経済なき道徳は寝言である 自分の仕事を顧みる
愛知県のリサイクルカンパニー
豊アルケミー株式会社 代表の桐山です。
地方で子育て・教育・地域に携わって生活している企業経営者です。
道徳なき経済は犯罪であり、経済なき道徳は寝言である
二宮尊徳のありがたいお言葉です。
国や自治体、企業などの組織、家庭や個人に当てはまるだけでなく、時空も超越した名言だと思います。
経済とは「食っていけること」だと思います。
食えないことに終始しては生存が危ぶまれます。
前回はちょうどアメリカ大統領選挙や日本の衆議院議員選挙の直後ということもあり、そちらに話題を振ってしまいましたが、今回は自分の経営する会社が寝言になっていないどうか、顧みたいと思います。
まず道徳があるかどうか?
もちろんあります!(と思っています)
儲かるんだったら犯罪的なことをやってもいいとは微塵も思っていません。
不明朗な会計処理が多い業界ではありますが、当社は決別しました。
具体的には、買い取った金属のお支払先を明確にすることを徹底しています。銀行振り込みが基本で、よほど少額であれば現金払いもなくはないですが、ほぼゼロです。
何か特別なことをしているわけではありません。ただ業界の悪習として、現金で買い取って、お客さんが所得として申告しないことがまかり通っていました(多分、今も)。お客さんが申告するかどうかは、正直、こちらの問題ではないのですが、脱税を助長しかねない行為はやめるべきだと判断しています。過去に不正行為で大変な目にあった事例をいくつも見ています。
その時は儲けたつもりでも、誰にもバレていないつもりでも、どこかで見つかるようになっています。金額が大きければ大きいほど、バレる確率は高くなり、その代償はその人の人生を狂わすものとなってしまいます。
それゆえ、そのようなお話は一切断っています。もしそれで仕事がいただけないとか、切られるというのであれば、それは致し方ありません。
さて私が会社の代表になって、10年が経過しましたが、今のところ毎期黒字で乗り切ってきました。
赤字が絶対ダメというわけではありませんが、戦略性がなかったり、赤字が続いてしまうようでは、どんな言い訳も寝言と捉えられても仕方ないかもしれません。
既存顧客の継続や新規顧客の獲得において、
地球環境の話題
は寝言に近いと感じています。
もちろん大切なことではあるので、環境面のPRはしますが、顧客に刺さった感触はほとんどありません。
顧客にしてみれば、自分の利得だと感じられないからです。
逆に、我々の提案が金銭的利益や利便性の向上につながるものであれば、顧客に刺さります。
同じ環境でもより身近な生産環境や労働環境であれば、検討していただける余地はあります。
自分が顧客としての立場で考えれば分かると思います。
レジ袋削減のために有料化されていますが、実際には削減されていません。
ゴミ袋として必要なので、別で購入している人が多いと思います。
また100均を利用する方も多いと思いますが、大半はプラスチック製品です。これを失くせと言う人は、急進的な環境保護団体ぐらいだと思います。
多くの人が現実離れした寝言だと感じているはずです。
環境に関するニーズは確かにあるものの、経済性のほうがはるかに優位です。
もちろん公害など有害なものを放置することは、直接的に人々が健康被害など不利益を被るため、それらを防止する対応は経済性よりも上位にきます。
営業をしていて、CO2削減よりも省エネ・省資源を訴えるほうが、コスト削減のメリットを感じられるので顧客には刺さります。プラスアルファの効果としてCO2削減を添えることができればより良いですが、それた必須条件になったことはありません。
燃費の良い車が売れるのは、地球環境に良いからではなく、ガソリン代を削減できるからです。
CO2削減は経済の実質ではありません。
経済性が伴わない話を寝言と受け取られるのは人間社会の道理だといえます。
また社員に対して、自己の成長や会社への貢献を求めます。
これが給与のアップにつながらないのであれば、完全に経営者(私)の寝言になります。
会社の成長を、社員の成長に頼り切るのも、経営としては問題があります。
そもそも利益を生むビジネスモデルなのか?
その点が最も重要だと思っています。
それでは!
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