ある日突然40億円の借金を背負う それでも人生はなんとかなる。 湯澤剛

「ある日突然40億円の借金を背負う それでも人生はなんとかなる。」 湯澤剛

キリンビールで海外赴任や新規事業を担当してきたサラリーマンが、お父上の急逝に伴い実家の飲食店の経営に触れてみると40億円の借金があることが判明。それを引き継いで再生してきた話。

前から読もうと思っていたのだが、ちょうど自分の事業で、自分にとっては固定費が20%も増える投資をすることを決めたタイミングだったので、こういう言い方は失礼ですが、ワーストケースの場合のシナリオを描く参考にしたいと思って読み始めました。

ワーストケースを紙に書き出す。

考えられる最悪のケースはどういう状況なのか?最悪のケースは考えることも恐ろしいし、考えづらいことも多いが、明確に文章や絵にして何が最悪の状態なのかを正しく把握することで恐怖からも逃れることができる。冷静にその状況を把握し、そうならないためにどうすればよいのかを逆算で作り上げることができる。

期間を決める。

人間は無期限というものに恐怖を抱くことも多い。そのためいつまでを期限にしてその時点で見直しをする、あるいは区切りをつけることを予め決めておく。

当面策と根本策を両方考える。

足元で手を打たないといけないこともたくさんある。得てして緊急のものは大量に急にやってきて、どれもそれに手を付けてしまいがち。しかしそればかりをしていると将来のための重要な打ち手に着手できない。無理やりにでも場所を変えたりして根本策に時間を使い、将来のための準備を進める。

一点突破・全面展開

1つでいいから成功事例を作る。小さくてもニッチでもいいので1つの成功事例と成功体験を積む。その1つの成功をその他で真似して多面展開していくことで、組織が成功していく雰囲気と流れになっていく。

徹底的なポジショニング戦略

自社の強み、得意なところをしっかり把握して、そこで勝負する。それ以外には手を出さない。

(規模が大きすぎる場合)縮小均衡で利益を確保

創業者はピンチを拡大均衡で乗り切ろうとしがち。過去の成功体験にとらわれてしまい拡大していけば大丈夫だと思ってしまうし、拡大路線の方がメンツを保てるので突っ走ってしまいがち。体制が整っていなければ傷口が広がるだけ。信頼できる人の数しか正常な経営はできないと考える。

100人規模であれば徹底的に1 on 1

このぐらいの規模であれば社長が1人の社員としっかり話す、向き合う機会を設ける。何気ないコミュニケーション。前回のコミュニケーションをしっかりとメモしておき、次回さらっと、「あの件、その後大丈夫だった?」と会話をするだけでも心をひらいてくれるスタッフは大きく増えるでしょう。

感情的にならない方法

感情的になってしまう場合、客観的にそれを描写してみる。声にださなくても、自分の状態をストレートに認め、言葉にしてみることで冷静になれる。客観的に自分がどういう状態にいるかを常に判断しようとすることで、自分がすべきこと、自分にとって何を改善すればいいのかが明確になる。

メンター、経営仲間

1人で戦うには経営という戦場は過酷だし長すぎるものでもある。相談できるメンターや指導者、それがいなければ経営者クラブのようなものに入って色々と相談してみることも重要。もちろん同じ環境、同じ境遇にいる人はゼロだろうし、自分の気持ちをそっくりそのまま理解してくれる人はいない。しかし、判断をするポイントや目の付け所に関しては、学べる部分がたくさんある。


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