天才を殺す凡人 北野唯我

2年前の発売当時から読もうと思って手に取れなかった本ですが、ようやく読めました。

タイトルからして「凡人が天才の可能性を摘むことだってあるよね」ぐらいに思っていましたが、読んでみるとストーリー仕立てになっていて、天才、秀才、凡人のそれぞれの特徴や考え方をわかりやすく分析し、それがビジネスの仕組みとどうつながっていくのかがまとめられていました。

その中で大多数の凡人が稀有な存在である天才とどのように協業していくべきなのか、凡人としての強みとそれを活かす役割があることを気づかせてくれます。

さらには凡人であっても誰でも自分の中に天才の部分は存在し、それをリミッターで制限したり諦めたりしてしまっていることでチャンスや可能性を潰してしまっていて、そのリミッターをはずす勇気を持つことを示唆してくれています。

天才がもつ創造性は価値を測る適切なKPIが存在しないため、多数決や再現性を重視する秀才の前では正しく評価されないことも多い。そうではなくて、凡人の反発の強さと量で創造性を観測するべき。

説明能力が高いサイエンス、証明できない部分が多いアートは説明能力が低い。これらを同じ土俵で戦わせては行けない、なぜなら説明能力が高いサイエンスが勝つに決まっているから。説明能力は理屈と共感。

才能で戦うしか無い。自分に配られたカードが何かを知ること。その配られたカードで勝負をし続ける。負けることももちろんある、ただ自分に配られたカードを世の中に出して勝負し続けること。そうすればその才能は磨かれていく。そして見たことのない自分に出会える。

自分に配られた才能と武器を組み合わせ、世の中が認知できる成果を出す。

創造性はアートやエンジニアリング、エンタテインメント

再現性はルール、マネジメント、数字、法律

共感性は言葉、マーケティング、SNSや写真、対話

これらを発揮したい成果にあわせて組み合わせる。さらにリミッターをはずすしだれの中にもいる天才を引き出すことで過去最高の自分に出会う。

仕事とは職種xフェーズ。同じ職種でも規模やフェーズで役割は異なる。


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