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補助金の功罪

愛知県のリサイクルカンパニー
豊アルケミー株式会社 代表の桐山です。
地方で子育て・教育・地域に携わって生活している企業経営者です。


先日、振動ふるい機という装置を導入しました。
網目のサイズで大きいものと小さいものを分けるというシンプルな設備です。
当社では金属のリサイクルを行なっておりますが
モノのサイズによって
・リサイクルの可否
・歩留りの多寡
が異なることを経験上、知っております。
金属のリサイクルの大半は加熱による溶解が基本です。
大気中の金属の表面というのは、基本的に酸化もしくは酸化しやすい状態にあり、溶解時の不純物となります。
数学的に体積と表面積の比率は、体積が小さくなるほど、表面積は大きくなります。
同じ重量の金属であっても、大きな塊と小さな粒の寄せ集めを比較すると、小さな粒は酸化している表面積が大きいため、大きな塊と比べて、溶解歩留りが低くなります。
そして金属が粉状になると、そもそも加熱溶解が困難になります。

当社に集まる金属廃材をできる限り有効活用したいという想いでおります。
その一環で振動ふるい機を導入しました。
粉と粒が混じった金属廃材から粒だけ取り出してしまえば、何とか溶解できるだろうという仮説に基づいています。
実際にやってみたところ、うまくいきました。

さて、今回のタイトルは「補助金の功罪」です。
企業側にとって補助金が頂けるのは大変ありがたいものです。
しかしながら、原資は税金であるため、申請や承認にあたって多くの制約があります。当然です。
頂けるものなら、頂きたいと正直思うのですが、
そのために失うものあります。
それは「時間」です。
「機会損失」ということです。
当社が補助金申請の仕方がヘタクソなだけかもしれませんが、経営判断としては欲しいものは「その時欲しい!」のです。
補助金はそうしたタイムリーさを犠牲にせざると得ないと思います。
弊社のようにいろいろと試行錯誤しながら、自ら開発を行っていく企業にとっては、使い勝手がよいとは言えません。

国に何とかしてくれと言っているわけではありません。
補助金をあてにすると失うものがあるので、何を優先するのか
しっかり考える必要があると思った次第です。

それでは!

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