![見出し画像](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/173267169/rectangle_large_type_2_208f35d5d6f06fcd71edef47e4e3237a.jpeg?width=1200)
「壊滅したUSAID」 - 続くトランプとマスクの保守革命
米国国際開発庁(USAID)の解体は、その重要性を過小評価できない歴史的な出来事です。かつてソビエト連邦が、世界規模でソビエトのイデオロギー的利益を推進していたコミンテルン(第三インターナショナル)および後のコミンフォルムを廃止した際、それは国際的なソビエト体制の終焉の始まりを意味しました。相互経済援助評議会(COMECON)やワルシャワ条約機構は1991年まで存続しましたが、その崩壊はフルシチョフ時代にはすでに決定的なものでした。
現代のアメリカにおいても同様の現象が起きています。グローバリストのプロジェクトを実行する主要機関であったUSAIDは、自由民主主義、市場経済、人権の世界的普及を目指すイデオロギーとしてのグローバリズムの主要な伝達装置として機能し、その本質は主権国家の解体と、これに抵抗しうる勢力の転覆にあります。
USAIDを通じてグローバリズムは各国へと浸透し、そのためにアメリカ連邦予算の約1%(年間500億ドル)が割り当てられており、他のグローバリスト組織からの補助金を加えるとこの額は少なく見積もっても倍増し、アメリカの国家予算の約2%が毎年この機関に費やされていたのです。さらにUSAIDは中央情報局(CIA)の特定部門とも密接に結びつき、世界中の多くのUSAID支部がCIAの活動を隠蔽する役割を果たしています。
ドナルド・トランプは、超グローバリストであった前政権の政治指導者を一掃した後、CIA内のグローバリスト勢力の排除を開始し、USAIDの廃止という決定的な措置を講じることによって、特にUSAIDから多額の資金援助を受けていたウクライナのような国々とウクライナのメディア、NGO、イデオロギー組織、さらにはポスト・ソビエト圏のリベラルな野党 -マイア・サンドゥ政権下のモルドバ、ヨーロッパ各国の政権に至るまで、広範な影響を及ぼしています。
こうして突如として、この体制全体が崩壊する中で、一部の信念を持つリベラル派はイデオロギー的な確信から活動を継続しますが、それはごくわずかな割合に過ぎません。リベラリズムとグローバルなリベラル・ネットワークの大半は「忠誠への対価」という原則で運営されており、このリベラルな「忠誠」を支えてきた資金源こそがUSAIDです。
そのため、USAIDの消滅に加え、イーロン・マスクが「死に責任を負う犯罪組織」と指摘したことにより、破壊活動への資金提供は停止に追い込まれました。これはグローバルなリベラル環境全体への打撃となり、グローバリズムの中枢への決定的な一撃として、トランプとマスクによって実行されました。
この影響はあらゆる国において深く感じられ、ロシア社会に対する抑圧的な圧力が終焉を迎えつつあることが明らかになりつつあります。USAIDが1993年のエリツィン憲法の起草に関与し、ロシアを支配していたことは広く知られています。また、ソビエト連邦の崩壊を助長し、USAIDとグローバリスト・エリートの直接支配下にあるグローバル世界の一部としてロシア連邦を創設しようとした事実も、ますます認識されるようになっています。
ウラジーミル・プーチン大統領は、2000年の政権掌握直後から外部支配への抵抗と主権強化に努めましたが、USAIDは2012年までロシアで活動を続けていました。正式に追放されたのはプーチンの第3期大統領就任時でしたが、それでもなお、政治的野党や「第六列」を通じた間接的な影響力を保持し続けていましたが、今やそれも終わりを迎えようとしています。
このニュースの重大性は容易には理解しがたく、つい最近まで、私たちはグローバリストが永続的な存在であり、USAIDが不変の組織として存続し、アメリカが常にグローバリゼーションを先導し続けるものと考えていました。そして、誰もそれを変えることはできないと思っていました。しかし、今やそれが変えられることが証明され、すでに変化が起きているのです。
翻訳:林田 一博