その仕事、全部やめてみよう 小野和俊

非常に共感できる部分が多い1冊でした。オススメです。

谷を埋めるな、山を作れ。

山を作るには、まだ誰もやっていないこと、他業種や他国の成功例のエッセンスを取り入れる、ギャップに目をつける。

谷に惑わされず自分たちの山が何なのかを見極めること。

ベンチャーも大企業も方法論を濫用せず、自分の頭で考えチームで同じ報告を向いて進むことである。

多くを語るより体験させてしまう。特に技術者は。理論よりも実践。

山を作るプレゼンは、共感する事実から入り、重要なスライド間のつなぎは自分の言葉で語り、キメ台詞を用意する。記憶に残るか、適度に短いか、夢を感じさせるかがポイント。

2ピザチームを意識。

過剰品質 VS 遊び心。現在の延長線上領域は過剰品質、新領域、未知領域は遊び心を取り入れて進める。

その技術が課題解決に役立つのか、他のやり方では実現できないのか、その技術を使ったことがあるか。

PDCAではなくDCAP。未知未経験のもの、既知だが不確実なもの、途中で要件が変化するものはDCAPで進める。一方で小さなミスも許されない、関係者が多く情報共有が重要なとき、要件が途中でかわらないものはPDCAがよい。

あるものは使い、ないものは作るという考え方。

無理に技術を使うのではなく、新技術は使うべき時に使う、いままでになかったものを実現できるときにつかうべき。

異なる他者を認める。自分の常識に蓋して相手の常識を受け止める、相手の良さを理解するよう務める。

全然うまく行っていない時、外的環境が変わった時は思い切って計画を変更する。

スパン・オブ・コントロールを意識する。

ラストマン戦略で社内にスペシャリストを育成する。

無謀、勇敢、臆病の違い。臆病を自覚することは難しい。本当は水が水筒から溢れていても自分では気づかない。習慣を変えることが怖くて、無意識に水が溢れていることから目をそらしやすい。

全てで満点を目指すのは止め、特定分野で満点以上を目指す。マニュアルにとらわれずマニュアルに無いことに取り組む。

見せ場を作る。

人ができるのは人が育つ環境を用意することだけ。

やらないことリストを作る。何かを新しく始める時、忙しすぎて業務が回らない時、非効率な仕事が増えてきている時。

やらないことリストに加えるべきもの。定例会議、引き継がれた業務、手作業のデータ集計、資料作成、社内向けサービスやシステムで利用が少ないもの、事故再発防止目的で慎重になりすぎている仕事。

繰り返し処理・作業の効率化を徹底的に考える。

人は見られると生産性があがる。カッコつけて集中して柔軟性が高まり、ノウハウを提供する。

トラブル時は、まず心を落ち着かせる。まず落ち着こうという。問題の切り分けを細かく行い原因と影響範囲を特定する。

一番近くと一番遠くだけを見る、中間を見るな。親、夫、上司、部下それぞれの立場での一番近くと一番遠くがある。書き出してみる。仕事と私生活だけでもいい。

コミュニケーションはいつだって楽しさ、笑い、ユーモアにあふれていたほうがいい。優しく言う(ちょっと思ったんだけどね、かもね)、自分が過去に犯したミスを例にする(昔自分も)、相手に敬意を払う(本当にそうだなと思って)。

人を動かすコツは、相手を全力で理解すること。言い分を徹底的に受け止める。説得ではなく、理解しようとする歩み寄りのスタンス。まず受け止める(おっしゃるとおり、そこはとても重要だと思います。こんな解釈もできると思います。そのご指摘を踏まえるとこういう位置づけになると思います)。受け止めてから話す。

俺がやったほうが早い秒を治す。まず褒める。褒めたほうが早い。基本人は褒めて伸びる。教えたほうが早い。魚を与えるのではなく、釣り方を教える。見本を見せたほうが早い。

異端な人は、できるだけ早く、優秀さが発揮される機会を作る。

採用では求めるメッセージ、大切にしている部分を明確に打ち出す。ありのままに会話する。

ファインプレーを称え合う時間を作る。上司ですらほめて称える。


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