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公立中学校を再定義「才能発掘のプラットフォーム」

愛知県のアルミリサイクルカンパニー
株式会社豊アルミ工業 代表の桐山です。
地方で子育て・教育・地域に関わって生活している企業経営者です。


地元の中学校の文化祭の作品展に行ってきました。
作品を見ていると、生徒さんの才能や可能性をひしひしと感じます。
私はひとつひとつの作品を見て感じました。
「ここにはキラリと光る才能がある!」
でもそのことに本人も自覚できず、周囲の人間もスルーしてしまってはもったいないですね。


体験の機会の場としての学校

私が行った時間帯は体育館で合唱コンクールが行なわれていたため、ほとんどの保護者はそちらに行っていたようです。
そのため私以外、作品展を鑑賞している人はほぼおらず、ゆっくり、じっくり見て回ることができました。
・書道
・自由研究
・デッサン
・立体画
・ポスター
・造形

など、美術だけでも、実にいろいろなことに取り組んでいます。
また通常の授業でも音楽家庭科技術などがあります。
学校というところは、実にいろいろな経験ができる素敵な空間だなあと改めて思います。
自分の興味関心だけでは、体験が広がりにくいと思います。
知らないことに興味関心は持てませんからね。
また家庭の状況に依存するところも大きいでしょう。

普通科高校→大学進学の道をスタンダードにしない

日頃はテストの成績がクローズアップされがちで、生徒も先生も親も成績に目が行ってしまいます。
中学生になると、高校への進学、特に普通科を志望させることが昔からスタンダードになっています。
でもいわゆる5教科の勉強が合わない生徒もたくさんいます。
こうした子たちは
・努力が足りない
・やる気がない
というレッテルを張られがちです。
問題は親がそのような価値観に囚われてしまうことです。
もちろんやればできるのにやってないだけというパターンもありますが、
まず本人の特性を知ることが重要だと思います。
作品展のような機会を活用し、先生や親、友達がポジティブな視点で作者の生徒にコメントを送る、みたいなことができると、
本人も「はっ」と何か気が付くことがあるかもしれません。
特に先生には期待したいところです。

主体性が基点

今回は素晴らしい作品に出会いました。
技巧的な面だけでなく、自由研究では生徒が選んだテーマのユニークさや本やネットだけでなく、自ら考えた方法で観察や実験を実践しているものが素晴らしいと思います。
個別の作品は面白いのですが、作品展の会場はなんとなく、くすぶっている感じに見えるのです。
少し辛口に言えば、
・ただ壁に貼ってある
・ただテーブルの上に並べてある
だけに見えてしまうのです。
これはおそらく「例年通り」の結果なのでしょう。
工夫の余地が山ほどあるなと思うのです。
体験の機会の場、という視点を持てば、たとえば
「作品展委員会」
なるものを設置し、有志の生徒に集まってもらって、ディスプレイの方法を考えてもらい、実際に展示作業をしてはどうでしょう?
置いた方が良いのか?
立てた方が良いのか?
密集して作品群とするか?
ルートを作るのか?
ライティングしてみるか?
デジタル配信にチャレンジしてみるのか?
少し発想を提示するだけで、生徒たちは主体性を持って自走してくれそうな気がします。
やりたいことがあるけど、知識や技術がなければ、先生だけでなく卒業生、地域の大人などに支援を求めることも可能です。
もしお金がかかるのであれば、お金を集めることもやったらいいと思います。それほど学びになることはないですから。
重要なのは生徒の主体性を尊重し、周りの大人があれこれやり方を指示しないことです。

主体性が才能を見出し、引き出す

今回は作品展を見に行って思ったことを書きました。
学校の中には、文化祭や体育祭などの大型イベントもありますが、日常の学校生活の中にこそ、主体性を発揮できるポイントがたくさんあると思います。
勉強が苦手、スポーツもイマイチ、絵心もない。
大半の人はそんなもんです。
得意だと言っても上には上がいます。比べたらキリがありません。
私自身、経営者として能力や規模で他人と比較したら、存在価値がなくなってしまいます。
そうではなくて、ビジネスの上では顧客に対していかに役に立てるか、価値提供できるかが大切なことです。だから曲りなりに生き残っています。
学問であれば、役に立つ云々ではなく、自分の好奇心に従って、ひたすら知の探究することが大切かもしれません。
主体性を発揮できれば、誰かに教えられなくても、自分で考え、行動していくものだと思います。
また主体性を発揮していると、周囲の目にとまり協力してくれることが多くなると思います。

地元の公立中学校を「才能発掘のプラットフォーム」に!

私は中学校と地域をつなぐボランティアをしています。
中学校の作品展を見て、生徒さんの才能を垣間見ることができました。
一方で、地域にも才能が眠っていることは容易に想像できます。
こうした人たちを連携させることで、もっと高度に才能を発掘し、そして適切な進路やキャリアを生徒自身、先生、親に考えてもらうきっかけになればいいなと思っています。

それでは!


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