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原発事故の現実を描いた作品

田舎暮らし、スローライフ関連の読み物を
探していたらヒットしました

Kindle unlimitedで無料で読めるので
読み進めていくと仕事場である埼玉と
奥さまの実家でもある福島の天栄村との
二拠点生活の様子が描かれ
愛犬コタや両親と共に暮らす穏やかな日々が
微笑ましく描かれていた

田舎暮らしの豊かさを感じながら 
読んでいると2巻では福島の原発事故を
境にその穏やかな暮らしが
突然奪われていく様子が作者の視点で
生々しく描かれていました

そして、私自身も無関係ではない
ということを思い知らされる

天栄村での放射性物質ゼロへの取り組み 
消費者へ受け入れられるまでの苦難が
描かれていました

3巻では原発訴訟の様子が描かれ
誰も責任を負いきれない
大きすぎる事故をどう賠償していったのか
が描かれる

どれも当事者目線での描かれ方がされていて
13年経過してあの時の痛々しさを
忘れかけている自分自身や 
エネルギー問題の解決の候補として
また再び原発容認の動きが出てきている
事に危機感を感じなが読んでいました

私自身も世界最大の柏崎刈羽原発から
70kmの所で農業を営んでいますが
何かあったらその大前提がいとも簡単に
崩されてしまう
砂上の楼閣ということあらためて
考えさせられました

今は円安で日本食ブームもあり
インバウンド消費の一環として
訪れた方々のお米の消費や
帰国してからの米食欲求もあり
輸出が2割増しの好調となっていますが
これらのことも何か事故があれば
一瞬にして無に帰してしまう可能性も
抱いています

風評被害であの時は日本産というだけで
敬遠されていた思い出が蘇ります

国は農業の規模拡大や輸出を
推し進めていますが
実はそんなリスクも抱えていると
いうこともあらためて
気づかせてくる本でした

喉元過ぎればなんとやら
日々の情報に流されて
今おかれている現実を忘れるところでした


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