能登半島を訪れて その1
愛知県のリサイクルカンパニー
豊アルケミー株式会社 代表の桐山です。
地方で子育て・教育・地域に携わって生活している企業経営者です。
研修旅行で石川県の能登、輪島を訪問しました。
元旦の地震・津波、9月の豪雨の被害があり、なかなか復興が進んでいません。
そんななか地元の社会福祉法人の方のお話を聞く機会があり、地域への取り組みや現状を教えていただきました。
高齢者や障害者の福祉や就労支援、飲食などを主に行っておられます。
震災の復興も進んでいない中、豪雨による床上浸水で、運営されている飲食店が被害に遭いました。
床上浸水というのは、字面だけみれば水に浸かるというイメージですが、実際には土砂が一緒に流れ込んでくるため、水が引いた後は、土砂を除去しなくてはなりません。
私達は17名の団体でお邪魔したのですが、当初は営業ができるかどうか分からないような状況でした。
かえってご迷惑をかけるのならキャンセルにしようかと思いましたが、能登の方にとっては客が来てくれることが何よりも嬉しいとのことでした。
こちらの施設は障害者の方がクラフトビールを製造しており、運営している飲食店で飲むことができました。とても美味しかったです。
少し話が変わりますが、今回の被災で中年・高齢者の引きこもりが顕在化したというお話を聞きました。
自宅にいられなくなったため、家から出ざるを得なくなったというのです。
そのため彼らの居場所となるサードプレイスが必要だなあと佛子園は考えているとのこと。
もともと、
障害の有無や年齢に関係なく多様な人たちがごちゃまぜで交流することで、誰もが役割を持ち元気になり街が活気づく
というコンセプトで活動をされています。
彼らはもちろん行政ではありません。そしてボランティアでもありません。
株式会社ではありませんが、きちんと事業として実現できていることが本当に素晴らしいと思います。
実際、働いている人たちも活き活きしている印象でした。
被災地にボランティアに行くのは尊いことです。
と同時に、何か買ったり、食べたり、飲んだりといった消費活動をすることは彼らの活力に繋がります。
人間は必要最小限のことだけ出来ていれば満足するわけではありません。
我々がサービスを受ける側、つまり客として訪れることは、被災者にとって大きな価値があるのだと思います。
人に与えることで満足感を得られます。
しかしお客がいなくては、そうした機会がありません。
与えたものを受け取ってくれる役割も大切なのだと思います。
それでは!