物量ではなく、いかに単価を上げるか
愛知県のアルミリサイクルカンパニー
株式会社豊アルミ工業 代表の桐山です。
当社のメイン事業であるアルミ・金属スクラップの売買です。
今期は自動車メーカーによる不正やリコールが続き、なかなか物量が増えてきません。
自動車産業への依存度が高いという現実はコロナ禍で身にしみており、別産業へのシフトを模索していますが、そう簡単ではありません。
コロナ禍で我々が取り組んだのは高付加価値化です。
より高く売れるよう創意工夫していました。
仕事量が減っているときは、当然、時間の余裕が生まれます。
こういうときこそ新たな取り組みにチャレンジするチャンスだと思っています。
ただ先立つもの、つまりお金に余裕が必要だと私は思います。
これは経営者の性格によると思いますが、資金に余裕がないと数百円、数千円のものを買うのにはためらいが生じてきます。
ためらいとは即ち時間ロスです。
検討は大切ですが、度が過ぎれば、機を逸してしまいかねません。
「検討することを検討する」
そんなリーダーもいるようですが、そんな悠長なことを言っているうちに手駒を失っていきます。
今日は経営者仲間とビジネスについて語り合いました。
その方は整体のお仕事をされています。
客単価をアップさせること、客数を増やすことを考えて、いろいろと工夫をされています。
その方に「インバウンドはどうなの?」と水を向けてみました。
全く考えたことがないとのことですが、客層を変えることで、現状の相場感から脱して、別の値付けができる可能性が生まれます。
もちろんそのためには今のやり方を変えることは必至です。
経営者はこだわりと柔軟性をバランスよく使い分けなければなりません。
特に現状に行き詰まりを感じるなら、新しいアイデアを試してみることだと思います。
アタマで考えるだけでは意味がありません。
小さなスケールでよいので、チャレンジしてみると、何らかのレスポンスなりリアクションが生じます。
そうしたトライ&エラーを繰り返すと、単価を上げる活路が見えてくると思います。
先の話に戻りますが、トライ&エラーをするにも金がかかります。
だからこそ、業績の良いときこそ自己資金の確保、外部からの資金調達が重要になってきます。
資金の余裕は、時間の余裕と心の余裕に繋がります。
単価を上げるには、アイデアが必要です。
単価アップ ⊂ アイデア ⊂ 心の余裕 ⊂ 時間の余裕 ⊂ 資金の余裕
物量を増やそうと思うと
・仕入れに資金がかかり余裕がなくなる
・製造や販売に時間がかかり余裕がなくなる
・忙しくなり心の余裕がなくなる(忙=心を亡くす)
・目先のことで精いっぱいでアイデアが生み出せない
物量を追う戦略を取ってよいのは大企業のみ
しかもシェアが高い分野のみ
です。
もちろん中小零細も物量を増やすことは当然考えなければなりませんが、高単価・高粗利が先になければ本当に厳しい戦いになってしまいます。
個人事業の時は安い単価でもボチボチ儲かる仕事でも、物量を増やすために人を雇えば同じ単価では儲かるどころか採算が取れなくなることもあります。
私は単価を上げることを重視するタイプです。
みなさんはどうでしょうか?
それでは!