しょうもない愛

人を好きになる原理は脳科学的に、ただの脳内の電子の反応だという。
簡単に言えばそこに意味はなく、ただ脳がそう反応しているだけなのである。
それに意味を持ち込もうとしているのは、自分が一人では生きていけないからなのであろうか。
悲しみが心を纏う
それはそれほど相手の事を想っているから
でもそれは本当に相手を想っていることになるのだろうか
それとも自分のためにしている事なのだろうか
寂しさを埋めようとしているだけなのだろうか
嫉妬は憎き生き物である
それは人を堕落させてしまう
哀しいものである
孤独を抱えてしまう
痛みである
しかし、それは人に伝えても理解されないものである
むしろ相手を遠ざけてしまう
腹の中に生きるこのウジ虫が僕を生きたまま食い殺す
たられば、埋め尽くされた頭はもうどうにもならない
結局人は人をいいように使う
自分に都合のいい時だけ優しくする
面倒になったら切り捨てる
それが掟である
黄金律なんて存在しない
あるのはこれだけである
一人で生きていかなければならない
誰も頼れない
それとも会話で繋がることができるのか
汚れた拳を開くことは私たちはしない
お互いしない
汚れすぎて開けないのかもしれない
羞恥と罪悪感で満たされているのかもしれない
それでも開いてみる
それが大切なのではないか
そうとも思わされる

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