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美魔女より島田珠代になりたい

テレビ画面の中で股を開脚し「パンティーテックス!」と叫ぶ彼女の名は島田珠代。

一度聴いたら脳にこびりつくそのリズム。

た・ま・よ、パンティーテックス!

た・ま・よ、パンティーテックス!

パンティ、パンティ、パンティーテーックス!



50歳の"オバチャン"が恥ずかしげもなく全力で股を広げて踊る姿に、笑わずにはいられない。

彼女の存在は最近知った。もともと新喜劇で活躍していた芸人だったようだ。それが昨年あたり、テレビでパンティータックスを披露し始めてからちょくちょく見かけるようになった。

オバチャン×おもしろってのは最強だ。悲しいかな、女性ってクリスマスケーキに例えられるように、若いほど価値がある。年をとれば"おばさん"や"ばばぁ!"などと呼ばれるようになり、冷や飯を食わされる。そんなことは言わせまいと必死に美貌を保とうとする「美魔女」という存在も生まれた。彼女たちは確かに見た目は若くて美人である。「大学生の子供がいるようには見えない~!」というような誉め言葉を一番のエネルギー源とする。もちろん見た目が若く保たれることに越したことはない。ただ、人間の老化は今現在のテクノロジーでは止めることは不可能だ。いくら頑張ったところで重力にはかなわない。残念ながら見た目は衰えるという一方向にしか進まない。

だったら、年を取った者の方が勝てる分野で勝負していく方が得策ではないか?年を取った者の方が勝てる分野・・・それはおそらく経験や知性や、そして、笑いである!

おそらく若い女芸人がパンティーテックスをしてもそれほど面白くはならないだろう。この芸は50歳の"オバチャン"がやってるから面白い。結婚・出産・離婚を経験、人生の酸いも甘いも乗り越えてきた大人の女性から放たれる渾身のパンティーテックス!いやむしろ、そんなに経験して行き着く先がパンティーテックス!?そのギャップに、若者は敵わない。

「ばばぁ!」って言われても、珠代だったらむしろそれを笑いに変えられる。バカにしたつもりなのに笑いに変換されたら、侮辱する方もやる気をなくす。やっぱり面白さってのは最強の武器。年齢を重ねることに悲観的になるのではなく、むしろ年齢を重ねたことによって得たものを最大限に生かす。その生きざまの方が私は憧れるのだ。

だから年を取ったら島田珠代みたいになりたいと思う。

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