即興詩 【詩】
蒼い蒼い街で
赤い死神が嗤った
蒼い蒼い人々は
歪んだように嗤う赤い唇を見た
蒼い蒼い人々は
喜悦に弾んだ赤い声を聴いた
蒼い蒼い人々は
赤い手が振り下ろされるのをじっと見ていた
蒼い蒼い人々は
蒼に塗れた赤い死神を 蒼で染め上げた
蒼い蒼い死神は 己の躯に蒼い手を振り下ろし
赤く紅く染まって 嗤った
「俺は赤い死神だ!」
蒼い蒼い街は
蒼と赤が入り混じり
蒼い蒼い人々は
赤い死神がただ去るに任せた
赤い赤い死神は 嗤いながら赤を赤を撒き散らし
赤い赤い死神は 蒼い蒼い街の真ん中で動かなくなった
赤く赤く嗤う死神に
蒼い蒼い街は蒼く在ることを已めた
赤い赤い死神は
笑って嗤って哂う
さあ街はいま何色だ♪