最近のお笑い雑記(〜金属の単独と海外のスタンドアップらへん〜)

昨年、銀兵衛という芸人がすごそうという趣旨のnoteを執筆していたのだが、なんと昨年末に解散していたということを今さら知った。解散理由は方向性の違いのようなものらしい。そうか、一見右側でボーっと突っ立っているように見えるあゆむにも自我があったのか。(失礼)

奇才・小林君は漫談を始めていた。思えば、漫才といってもほぼほぼ小林君の独壇場だったので、漫談になってもスタイルは今までと一緒だった。今年のM1からは見れなくなってしまうのは残念である。

金属バットの単独の配信を買った。金属バットの漫才はボキャブラリーがハイレベルで割と毎回置いていかれる。しかしそれゆえ、新しい知識を得ることが出来るのが醍醐味である。

残念なことに、配信は危うい言葉が全てカキーン音になってしまっていた。かゆいところに手が届かない感覚だ。危うさこそ金属の真骨頂である。でもまあ、ヤクのこと言ってるんだろうなぁとか、固有名詞言ってるんだろうなぁとか想像はついたけれど、やはりお金払っているわけだし、必要ならお金プラスするから編集なしで観せてくれ!というのが正直なところだ。

有難いことに、編集されていた箇所すべてを文字にしてくれている人がTwitterにいた。

私が最も気になっていた、最後の漫才のカキーン音、これは「ギ〇ハブ」というワードだった。私はこれを見ても正直ピンとこず困惑した。が、ググったらすぐに出てきた。ASKA関連の言葉だった。架空のストーカー集団。また新たな知識を得た。

この単独は、薬物やカルトといったところが一貫したテーマのように見えた。御両人の、そういった方面を面白がる姿勢や偏った知識は何故かとてもかっこいいと感じてしまうのだ。ただ欲を言えば、私はM1で披露するような「穴を掘ったら金鉱脈と天然ガスを手にした」とか「自分型のラジコンを作ったがどっか行った」とかのファンタジー系のネタがとても好きなのでその系統も観たかったというのがある。これは今年のM1にお預けか。

お笑いと言えば、記憶に新しいのがオスカーでのウィル・スミスのビンタ事件である。コメディアンのクリスロックがウィルの奥さんの脱毛症を笑いにしたことをウィルが憤怒し事に至った。

ウィルは温厚で陽気なイメージだったのであの暴挙には驚いた。カッとなって手が出る人は基本信用ができないと思うのでウィルの好感度がた落ちである。

クリスロックも全世界が観るオスカーという大舞台で渾身のお笑いを披露しようとしていたに違いない。あのジョークはその場のノリで口が滑ったのかのしれないが悪気があるわけではなかったのではないか。

金属バットも風刺っぽいことは言うし、かなり危うい人種系のネタも違法アップロードで挙がっている。私はそれが面白いと思って笑う。だってそれは風刺だから。あからさまにモラルに反したことを言っている、ということを理解できるから、笑えるのではないか。

確かに、クリスロックの見た目いじりは誤った方向性のジョークだったのかもしれない。何の風刺でもないし、まあ単純に自分の見た目いじられたら傷つくよなぁと思う。相手が芸人だったらまた別の話だと思うが。

イギリス人の有名コメディアン、リッキージャーヴィス。彼のジョークもとても危うい。私はドラマ「The Office」で彼を知った。ドラマはとても面白くて彼に興味を持った。

最近Netflixで彼のスタンダップが公開されたので観た。内容的にはトランスジェンダー、LGBTQ、幼児愛者などのマイノリティ関連が9割。あとの1割が下ネタ。日本でこんなコメディアンがいたら即干されるレベルのジョークを1時間ぶっ通す。彼は、「別にトランスジェンダーやマイノリティに差別感情を持っているわけではない。これはあくまでコメディだ!」「何が正か、何が悪いのか、その区別があるから笑えるのだ!」と言い張っている。彼のようなカリスマ性あふれる人に言われたら「そ、そうかぁ。。」と流されそうになる。しかし彼のジョークはかなりどぎつい。彼はとても成功しているコメディアンでカリスマ性があり、おそらく熱狂的なファンも多い。私もそのカリスマ性に惹かれる一人であるが、どこまでがお笑いとして許容されるのか、分からなくなる。

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