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「信用」自社のDNAを考える

私は父が創業した会社の二代目社長です。
自分の意志で興した会社ではありませんので、創業者が何を考えていたのか?思いを寄せる必要があります。
父はすでに亡くなっていますが、一緒に仕事をしたのが13年ぐらいでしょうか。
その13年を振り返ってみて、父が大切にしていたものは
「取引先からの信用」
これに尽きると思います。
取引先とは顧客をはじめ、外注業者も含みます。
父はプロフェッショナルとして、
①仕事はやり遂げる
②できないことは断る
③金払いは早くて確実
④口は堅い
をきっちり守っていたと思います。
まあ、当たり前と言えば当たり前かもしれません。
しかし、気を抜けば、簡単に崩れてしまうものでもあります。
意外とできていない経営者も数多くいます。
私も①~④を継承していますが、チャレンジしようという気持ちが強いので②については、少し背伸びして守備範囲を広げています。見切り発車することもたまにあります。
おかげさまで、父の代からの取引先もずっとお付き合いさせて頂いております。

世の中の経済環境、世界情勢も父が現役の頃とは大きく変わっています。
しかし商売の原理原則である
「信用」
は変わることはありません。
ビジネスにおける信用とは、人間性がベースではありますが、まずは
「支払い能力」
です。
相手に払うお金のことは絶対に軽んじてはいけません。
どんなに真面目に仕事に取り組んでいても、約束の支払日を守らなかったりすると信用はガタ落ちです。
あの会社は大丈夫かと疑念を抱かれます。
給与の遅配など一度でもあれば、
「ウチの会社は大丈夫か?」
と不安になると思います。

父が現役でやっていた頃は、実際、支払いは早かったですね。
業界的な慣習もあり、仕入先に対しては、
即時現金払い
をしていました。
私が駆け出しの頃は、数十万~数百万のキャッシュを持って、仕入に行っておりました。
今だと信じられませんが(笑)
ただ相手が経理部があるレベルの会社になってくると、札を数えたり、領収書を切ってもらったり、かえって手間をかけてしまうことが多くなってきたため、ネットバンキングによる振り込みに切り替えるよう父に進言しました。
それでもしばらくは即時現金払いという考えが染みついていますので、当日か翌日には振込をしていました。
一つの会社で取引件数が多くなってくると、お互いの経理作業が増えてしまうため、今では
金曜日締めの翌週月曜日払い
を基本としています。
外注先から請求書を頂くときも、同じ対応にしています。

支払いのことばかり書いてしまいましたが
当たり前のこと過ぎて、特筆すべき内容でないかもしれません。
しかし信用は一夜で作ることはできません。
コツコツコツコツ、積み上げていかなくてはなりません。
信用は支払いだけでなく、取引の中で多層的かつ多面的に築いていくものだと考えています。
例えば、計量を正確に行っていることをお客様に確認していただくことも信用のひとつです。
我々が信用を重んじた行動をするからこそ、取引先もきちんと対応してくださっています。

自社のDNAのひとつは「信用」です。

それでは、今日も一日良い日でありますように!

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