第4回GOAL研修 発表会
先日8月27日に、SDGs研修「GOALプログラム」の最終日発表会を行いました。*今回のイベントの概要についてはこちら
今回のイベントの様子をお伝えしたいと思いますが、結果としてはとても有意義な会になったと感じました。
研修生からの世界の水資源問題についてのプレゼンを通して、参加者全員がグローバルな視点でたくさんの事に気づけたこと。また、その後テーマについて参加者全員で共有、ディスカッションができた事が理由です。
当日の参加者は計16人(内訳:日本9人、スリランカ3人、イスラエル2人、ネパール1人)と国際色豊かになりました。アレックス社員がほとんどだったのですが、この会に参加した理由としては、「プレゼンテーションを見るため」「SDGsについて学びたい」「各国の水問題について知りたい」という意見が多かったです。
プレゼンテーションでは、研修生2人がテーマを以下4つのセクションに分けて発表してくれました。
1.Limited Water Resources (限りある水資源)
2.Water in Each countries(各国の水事情)
3.World Water Technologies (世界の水技術)
4.Action for the Planet(地球のためにできる事)
1章 Limited Water Resources (限りある水資源)
2050年には世界の人口が90億人を超え、その半分の人が水不足に直面する問題を上げました。
2章 Water in Each countries(各国の水事情)
今回インタビューしたスリランカ・シンガポール・イスラエルの3カ国と日本の各国の水事情を紹介。どこも水不足に悩んだことはないそうですが、シンガポールとイスラエルはもともと水資源が足りない土地のため、海水を淡水化する技術や、フィルターによる水の再利用技術が発展している事。スリランカは気候のおかげで水が豊富にあるが、浄化技術がまだ発展途中のため、汚水問題の方が注目されている事を研修生から教えてもらいました。
そして我々日本は水不足になることは稀ですが、それよりバーチャルウォーター(水輸入)に頼っていることが問題だと紹介されました。バーチャルウォーターとは、日本が輸入している農作物(肉やとうもろこし、大豆など)を育てる時に使われる水のことです。日本は約60%の輸入作物に頼っています。そして、日本は灌漑用水を約590億立方メートルも海外の農作物を通して輸入しているというのです。
日本は水に恵まれた国だと思っていたら見えないところに問題を抱えていました。
3章 World Water Technologies (世界の水技術)
他の国が水問題を解決してきた背景に最新技術があり、海水から塩を取り除き淡水化する技術は世界中で使われています。
RO膜(逆浸透膜)は排水を再利用して飲み水レベルまできれいにするフィルター技術で、特に日本やアメリカの企業がこの技術に関しては世界をリードしているそうです。
プレゼンでは、国際宇宙ステーション(ISS)で尿を飲み水に変えるマシーンにRO膜が使われていることを動画で紹介していました。
4章 Action for the Planet(地球のためにできる事)
各国の水事情や最新技術に触れてきましたが、個人レベルでもやはり節水することは昔から言われており大切なことです。最後はそのために私たちができる事を研修生が紹介してくれました。「食器を洗う時は脂っこいものは拭いてから洗う」「シャワーヘッドを最新の節水タイプに変える」等々。
その後は参加者全員に向けて、「2050年にはあなたの国の水事情はどうなってると思いますか?」「これからの世代にどう伝えていきますか?」という質問を出し、グループに分かれてディスカッションしてもらいました。
参加者の国籍がバラバラだったため、それぞれ国の水事情について共有してくれました。また印象的だったのは、ほとんどの人が将来に対して前向きなイメージを持っていたことです。
プレゼンで紹介された水技術のような最新技術が発展して今の状況より良くなっているはずという意見が多かったです。
参加者感想
イベント後に参加者へアンケートを行ったところ、「プレゼンの内容とデザインが素晴らしかった」「驚く情報ばかりで勉強になった」「いろんな国籍の人と話せて楽しかった」と好印象なコメントが多かったです。
最後に
次回のGOALプログラムの日程は今年の11月ごろに開催する予定です。これから高校生や大学生も対象に受け入れていきたいと考えていますので、もしイベントやこのGOALプロジェクトに興味がある方は是非こちらからご覧ください。
池田