ゴミが落ちていると拾う人

君はどのリーダーなのか。見えない人にはどうアプローチするのか、見えて拾えるようにするにはどうするのか、さらに掃除できるようにするにはどうするのか。

1年生から3年生までを1つのグループにして3年生に責任を取らせる。

人は自分のコップの水がいっぱいになると、こぼれてもいいから入れてほしいという人と、こぼれるから入れないでくださいという人がいる。こぼれてもいいと言われれば大きなコップに変えてあげる、そうでないといつまでもキャパが増えない。

上位30%は放っておいても自主的に成長できる、真ん中50%と下の20%は意識が低い。真ん中の50%のうちの30%に圧力をかけてコップが大きくなるように引き上げる。

どうしてもコミュニケーション能力は昔よりも低くなっている、これは意識して接していく。

真心を大切にする。真心は準備してできるものでもない。当たり前のことをできるように人間のレベルをあげることが大事。


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