組織が成長するということ 〜「仕事終わりの飲み会」が果たしてきた役割について〜

どんな人であれ、経験や勘に基づく知識で、且つ言語化されていないものを心の中に秘めているものと思います。
それを暗黙知と言います。
組織がボトムアップで学習し、成長していくためには、従業員一人一人が抱えている暗黙知を組織に落とし込んだり、そこから新たな知を創造したりするプロセスが必要です。

そのためには先ず、そういった暗黙知を共有できる場の創造が重要です。
個人の行動様式やそのベースにある知恵、メンタルモデルを、他者と共通の時間を過ごしたり、空間をシェアしたりすることを通して、組織で共有することが大事なわけです。
コロナ禍で自粛された仕事終わりの飲み会や、ひと昔前のタバコミュニケーションはそう意味でも一定の役割を果たしていたのかもしれません。

そうして、他者との対話を通して、その本質を言語化し、形になったコンセプトを今度は実際に現場のオペレーションに適用していきます。
また、その新しいオペレーションの実践と内省を繰り返して、再び個人の暗黙知が蓄積されます。
そこで得られた暗黙知を共有できる場を創造し・・・。
このようなサイクルが循環することで、組織の知は進化していくのです。

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