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素朴な父との一問一答

こんばんは、アレクサンドリアです。

母に話したいことがあって、実家に電話したら父が出て、そういう時、私は第一声、「お父さん、元気にしとる?」と聞くようにしています。

ちょっと照れた様子で、「まあ、ぼちぼちやな。」と言う時は調子の良いとき。

「いや~、なんかしんどうてな(しんどい)。」と言う時はちょっとお疲れのとき。
暑い盛りに、ゴルフなどの外遊び(失礼)や草刈りがハードなのです。

その定型のやり取りのあと、何となく、そろそろ父にも仕事のことを言おうかな、と思ったのでしてみました。

「ところで、私、会社辞めるねん。」と言うと、ちょっと驚いた風に、

「辞めるて、何でやの?」と聞きます。

「ちょっとやりたいことがあって、もうこの歳やし、いいかなと思って。」と言うと、

「ほう、それでお金はどないなんよ?」と、金銭問題を真っ先に聞きます。
至極当然の反応です。84歳ですが、頭は常識的だと思いました。

「まあ、減るけど、○○(娘)も社会人やし、何とかなるやろうと思って。」と言うと、次の質問が、

「○○くん(夫)は、どないゆうとるんかな?」
と、これも次にくる質問としては、家族の同意を得たのかという内容で、まともです。

「うん、それは大丈夫。辞めたらいいんじゃない?って言ってた。」
と言うと、「ほう。」といい、

「それで、何がやりたいんよ?」と素朴な質問がここでやってきました。

「占星術をもっとやっていきたいと思って。キャリコンもあるし。」
と、父には分からないであろう用語をそのまま伝えると、しばらくおいて、

「せんせいずつ、ゆうんは、何がええんやの?」

と、これまたシンプルかつ素直な質問が。

「興味があるし、おもしろいねん。自分のことも人のことも分かるし、役に立つし、とにかく興味があっておもしろいの。」というと、

「ふうん。」といって

「ほな、お母さんに代わるわ。」と言い残し、父は電話を母に渡しました。

ふう、これで父もクリアした!
何となく安堵感が広がりました。

私の中で、自分が決意したことについて、父と母、姉と妹、夫と娘という、コアな家族に賛成してもらえると、とても安心感を得ます。

父はかつて四半世紀前、私が結婚退職すると伝えると、すごく怒ってきたので、やや心配でもありました。

なぜ怒ったのかというと、せっかく入社した会社をそんなに簡単に辞めてはいけない。制度を利用して、できるだけ続けなさいというようなことでしたが、私が勤めていた会社は両立が難しそうだったので、父に黙って退職を決意したのでした。

そんな過去があったので、今回かつての記憶が甦りましたが、もう海王星の年齢域(84歳)になったご老人の父は、ポイントとなる質問だけをして、納得したのか、あっさり受け入れてくれたようでした。

母にそのことを話すと、「もう、私ら歳やからな。娘らに何も言われへんわ。」とのこと。
そりゃそうです、私も娘には、何か言ったところで何もしてやれることはないですもの。

そうやって、親も子も歳をとり、成長して世代交代していくのですね。

ここまで読んでいただき、ありがとうございました。


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