雑記

昨日の夜、帰り道、ただぷらぷらと歩いていたら、笑い声がした。

高らかと笑う誰かがいた。
でも誰も笑ってなかった。


誰だろうと思ったら、自分だった。
自分じゃないけど、自分だった。

そいつは言う。

最近頑張ってるって?
前に進もうとしてるって?
価値あることを見出してるって?
とんだ冗談を言うな
俺はいつでも後ろで待ってるぜ
お前がそのうち弱くなって希望を失った時をな

ゾッとした。
背筋が凍った。

やっと抜け出せたと思った道が堂々巡りの様な気持ちだ。
幸せって蜃気楼なのかな。

もう無理だと思った自分は立ち上がった。
でも立ち上がって、掴もうとしたものは星と自分との距離ほどあるのかもしれない。
途方に暮れる夕暮れ。
いや、もう太陽は落ちていた。
沈むものが再び昇るために何を犠牲にしなくてはならないのか。

過去が連動して、自分の身体を乗っ取る時、一つ一つの光景が極彩色に輝く。
見えていたもの一つ一つが自分の心を奪い去る。
そして、思わせる。

未来なんてもういらないかも

若いんだから、頑張りなさい。
まだまだこれからよ。

分かってる。
そんなの分かってる。
でも、手足は動かない。

だって希望なんて本当は持てないから。
見たくないものを見過ぎてしまったのかもしれない。
触れたくないものを触れすぎたのかもしれない。

そいつは笑う。

変われたと思ってるのか?
バカを言うな
自分に嘘をついて無理してるだけだよ
そのうち疲れ果てて
俺にまた取り込まれるのがオチってもんよ

俺から逃げられても、俺から離れられることはないからな

答えを探して問い続けた。
あると信じた。
でも、見つけたものはただ
ここじゃないと言う感覚。

強く生きるなんて
逞しく生きるなんて
どうしたらできるんだよ

この苦しみを
痛みを
僕はなんと形容しようか。

そうだな、生きると形容しようかな。

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